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2003年10月の過去アーカイブスです。
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2003年10月31日(金) 神戸2-1鹿島(第11節)

今更な話題なのですが、来季のJリーグは早い時期に五輪やフル代表の召集が行われそうで、そのあたりに選手を出しているチームにとってはちょっと微妙なことになりそうですね。チームの始動に長期間中心選手が拘束されることは一年間を通して考えたチーム作りに少なからず影響を与えそうな気がします。まぁ、正直今までの代表の試合を見ている限りではさほど成果があったとは思えないのでそうしたくなる気持ちは分らなくもないですが、出すチーム側にとってはちょっと切実な問題ですよね、これは。その後も何度も召集される事になるわけですから。あるお方は「(Jリーグやクラブの日程によって)代表選手のコンディションが下がるなら、代表を優先させてもらう」などと言ってましたが、チームにとっては代表の合宿で選手のコンディションが下がってしまったらたまったもんじゃないですよ。過去にそういう事例なんていくらでもありますからね。


さて今日は神戸-鹿島戦をスカパーの録画で観戦。
ホームの神戸はGKに掛川、DFに吉村、土屋、北本、菅原智、MFはボランチに三浦泰年を中盤の底に置いてシジクレイ、朴康造、ビスマルクが流動的に動く形、FWは播戸、カズの2トップ。控えには岩丸、松尾、薮田、岡野、菅原太郎。オゼアスが累積警告で出場停止。

対するアウェイの鹿島はGKに曽ヶ端、DFに名良橋、秋田、大岩、石川、MFはボランチに青木、フェルナンド、二列目に小笠原、深井、FWは野沢、平瀬。控えには高嵜、相馬、池内、本田、中島。中田に続いて本山も負傷欠場ですね。

前半、序盤からピッチを広く使って攻める鹿島。フェルナンドのFKは掛川が弾く。鹿島が前からプレッシャーをかけて深井が積極的に仕掛けていくも神戸は何とかそれをしのいで攻撃を仕掛けようという展開。最初は守る展開が続いた神戸もビスマルクを中心に鹿島陣内をうかがう。右サイド吉村のアーリークロスを播戸がヘッドも枠の上。鹿島は石川が深井、小笠原と絡みつつ左サイドをうかがってクロスを狙ってくる。平瀬を起点に繋いだボールからフェルナンドがミドルシュートも掛川がキャッチ。右サイドでボールを受けた深井が切り替えして中に切れ込んで土屋ともつれてエリア内で倒れるもシュミレーションの反則でイエローカード。フェルナンドのFKを小笠原がヘッドで繋ぐも神戸DFがクリア。鹿島が攻めきれないという時間が続いていた前半43分、右サイドでキープしたカズがファウルを受けて得たビスマルクのFKは跳ね返されるも、こぼれ球を拾った朴康造が再び右サイドのビスマルクへ、そのクロスを受けたカズが秋田のマークを受けながらも反転してシュート、これが右サイドに決まって神戸が先制する。

後半、左サイドの深井からのボールを受けた青木がミドルシュートもゴールの右にそれる。中盤でボールを奪ったシジクレイのドリブル突破からカズがシュートも枠の上。フェルナンドの右サイドへの展開から名良橋がクロス、小笠原がダイレクトでボレーも掛川がナイスセーブ。播戸の左サイドでのキープから神戸が攻撃を仕掛けるも、鹿島がそれをしのぐとカウンター、小笠原が中央で左に展開して深井が中へスルーパス、これを平瀬がスルーしてボールを出した小笠原がフリーでシュートも掛川が好判断で飛び出して好セーブ。鹿島のCKからのクリアをカズが播戸へ、石川と競り合いつつボールをキープした播戸が抜け出すも石川が何とかクリア。しかし後半14分、右サイドでのビスマルクのフィードから播戸が抜け出して右サイドで秋田と一対一、これをかわした播戸が左足で決めて神戸が2-0とする。直後に鹿島は石川に代えて相馬を、深井に代えて池内を、野沢に代えて中島を投入して3バックに変更して勝負に出る。しかし神戸はビスマルクのキープをうまくいかしてサイドを突き、神戸の人数を掛けた守りを鹿島は崩せない。後半37分に播戸が退場、その後は鹿島が攻撃を仕掛けるが引いて守る神戸に対し手詰まりな感は否めず、ロスタイムに名良橋からのクロスを小笠原がヘッド、掛川が弾いたボールを相馬が押し込んだのみ。神戸が2-1で二連勝を飾った。


神戸は序盤、なかなか攻撃の形を作れず鹿島の攻めに対して受身になる時間が続きましたが、その時間帯をしのぐと、鹿島の攻撃をうまくいなしつつビスマルクを起点に朴康造・シジクレイがパスコースを作ってマークを分散させて、播戸がスピードを活かしてサイドから積極的に仕掛けていくようになりました。先制点も起点はビスマルクから。前半終了間際のFKのこぼれ球を朴康造がビスマルクに戻して絶妙のクロス、ボールを受けたカズのうまさも光った先制点でした。後半も立て続けのピンチを掛川の好守でしのぐと、ビスマルクのフィードを起点に播戸がカウンターで右サイドから仕掛けて追加点。その後も攻めに出る鹿島に対し高めの位置取りをする相馬の裏を突くなど鹿島を攻めに集中させず、播戸は終了間際に二枚目のイエローで退場することになってしまいましたが、カズに代わって交代出場した菅原太郎が気の利いたキープを前線で見せ、守備陣も集中力を切らさず鹿島の反撃をロスタイムの1点のみに抑えました。

ビスマルクは明らかに運動量が少ないのですが、サイドで高いキープ力を活かして相手をひきつけて起点となって単調になりがちな神戸の攻めにアクセントを加えていただけでなく、精度の高いキックで決定的な仕事をしました。どちらかというと中盤は底に位置する三浦泰年だけでなくシジクレイ、朴康造も引き気味なのですが、ビスマルクのキープがあることで後列の上がりを引き出すことに成功しています。ビスマルク以外の選手のラストパスの精度の問題はありますが、以前に比べれば攻撃の形が少しずつ見えてきたような気がしますね。もともと守備自体はさほど悪くないだけにJ1残留に向けて光明が見えてきたと言えるのではないでしょうか。


対する鹿島はFW登録の深井を二列目に起用し、MF登録の野沢をFWにスタメン起用して布陣を4-4-2にしてきましたが、左サイドを深井、石川、右サイドを青木がたびたび突いたものの、平瀬がこの日はやや引き気味のプレーが目立ち、もう一方の野沢も久しぶりの出場(?)が影響したのかやや遠慮しがちなプレーが多く、サイドを突いても中に人がいないためにサイドで選手が孤立して攻めきれない場面が目立ちました。そうこうしているうちに前半終了間際に失点。後半は中の枚数不足に業を煮やしたのか小笠原が積極的に前に進出し、シュートを狙っていきましたが二度の決定機を逃すと、逆に後半14分にはカウンターから2点目を奪われてしまいました。この時間帯鹿島の交代選手が準備していたことを思えばこの2点目はあまりにも痛い失点。鹿島が攻めに出るもののこの2点目で神戸にも余裕が出てしまい、神戸の守りを崩しきる事ができませんでした。

後半序盤、小笠原が二度の決定機を逸したのは一つのターニングポイントだったようにも思います。ただ、失点の場面で1点目のカズ、2点目の播戸ともに対応したのは秋田だったのですが、ここで抜かれれば失点という位置で2人の粘りに突破され失点してしまったのは前半終了間際、交代選手を用意して攻めに出る準備をしていた、という時間帯を考えてもあまりにも痛かったように思いますね。攻撃面において本山の離脱の影響はやはり小さくありません。ナビスコ杯の決勝にはエウレルが間に合いそうとのことですが、それでもやや苦しい布陣なのは否めませんね。



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2003年10月30日(木) 香港A代表0-1U-22日本代表

深夜の香港A代表-U-22日本代表は無事録画が撮れていたのでさっきまで観てました。ホントならもっと早くUpしたかったところなんですが、仕事を抱えてる身ではそうそう平日に夜更かしもできず、早く帰るというわけにもいかずこんな時間になってしまいました。とりあえず今日撮った鹿島-神戸戦も無事撮れていたので明日レポートします。週末はJ1の試合がないので札幌-新潟、広島-湘南、甲府-川崎のJ2昇格争いをリポートしようと思っています。ただ、土、日、火で見ようとするとスカパーの放送スケジュール的にどの順番で観るかがちょっと難しいですね。ちなみに月曜のナビスコ杯決勝鹿島-浦和もレポートする予定です。

さて今日は深夜に録画した香港A代表-U-22日本代表を観戦。
この試合ではU-22日本代表はGKに林、DFは左から茂庭、青木、池田、MFはボランチに那須、鈴木啓太、左に根本、右に石川、トップ下に松井、FWは2トップに田中、高松。この試合では3-5-2の布陣。対する香港A代表はは5バック気味の布陣ながらライン自体はさほど深くなく中盤から素早くチェックしてくるチームですね。


前半、香港は中盤からチェックし、前線への早いフィードで高めの位置取りをする日本の最終ラインの裏を狙ってきました。一方の日本は中盤でボールを奪って前線の高松への前線へのフィードや、右サイドの石川への展開するような攻めを見せましたが、そこに至るまでのパスが悪いだけでなく、そのフォローも少なく、なかなかシュートまで持っていくような形を作り出せず、そうこうしているうちに前半36分に鈴木啓太が二枚目のイエローで退場。サイドから何度か高松にいいボールが入るものの、うまくトラップできずにシュートできない場面が続き、シュートらしいシュートは前半も終わりに差し掛かった池田のFKを素早くリスタートしたフィードからの田中のシュートでした。それでも前半終了間際に相手のクリアボールを拾った根本が石川に繋いで、その早めに中央に入れたボールからの連携で高松がようやく決めて1点リードで前半終了。

後半に入ると日本は田中に代えて大久保、那須に代えて森崎を投入。高松の1トップにして松井と大久保の2シャドー、森崎の1ボランチという布陣に。高松のポストに2シャドーと根本が絡んでチャンスを作ったものの得点には至らず。その後はお互い中盤でボールを奪うもののパスの精度が悪く前線まで繋がらない展開が続き、中盤でのパスミスから何度かピンチを招きかける場面もありました。那須に代わって入った森崎はたびたび起点となって攻撃の形を演出したものの、後半23分に根本に代わって入った三田が左サイドで引き気味のポジショニングを取るとさすがに1ボランチでは中盤に大きなスペースを埋めきれなくなり、香港にたびたび両サイドの裏を突かれて池田と茂庭が何とか守ってしのぐ場面が続きました。さらに後半25分の高松→平本、後半31分の松井→前田、後半38分の石川→田中と次々に交代すると連携不足からか前線で孤立する場面が目立ち、複数で当たった香港にボールを奪われてはカウンターを食らってすっかり引き気味になってしまった日本が放り込みを跳ね返す場面が続き、林の好プレーもあって何とか1点を守りきって1-0でU-22日本代表が勝利しました。


日本は前半、中盤でボールを奪うところまでは良かったのですが、そこからの繋ぎでは足元のパスばかりでスペースに動きながらボールを受ける選手がほとんどいませんでした。そのために攻撃にスピードが出ないだけでなくパスコースが限られてしまい、必然的に前線へのフィードや中盤では比較的スペースのあったサイドから仕掛ける展開に。しかし、前線へのフィードはパスの精度の問題もあってほとんどキープできず、サイドへの展開も周囲のフォローが少なくほとんど単独突破に。結果的に何度かサイドから高松にボールが入る展開はあったものの、トップ下に入った松井やFWの田中はボールを受けて単独突破を図る場面はあったものの、ほとんど流れに絡む事ができませんでした。やりたいことはわからなくもないのですが、そして日本の前線へのフィードの精度の低さや高さに劣る香港相手にでさえ前線でボールをキープできなかったことを思えば、最終ラインやボランチからのフィードに高松が競ったボールを松井、田中がを拾うというゲームプランが果たしてどれだけ有効であったのかは疑問と言わざるをえません。中盤からの繋ぎという形で前線へいいボールが入らなかったのも無関係ではないと思いますが、もう少し前線の選手がサイドの攻め上がりを引き出すような動きがあっても良かったのではないでしょうか。

また前半半ば過ぎに鈴木が退場になってからは1ボランチで戦うことになり、守備面ではやや苦しい部分もありましたが、鈴木啓太は浦和での出来を思えば十分に期待できると思いますし、スタメンで起用された那須や後半出場した森崎も1ボランチの苦しい状況ながらもそれなりの持ち味は見せていたように思います。両サイドの裏を突かれた場面も池田、茂庭がサイドでよく対応したと思いますし、GKの林も判断に迷う場面でも思い切った飛び出しでキャッチするなど、思い切りの良さを見せつつキッチリと堅実な守備を見せていました。しかし一方で青木はサイドへの展開では何度かいいフィードを見せたものの、カバーリングをすべき中央のCBとしてはポジショニングが怪しく、フィードだけの理由ならあえて最終ラインに起用する必然性があるのかというとやや首を傾げざるをえない出来だったように思います。むしろ4バックにしてサイドのスペースを埋めつつ、両サイドバックに二列目のフォローを行わせた方がサイドの守備の安定に繋がるだけでなく、サイド攻撃の厚みも増すのではないでしょうか。

今のU-22日本代表に必要なのは絵に描いた理想の攻撃の形ではなく、今の選手構成でどういう攻撃ができるのかということではないかと。石川と根本という両サイドはいずれも3-5-2よりも4-4-2の縦二枚の関係の方が明らかに活きます。このチームの活かすべきはこの2人の攻撃力ではないでしょうか。この試合で戦った香港代表は中盤でプレッシャーを掛けつつ、日本の最終ラインの裏を狙う長いボールを入れるなど、はっきりとした意図を持った戦い方をしていましたが、残念ながらやりたい事を十分に実現するだけの技術を持っていたとは言えず、結果的にやや荒いプレーも目立ちました。Jリーグなどで見る事のできる本来U-22日本代表の選手たちが持っている力を考えれば、今の選手構成でももう少しいい戦い方ができた相手ではなかったでしょうか。10人になってしまったことを差し引いてもシュートが一試合で5本程度だったというのは何ともいただけませんね。




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2003年10月29日(水) 浦和0ー0柏(第11節)

何とか今の時点でこっちの方に9月分まで移行が完了しました。結構こちらの目次は見やすいのが分ったので半年分くらいなら移してもいいかな、って思ってます。ま、週末までには終わるでしょう。ところでU-22代表は香港のA代表に1-0だったそうですね。前半36分という早い時間帯に鈴木啓太が退場してはやや厳しかったとは思いますがそういう話だけでは何とも言えませんね。一応録画を撮る予定なので失敗してなければ(←ちょっとだけトラウマ気味・・・)明日一応レポートする予定ではあるので、あんまり期待しないで気長に待ってて下さい。


さて今日は浦和-柏戦をスカパーで録画観戦。

ホームの浦和はGKに都築、DFに坪井、ゼリッチ、ニキフォロフ、MFはボランチに鈴木、内舘、右に山田、左に平川、トップ下に山瀬、FWに永井、エメルソン。控えには山岸、三上、堀ノ内、千島。この試合では田中が出場停止。

対するアウェイの柏はGKに南、DFに永田、薩川、近藤、MFはボランチに明神、萩村、右に渡辺光、左に平山、トップ下に谷澤、FWは2トップに宇野沢、玉田、控えには佐藤、渡辺毅、下平、加藤、増田。矢野、リカルジーニョ、ジュシエが負傷欠場。

前半浦和はエメルソンが裏を狙うが近藤がよく抑える。一方の柏は玉田が左サイド側から積極的に仕掛けていく。中盤で繋いでいく浦和に対し一本の縦パスで前線へ繋ぐ柏。こぼれ球からエメルソンがシュートを放つも近藤がうまく寄せて南の正面。どちらも中盤でのチェックが厳しくなかなかシュートを打てる局面まで持っていけない。柏が中盤でボールを奪って玉田がシュートを放つもゴールの右にそれる。お互いボールをキープして様子をうかがう中、エメルソンが右サイドでボールをキープして山瀬が飛び込むもタイミングが合わない。柏が中盤でボールを奪って明神がドリブル、ミドルシュートも左にそれる。薩川と接触したエメルソンが負傷したかやや動きが重い。それでも左サイドからの平川のシュートのこぼれ球を拾ってエメルソンがシュートも枠を超える。お互い守りを崩せない展開の中、ロスタイムに山田とのコンビネーションから右サイド抜け出したエメルソンがシュートも左サイドにそれる。

後半序盤から攻勢を仕掛ける柏。左サイドから玉田が崩しCKから宇野澤が飛び込むもなかなかゴールを奪うまでに至らない。浦和は中盤ではボールを繋げられるものの前線でボールをキープできない。柏も中盤でボールを超えたあたりでボールを奪うものの前線にいい形でボールを繋げられない。左サイドで永井がボールをキープ、エメルソンが引いてできたスペースにいれたボールに山瀬が飛び込むも南がキャッチ。山田からのパスを受けた鈴木啓太が右サイドを追い越してのクロスは枠の中、南が何とかかき出す。平川からの左FKにニキフォロフが飛び込むもボールは左にそれる。後半21分、左サイドのエメルソンのマークにいった薩川が激しく接触して骨折で負傷退場、渡辺が急遽投入され右サイドに、永田が中央に入る。その後、柏は宇野澤に代えて加藤を、浦和は永井に代えて千島を投入。永田のバックパスが短くエメルソンがそれに飛び込んだり、鈴木啓太のミドルシュート、右サイドの山田から入れたボールにエメルソンが飛び込むなど浦和が攻める展開が続くものの柏の守備を崩せない。柏は後半36分に渡辺光も負傷退場で増田を投入。その増田が果敢に右サイドで仕掛けるものの、その後は浦和が攻める展開に。しかしその後も浦和は柏の身体を張った守備を崩せず、最後に浦和はエメルソンの突破、柏も右サイドの突破から見せ場こそ作ったものの結局0-0でスコアレスドローとなった。


浦和は2トップがマンマークで付かれていい形でなかなかボールを持てず、山田、平川だけでなく、守備でもたびたびいいカバーリングを見せた鈴木啓太がサイドを崩す動きを見せましたがそれも結局得点には繋がらず、2トップが抑え込まれた場合にどうやって崩すのかという課題を突きつけられた格好になりました。この試合ではエメルソンが引いたスペースに山瀬が飛び込んだ場面、そして左サイドの平川のFKにニキフォロフがヘッドで合わせたケースがありましたが、このあたりがこう着状態を打開するヒントだったのではないでしょうか。エメルソンはマンマークで付くDFだけでなくカバーリングの役のDFもどうしても気に掛けざるを得ない存在ですし、浦和はFWが両サイドに流れて外から勝負を掛ける展開が多くなる事を考えればマンマークの場合は特に中央にスペースができてくるわけです。山瀬が前述のようなケースだけでなく、もっと2トップの動きを利用して前方に積極的に飛び出して勝負に行くような動きを見せていれば試合展開はまた違ったものになっていたのではないでしょうか。

また、こういうこう着状態においてはセットプレーで点を奪えるかどうかというのも現実的に優勝を目指すためには必要になってくるわけで、セットプレーからの得点が圧倒的に少ない浦和にとってこのあたりで点を取れるかどうかというのは勝ち点の取りこぼしに大きく影響してきそうな気がします。オフト監督は「選手がプレッシャーを感じている」とコメントしていましたが、この試合では鈴木啓太が攻守に渡りいいプレーを見せていましたし、平川も積極的に前に出るなど浦和の選手の動きがそこまで固かったようには見えませんでした。むしろ田中の出場停止があったとはいえ、以前から潜在的にあった課題が2トップを抑えられて表面化したに過ぎないのではないでしょうか。もちろん浦和の2トップを完全に抑える事は簡単なことではありません。しかし浦和がこのままこう着状態を打開するそれ以外の術を持たないままだと、その力に比して思ったほど勝ち点が伸びない事態になっても決して不思議ではないような気がしますね。


柏はエメルソンに近藤、永井に永田をマンマークに付けて薩川にカバーリングさせて浦和の2トップを見事にシャットアウトすることに成功しました。薩川の素晴らしい読みによるカバーリングもさることながら2トップのマークに付いた近藤、永田も一対一で強さを見せ、薩川の負傷退場というアクシデントがありながらも渡辺を投入して永田を中央に据え、集中力を切らさず見事に守りきりました。一方で攻撃面ではリカルジーニョの欠場が響いたのか、左サイドで玉田が何度か抜け出しかけたものの周囲のフォローがなく、前線の枚数が足りない印象は否めませんでした。中盤でボールを奪う形は決して悪くなかっただけに、前線に枚数を掛けられないのならば思い切って玉田を中心に左サイドに人を集めて局地的な数的優位を作るなどの一工夫があっても良かったかもしれませんね。それにしても薩川の骨折は痛ましい限りでした。カバーリング役として若いチームを最後尾から支えていただけに、一刻も早い復帰が望まれるところですね。



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2003年10月28日(火) 4バック・3バックとサイドアタック

さすがにいい加減これだけトラブルが続くと、いろいろな面で支障が出てくるので思い切って「サッカー雑記」に使うツールを「CGIBOY」のものから「エンピツ」に代えることにしました。デザインはおいおい変えていくとして、とりあえず日々書く事が大事かなとも思うわけで。まぁ細かいところは今後少しずつ変えていきます。とりえず10月分のものについてはこっちのバージョンに移行しました。今後、過去のものについては順次移行していく予定です。とりあえず、以前は30日表記か1日表記かしかなかったので30日表記にしていたのですが、文字数の多さから一週間表記に変えてみました。変更は容易なのでもう少し考えてみます。でも改めて見て思ったのですが自分の観戦記長過ぎですね。今後これについても見直しを行う予定でいます。

気を取り直して今日は磐田-市原戦を観戦しようと思ったら・・・見事に録画に失敗してました。スカパーはビデオの設定を外部入力するのを忘れなければ簡単に録画できるのですが、たまに民放で代表やJリーグの試合があったりしてフツーのチャンネルで録画して戻すのを忘れるとものの見事に録画に失敗したりするわけです。なんとゆーかありがちな失敗だったりもするのですが、実際にやってしまうと結構ダメージが大きいです。もう少し早く気づいていれば21時から鹿島-神戸戦を観ることもできたのですが、気づいた時には試合も半ばを過ぎていました。


とりあえず、今日は試合を観るつもりでいて、何も書く事がないのでとりあえず掲示板でスネークスさんから要望のあったシステムについて。というと話題が漠然としているのでとりあえず今回は4バックと3バックのサイドアタックの違いとサイドアタックについて考えてみたいと思います。

以前書いたように4バックと3バックの違いは大きなくくりで言ってしまえば「サイドを厚くする」か「中央を厚くするか」という違いだと言えます。3バックが3人がほぼ中央で守るのに対して、4バックの場合はカバーリングがあるとはいえ、基本的に2枚で守ることになります。なので4バックで守るためにはある程度人に強い、あるいは守備能力の高いCBの配置は不可欠ですが、逆の見方をすればここを2枚で守ることができれば必然的に他の場所に、つまりサイドに人数をかけることができるようになるわけです(このあたりについては「日本のサッカー戦術を考察する」に過去に書いたものがあるのでそちらをご参照下さい)。

4バックの場合は大抵の場合サイドが二枚になるケースがほとんどです。攻撃面においてサイドバックが二列目をフォローする、追い越していくなどの様々なケースが見られますが、二列目がよほど強力なオフェンス力を持っているか、やや特殊な攻め方をしていない限り、サイドバックが何らかの形で縦の関係として関わる方が多いのではないでしょうか。そういう点から見ると4バックにおけるサイドバックというのはサイドで決定的な形を作らせないだけの一対一の守備力はもとより、機を見て各所のカバーリングや攻撃に参加するための判断力や決断力、ある程度のスピードと突破力、何度も上下動するだけの運動量や、正確なクロスをあげるだけの技術など、本来必要とされる能力は決して少なくありません。

そして4バックのサイドバックが上がるためには(これは3バックのサイドにも言えることなのですが)基本的に中盤において自らのチームが優勢であることが前提となります。というのは中盤が劣勢な状態でサイドバックが上がるとその背後に広大なスペースができてしまい、その状態でボールを奪われると裏を突かれて危険な状態に陥りかねないからです。ただ、中盤のサイドの選手という点で見ると、4バックによるサイドは後ろにサイドバックがいるという点で3バックのサイドよりも守備の負担が少なく、展開次第では中盤やFWとのコンビネーションでもサイド攻撃が仕掛けられることから、基本的に3バックの時よりもサイド攻撃が仕掛けやすいという見方もできると思いますね。

では3バックのサイドはどうなのかというと、サイド全体のバランスから考えれば通常のオリジナルポジションは4バック時のサイドよりはやや位置取りが低いケースが多いわけですが、かといってそれはサイドバックの役割を兼ねるということとは同義ではありません。むしろある程度中央の3枚を中心とした守りで跳ね返すというのが基本的なコンセプトといえるのではないでしょうか。つまり基本的に中央をしっかり固めていくという考え方であり、基本的にサイド一枚の状態から攻めようとするならばサイドに突破力のある選手を配置するか、中盤のボランチやトップ下といった中央の選手との連携やFWとの絡みを考えていかないと深く侵入していくのはなかなか難しくなってくるわけです。

ここでなぜサイド攻撃を行うのか、サイドをえぐるような動きを考えるのかという基本的な疑問が出てきます。サイド攻撃を行う理由はサイドを突破する事で中央を固める相手を引き出すことが出来る点で利点があることは何となくイメージで分るのではないかと思います。ではなぜサイドの選手がえぐる動きを考えるのか。これはまず深く攻め入らずアーリークロスを入れた場合の事を考えると、アーリークロスというのは逆襲など相手選手が戻っている状態でスピードがあって点で合わせるのが得意な選手がいる場合などに有効なクロスといえますが、サイドが進出した位置が低いと必然的にクロスの角度は厳しいものが多くなり、合わせる選手にとっては後背に近い角度から来るクロスになることが多くなります。当然の事ながら求められる技術も高いものを要求されることになるわけです。逆に言えば相手が構えた状態でアーリークロスを入れても、DFにとってはFWを視野に入れながらボールに対応できるわけですから守りやすくなりますし、逆にFWにとっては角度が厳しいとなると高さがあるとか、身体能力が高いとか、ポジショニングがいいとかよほどDFに対して優位を保てない限りFWは苦しい勝負を挑む事になってしまうわけです。

しかし、サイドをえぐる動きをするとそれとはまた違った状況が生まれてきます。というのはより深く侵入する事で相手のDFはニアのコースを切りに来ざるをえないわけですが、そうすることでマンマークであればその動いた場所にスペースが生まれ、ゾーンであってもその動きの中でDFライン全体がが横に移動する際にうまく移動できなければスペースが生まれますし、少なくともそのサイドにずれることで逆サイドにスペースができてきます。また、一瞬サイドを気にかけることで角度的にボールとともに視野に入れていたマークの選手に死角に入られ見失ってしまうこともあるでしょう。またサイドの選手がエンドライン際まで進出すれば中に入れるボールが前方へのボールでないことからオフサイドになるケースは少なく、DFとGKの間にボールを入れるとDFが戻りながら対応しなければならないことからクリアするのが非常に難しくなります。ようするに一言で言ってしまえばサイドを深く突く事で隙を突くだけのスペース、チャンスが中央に生まれやすいということですね。

なぜFWがサイドに流れてしまうとダメだと言われるのかと言えば、サイドを突いても肝心の中央に選手がいないことが少なくないないからだと思うんですね。逆サイドや二列目からスペースに飛び込む動きがあったり、エメルソンのような驚異的な突破力とシュート精度を誇る選手がいればその限りではないのかもしれませんが、今の日本人にはそういう選手は少ないですからね。今後エリア内で勝負できるFW、サイドをえぐれるだけの人材、つまり中盤の司令塔以外の人材が今後どれだけ育つかというのは重要なことのような気がします。それはCBやサイドバックにも言える事なんですけどね。




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2003年10月27日(月) G大阪3-1名古屋(第11節)

いちおう最初に訂正しておきたいでのですが、昨日書いた横浜-C大阪戦で横浜の2点目のアシストをマルキーニョスとして書いていましたが、それは思い切り間違いで2点目のアシストは那須だったようですね。最近は試合を観る時にパソコンにメモを直打ちして得点のシーンは後で確認しているのですが、その前のプレーと混乱したのか何らかの勘違いがあったものと思われます。すいません。ま、そんなにたくさんの人がこれを読んでいるとも思えないんですけどね(苦笑)先ほど文章を訂正しておきましたので念のため。ちなみに一部で昨日の横浜-C大阪戦での大量のイエローにあたかも佐藤由が犠牲になったイメージもあるようですが、彼のファウルは二度ともボールが離れたあとに足の裏を見せて相手に突っ込んだ明らかに危険なレイトファウルでした。前半の早い時間帯であったことを思えば試合の流れを大きく左右するものではあったのかもしれませんが、それが危険なプレーであったことには変わりありません。この試合のイエローに微妙なものもあったのは確かですが、それと危険なプレーによるイエローはやはり別のものとして考えるべきではないでしょうか。


さて今日はG大阪-名古屋戦です。
こちらは試合は録画で昨日観戦して今日形を整えたものです。

ホームのG大阪はGKに松代、DFに實好、宮本、入江、MFはボランチに山口、遠藤、右に森岡、左に新井場、中央に二川、FWは2トップに中山、吉原。控えには吉田、木場、チキアルセ、アリソン、松波。マグロンが出場停止ですね。

対するアウェイの名古屋はGKに楢崎、DFに大森、パナディッチ、古賀、MFはボランチに山口慶、中村、右に海本幸、左に中谷、トップ下に酒井、FWは2トップにウェズレイ、滝澤。控えには本田、鄭容臺、吉村、原、氏原。ウェズレイが復帰したものの今度はマルケスが出場停止。滝澤は自身初めてというFWでの出場ですね。

前半左サイドの新井場からクロスがあがるもののFWに合わない。名古屋は右サイドの海本のキープから酒井が抜け出してのクロスを松代が弾いて中谷が詰めるもシュートできない。山口の突破から右の森岡がクロスも吉原は合わない。森岡の右サイドの突破から得た遠藤のFKをファーの吉原が何とか中に戻したボールを山口が決めて前半8分にG大阪が先制。左サイドの新井場から遠藤がスルーパス、吉原が抜け出すもシュートは打てない。CKのこぼれ球を宮本が右サイドからアーリークロス、山口が飛び込むもヘッドは合わない。左サイドに流れたボールを中谷が上げるも誰もおらずファーでウェズレイが中に上げるもDFがクリア。宮本のオーバーラップからの攻撃も新井場が転倒してそれを海本がボールを拾いカウンター、右サイドのウェズレイがクロスを上げて滝澤がヘッドも力なく松代がキャッチ。中谷が山口慶、中村とのワンツーで中に切れ込むも入江がスライディングでカット、山口がクリア。名古屋が攻めの形を作れないものの、G大阪もサイドから攻めながらゴール前にボールを入れられない。前半40分過ぎから名古屋キープの時間が続き中村のミドルシュートはDFに当たる。滝澤の左CKをDFがクリアもウェズレイのバイシクルシュートはゴールの右にそれる。右サイドの海本のスローインからウェズレイがドリブルで切れ込むもG大阪の選手五人くらいに囲まれ突破できない。こぼれ球からの滝澤のシュートは實好が顔面で防ぐ。左サイドからのスローインからの混戦にパナディッチがシュートもDFに当たる。滝澤の右CKからウェズレイがヘッド、松代がこぼしたボールに古河が詰めるが松代がしっかりとキャッチ。右サイドの酒井のキープからのボールを受けたウェズレイがシュート、松代がキャッチ。お互い攻撃の形を作れないまま1-0でG大阪リードで前半終了。


後半、G大阪は實好に代えて木場を投入、名古屋は山口に代えて氏原を投入して滝澤をボランチに下げて氏原をトップに据える。後半3分、ウェズレイのFKは中途半端で松代がキャッチ。直後に松代のスローインから森岡が右サイドを駆け上がりDFとGKの間にクロス、これを飛び出した楢崎がクリアしきれず、入ってきた吉原が決めてG大阪が追加点、2-0とする。森岡が遠藤とのワンツーからクロスも楢崎がキャッチ。ゴール前でボールを拾った吉原が左足でシュート、ゴールの左にそれる。左サイドを中谷が駆け上がるも山口がシャットアウト。遠藤のFKは楢崎の正面。新井場がワンツーで左サイドを抜け出してクロス、中山が飛び込むもボールは左にそれる。右サイドから攻めた名古屋は崩しきれずG大阪がカウンター、左サイドの新井場からサイドチェンジ、右サイドの森岡から上がってきた山口を経由して吉原がシュートも楢崎がキャッチ。中盤でボールを奪った名古屋はウェズレイの左サイドへの展開から滝澤が攻め上がりクロス、氏原がヘッドも右にそれる。名古屋は後半14分に滝澤に代えて吉村を投入。ウェズレイの左CKにパナディッチがニアに入り込んでヘッドもDFに当たる。名古屋攻めるもののいいクロスが入らない展開が続く中、ゴール前でボールを受けたウェズレイがシュート、枠の上。遠藤の右CKから新井場がミドルシュートも楢崎の正面。ウェズレイがう氏原とのワンツーから抜け出してシュートも松代がファインセーブ。中山にプレスをかけて奪った名古屋が前線へフィードも氏原がオフサイド。名古屋の素早いリスタートから氏原が素早い切り返しで抜け出そうとする倒されてしまいFK。そのFKをウェズレイが右隅に決めて後半27分に追い付く。その前後に名古屋が酒井に代えて原を投入。新井場の遠藤とのワンツーとの交換から左サイドを抜け出してクロスもパナディッチがクリア。遠藤のFKはわずかに左にそれる。二川のスルーパスから中山が抜け出すもシュートは枠に飛ばない。ここでG大阪は後半33分に森岡に代えてアリソンを投入。中盤でボールを奪った名古屋は中村がミドルシュートも枠の右にそれる。後半37分に中山に代えて松波を投入。大森の右サイドからのFKからパナディッチが落としたボールを中谷がシュートもDFに当たる。しかし後半39分、松波が左に出したボールを新井場がダイレクトでグラウンダーのクロス、それに飛び込んだ吉原がこの日2点目のゴールで点差を広げる。右サイドに展開した名古屋はウェズレイがクロスを入れて氏原がヘッドも松代がキャッチ。3-1でG大阪が勝ち点3を得て16まで伸ばし8位に浮上。逆に名古屋は9位に順位を落とした。


ホームのG大阪はサイド攻撃を仕掛けようという意図は明確に感じられたものの、両サイドの新井場、森岡に対するフォローが薄くてクロスを上げるところまでいかず、攻めてはいたものの前半のシュートは遠藤のFKから先制を上げた山口のシュートのみでした。この試合で先発した吉原と中山はどちらかというと足元の技術が得意な選手で、吉原2得点はいずれもサイドをえぐっての低いボールであったこと、シュートとしては記録されなかったものの中山にも同じようなボールでチャンスがあったことを思えば、アリークロスよりもGKとDFの間に入れるようなボールの方がこの試合に先発したFW陣は活きるような気がします。そのためにももう少しサイドを前に進出させる工夫があっても良いかのもしれませんね。2点目を演出した森岡は松代のフィードからそのままサイドを突破しましたが、ああいうケースはセットプレーの直後であるとか、何か要因がない限りそうそう起こるものではありませんし、単独突破というのはなかなか難しい。3点目の新井場が遠藤とのワンツーで抜け出した場面のように両ボランチやトップ下がサイドを押し上げるような動き、あるいはFWからサイドに展開するような動きが出てくればよりサイド攻撃は活性化するのではないでしょうか。

この試合全体を見ればやはり吉原の活躍に尽きますね。遠藤のFKを折り返して山口の先制点をアシストすると、後半頭に森岡のクロスに飛び込んで2点目、終盤にも新井場のクロスに飛び込んで3点目と1アシスト2得点の大活躍。先制こそしたもののなかなか追加点が奪えなかった試合展開で試合の流れを大きく引き寄せる働きをしました。しかも試合後のインタビューが「応援団が一つになってたのが分ったので絶対勝ちたかった」と来るんですからサポーターにとっては応援せずにはいられない存在でしょう。こういう試合を見ると何だかんだ言ってやっぱりG大阪のエースは吉原なんじゃないかと感じずにはいられません。今シーズンははなかなか出場の機会が得られない時期もありましたが、その心意気を感じさせるプレーは彼ならでは。そういう存在がチームにいるって案外大きいんじゃないかと。そして3点目のきっかけとなった松波のキープから冷静に左サイドの新井場へ出したプレーもさりげなくて目立たなかったですが試合を決めるという意味でポイントの高いプレーだったと思いますね。


一方の名古屋は出場停止のマルケスに代わりFWに起用した滝澤の役割が非常に曖昧で、ウェズレイをやや引き気味にしてゲームメイクも期待したようですが、攻撃の形になっていたのは海本と中谷の両サイドの突破くらいで、あとはミドルレンジから強引に放ったシュート程度。後半に入って氏原を投入してからはその高さを活かすようなサイドからのクロスや、ウェズレイと氏原のワンツーでチャンスを作るなどややいい動きも出てくるようにはなりましたが、単調な攻撃も多くマルケスの不在を強く印象付ける結果となってしまいました。現在の名古屋におけるマルケスはウェズレイとのコンビプレーが秀逸なだけではなく、チーム全体の攻撃の中心に位置しているといっても過言ではありません。名古屋の中盤の選手は海本、中谷、中村、藤本、滝澤、吉村、酒井となかなかの人材が揃っていますが彼らはあまりにも若く、いわゆる「周囲を使う」選手でもありません。必然的に今の名古屋においてゲームメーカー的な役割を果たしているマルケスに対するチームの依存度は高くなってしまいます。一見持ち直してきたように思えた名古屋ですがマルケスあるいはウェズレイへの依存が未だ大きい今のチーム状態を考えると、やはり優勝を目指すためにはやや安定感に欠ける部分があるのかもしれませんね。




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2003年10月26日(日) 横浜2-2C大阪(第11節)

来週末にあると思った12節は再来週末なんですね。来週末12節があるつもりで考えていたので再来週は少し時間が空きそうです。来週末はナビスコ杯の決勝はいいとして、それ以外どうするか。いちおう会社の行事で書けない日が出てきそうですが、観れそうだったら少しJ2を観てみたいと思っています。今日行われた横浜-C大阪戦はTBSで放送されてたわけなんですが、何となく観ていたこの試合は11枚のイエローカードが飛ぶ大乱戦となってしまいました。それにしても久保は一体どうしてしまったのか。観ていなかったこの前の京都戦の評価を聞いて首を傾げていたのですが、確かに試合の流れから消えている時間が長くてほとんど絡めなかっただけでなく、動きに切れ自体も感じられませんでした。一方の大久保も裏を執拗に狙う動き自体は素晴らしいものがあって結局2得点に絡んだわけなんですが、激しいやりとりの中でちょっと汚いプレーが多いのが気になるんですよね。厳しいマークの中である程度は止むを得ない部分もあるのかもしれないんですが、個人的に「激しいプレー」と「汚いプレー」ってやっぱり違うと思うんですよ。特に「手」の使い方ですよね。サッカー選手って「手」が使えないように見えてその手をいかに使うかって案外重要なわけで。でもそれと手で相手を掴んだり、手で押し倒したり、手でボールを落としたりなんていうプレーは違うと思うんですよ。大久保なんかは注目を集める選手だけに、なおのこと気をつけて欲しいと思うわけです。目標にする子供たちも決して少なくないわけですから。


さて今日は行われた横浜-C大阪戦をTV観戦。
ホームの横浜はGKに榎本達、DFに柳想鉄、栗原、中澤、ドゥトラ、MFはボランチに奥、那須、右に佐藤由、左に清水、FWに久保、マルキーニョスの2トップ。控えには榎本哲、永山、金子、阿部、坂田。佐藤由と柳想鉄が負傷から復帰も松田と遠藤が負傷欠場ですね。

アウェイのGKを多田、DFに鈴木、柳本、喜多、MFはボランチに布部、濱田、右に久藤、左に斎藤竜、トップ下に森島、FWに大久保、バロンの2トップ。控えには下川、古賀、アクセウ、徳重、西澤。この試合では右サイドに久藤、ボランチのアクセウに代えて濱田を起用していますね。

前半、森島が右奥深くに攻め込むもDFがクリア。清水の左サイドの突破からマルキーニョスがエリア内でボールを受けるもシュートできない。左サイドからマルキーニョスがドリブル突破でエリア付近でファウルを得てFKもマルキーニョスのFKはDFに当たる。CKのこぼれ球からドゥトラがドリブル突破でFKを得ると奥のFKのこぼれ球から右サイドでボールをキープしたマルキーニョスが佐藤由へ、しかしDFへのファウルを取られる。C大阪の攻勢をかけるも横浜の高さを崩せず、逆に佐藤由がマルキーニョスのワンツーから抜け出すとクロス、C大阪DFがクリアするもこぼれ球を逆サイドのドゥトラがクロス、奥のヘッドは枠の上。柳本の高い位置でのインターセプトから右サイドの久藤がクロス、森島がヘッドで合わせるもゴール右にそれる。佐藤由の右CKを中澤がヘッドもやや右にそれる。しかし、前半23分佐藤由が濱田を倒して二枚目のイエローで退場、この時間帯で横浜は一人少ない布陣で戦うことになった。濱田のスルーパスに大久保が抜け出すもオフサイド。前線でボールを受けたマルキーニョスが粘ってシュートも多田の正面。しかし直後前半27分、右サイドの森島のスルーパスから抜け出した大久保がループシュートで決めてC大阪が先制。中に切れ込んだ清水がシュートもゴールの左。右サイドの裏を取った森島がクロス、バロンの頭は合わないがファーの斎藤のシュート、枠の上。しかし、直後の前半30分、中に切れ込んだドゥトラのスルーパスからマルキーニョスが抜け出してコースがない中を見事に決めて横浜が同点に追い付く。左サイドの斎藤からのクロスは合わないものの右サイドでボールを拾った久藤が戻してフリーで濱田がシュートも右上にそれる。しかし森島が負傷で徳重と交代することに。ロングボールにマルキーニョスが裏を狙うがファウル。大久保のキープから徳重が抜け出すもオフサイド。しかし前半ロスタイム、布部のスルーパスから左サイドに抜け出した大久保がシュート、榎本がキャッチし切れなかったところをバロンが詰めてボールがこぼれたところを徳重が決めてC大阪がリード。柳想鉄のクロスからマルキーニョスがヘッドもゴールの右にそれる。1-2とC大阪リードで前半終了。

後半、C大阪は右サイドからの久藤のアーリークロスにバロンが飛び込んでDFと潰れるとファーに抜け出した徳重がシュートも左にそれる。左CKからバロンがヘッドも右にそれる。中盤でボールを奪った横浜がマルキーニョスのスルーパスから久保が倒れるもシュミレーションを取られる。左サイドからのクロスに大久保が合わせようとするも合わない。右サイドから久保は切れ込むも2人のDFに阻まれる。ここで後半11分、久保に代えて坂田を投入。中盤でボールを奪った徳重がドリブル、左サイドを走る大久保につられた横浜DF陣を尻目に右に出されたボールに久藤が飛び込むも榎本が好判断で飛び出してクリア。大久保の左へのシュート気味のボールをバロンがヘッドも榎本が見事なセーブで防ぐ。C大阪の見事な攻めをシャットアウトした中澤がクリアしたボールを横浜が攻撃に繋げて猛攻を仕掛けるもなんとかC大阪が防ぐ。左サイドからのドゥトラのクロスに柳想鉄がヘッドもわずかにゴールの右にそれる。久藤の右サイドのクロスに徳重が合わせるも横浜がクリア。右サイドの徳重からのボールは大久保につられた横浜DF陣、バロンがフリーでボールをもらうもそのシュートは榎本の正面。後半26分、ここで横浜は清水に代えて阿部を投入。ドゥトラが中に切れ込んだパスを奥がシュートも多田がナイスセーブ。久藤の右サイドのクロスに濱田がボールを受けるもシュートできずに横浜のカウンターを食らう。ドゥトラから左に流れた坂田がシュート、こぼれ球に柳想鉄が飛び込むも多田が弾いてDFがクリア。カウンターから徳重が栗原をスピードで振り切ってシュートもそれる。右からマルキーニョスの強烈なシュートは多田が弾き、再びボールを受けたマルキーニョスがクロスを柳想鉄がヘッドもゴールの左。しかし、後半39分、左サイドからのドゥトラのクロスが抜けたボールを右サイドのマルキーニョスのシュートはポストもこぼれ球を奪った那須がクロス、柳想鉄がねじ込んで横浜が同点に追い付く。横浜の速攻からマルキーニョスが右に流れながらシュートも枠の上にそれる。お互いカウンターで仕掛けるもシュートまでいかない。右サイドをドリブル突破したマルキーニョスが思い切ってミドルシュートもゴールの左にそれる。右サイドの古賀のクロスにバロンがヘッドで落とし徳重が飛び込むもオフサイド。イエロー11枚が出たこの試合はリスクを冒して攻めに出た横浜が2-2のドローに持ち込んだ。


横浜は遠藤の負傷でボランチに奥を置き、左サイドに清水を置く布陣。清水とドゥトラという左サイドで攻撃を仕掛けようと試みていました。しかし逆サイドの佐藤由は負傷明けだったせいかプレーにやや精彩を欠き、前半27分に二枚目のイエローで退場、この早い時間帯から横浜は10人で戦わなければなりませんでした。マルキーニョスが抜け出して同点にするも、前半終了間際に失点。後半開始直後もC大阪の時間帯で横浜にとっては苦しい展開が続きましたが、後半11分に岡田監督は精彩を欠く久保に代えて坂田を投入、その直後に榎本が身体を張ってのスーパーセーブを連発したことで劣勢だった流れをイーブンまで引き戻し、C大阪のカウンターに脅かされながらも前に人数を掛けて攻めに出ました。C大阪がカウンターからの決定的なチャンスを何度か外した後の後半26分、横浜は清水に代えて阿部を投入、中央に据えて右にマルキーニョス、左に坂田を置いて柳想鉄を上げて前線に絡ませ、ドゥトラの左サイドからのクロスを武器にさらに攻勢を強め、両サイドから崩して同点ゴールに追い付きました。

横浜の攻めは後半に前に人数を掛けてリスクこそ冒していたものの、それはパワープレーと一言で片付けられない形ができていたと思います。ここでポイントだったのは右サイドからのマルキーニョスの仕掛けに対し、マークしていた喜多がすでに後半開始直後にイエローをもらっていたせいか激しくチェックできなかったことではないかと。左サイドでドゥトラのクロスという形ができていたものの決められなかった横浜にとっては得点の直前のマルキーニョスからのクロスに柳想鉄が飛び込んだ場面は一つのヒントになったのではないでしょうか。この時点でC大阪は柳想鉄に対するマークが曖昧なままでした。ホームでの試合ではありましたが、前半23分という早い時間帯に佐藤由が退場したこと、C大阪が効果的なカウンターを仕掛けて何度も決定機を作られながらそれをしのぐ展開が続いたことを考えればこのビハインドを追い付いた引き分けはそれ以上の価値があったと思いますね。これで横浜は得失点差こそあるものの首位に並びました。


対するC大阪はドゥトラの裏を突いたものの、バロンの高さは横浜DF陣の前にはうまく活きませんでしたが、大久保が執拗に裏を狙い、佐藤が退場した横浜がそのままの布陣で戦い続けたことで中盤にスペースが空き、そこを起点に大久保が抜け出して先制。一瞬の隙を突かれて同点に追い付かれ、森島の負傷退場というアクシデントもあったものの交代出場した徳重がアグレッシブなプレーでその穴を埋め、その徳重がロスタイムに勝ち越しゴールを決めてリードして前半を終えることができました。後半も前に出て攻めに出た横浜に対し、数的有利を活かしてサイドチェンジをうまく使いつつカウンターから何度か決定機を作り出したもののそこで3点目を奪えなかったことが結果的にこの試合の流れに大きく影響してしまいました。前に出た横浜に対してカウンターを仕掛けていた展開も人数を掛けた横浜の猛攻に守勢に回らずを得なくなり、多田の度重なる好セーブがあったものの守備陣の後手後手感は否めずついに失点。横浜のマルキーニョス、坂田、阿部の三人に加えて絡んできた柳想鉄のマークが曖昧だったことも大きく響きました。一人多い展開で2-1の状況から試合を決める3点目を奪うチャンスはいくらでもあったことを思えば、守りきれなかったことよりもチャンスに3点目を奪えなかったことが痛かったですね。C大阪にすれば勝っておきたい試合だったのではないでしょうか。



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2003年10月25日(土) 清水1-3FC東京(第11節)

いやいや知り合いから清水-東京戦観に行って良かったと言われたのですが、正直TVで試合を見るまでアウェーでこういういい試合が見れるとは思ってなかったのでちょっと行けばよかったかな、もったいなかったかな、という気がしました。これでいちおう今節5位はキープできそうですかね。ま、まだ優勝とかどうこういう順位ではないですけれど、残り試合一つ一つをしっかりと戦ってとりあえずまた過去最高順位を更新できるように頑張って欲しいものです。

今日は清水-東京戦をTV観戦。
ホームの清水はGKに黒河、DFに池田、森岡、平岡、MFはボランチに杉山、鶴見、右に高木純、左に鈴木、トップ下に伊東、FWは北嶋、安貞桓の2トップ。控えには真田、市川、吉田、平松、トゥット。三都主が出場停止、北嶋が3試合ぶりの先発復帰。

対するアウェイの東京はGKに土肥、DFに藤山、茂庭、ジャーン、金沢、MFはボランチにフミタケ、宮沢、右に石川、中にケリー、左に戸田、FWは1トップに近藤祐。控えには小沢、迫井、浅利、阿部、アマラオ。 加地が出場停止。近藤祐がJ初スタメン、迫井は今季初のベンチ入りですね。

前半、左サイドで北嶋がボールを受けてドリブルからシュートも土肥の正面。藤山のフィードをケリーが落として近藤がボールを持つが切り返してのシュートはDFに当たる。清水が攻める時間が続くがなかなかシュートを打てず、北嶋飛び出しはオフサイド。宮沢のフィードから左サイドにポジションチェンジしていた石川がボールを受けて切れ込むと池田をかわしてシュート、見事なゴールで前半8分に東京が先制。左サイドから上がってきた金沢のクロスから東京が攻勢を仕掛けるも石川のシュートは枠の上にそれる。左サイドのスローインから平岡がクロス、北嶋がバックヘッドでゴールを狙うが土肥が弾き、こぼれ球を高木純がシュートもゴール左にそれる。前線でボールを受けた近藤がシュートもDFに当たったこぼれ球をケリーへ、ケリーが切り返してシュートも枠の右へそれる。左サイドで近藤ととともに高木純にチェックしてボールを奪った戸田がそのまま切れ込んでシュートも枠の上にそれる。右サイドからの藤山のスローインをケリーが落とし戸田が走りこむもボールがこぼれ、抜け出したケリーが黒河より一瞬早くボールに触ってゴール、前半25分に東京が2-0でリード。右から石川がグラウンドのクロス、中に切れ込んできた戸田がシュートも枠の上。北嶋のポストプレーから高木純のクロスに伊東が飛び込むもシュートがミートしない。右サイドを抜けた石川から近藤がボールを戻しケリーがシュート、DFに当たり黒河がキャッチ。左サイドのケリーのドリブル突破で得たスローインから金沢がクロス、戸田が飛び込むが森岡が何とかクリア。北嶋のポストから左サイドの鈴木がクロスも茂庭がクリア、こぼれ球を高木純がシュートも枠の右にそれる。前半は0-2と東京リードで前半終了。

後半に入ると清水が池田に代えてトゥットを投入、鶴見を右のストッパーに下げ、伊東がボランチに、安貞桓を二列目に置き、トゥットと北嶋の2トップに布陣を変更。最終ラインのフィードから左サイドに流れた石川のクロスに外から入ってきたケリーがシュートも枠の上。左サイドのFKは安貞桓が右に流して鶴見がミドルシュートも左上にそれる。中盤でボールを奪った東京がケリーのドリブルから右サイドの石川へ、そのままシュートも右にそれる。右サイドからのパス交換、高木純のパスから安貞桓がシュートも左にそれる。高木純の右サイドクロスから安貞桓が左に流してトゥットがシュートも土肥が弾きバーに、金沢がクリア。戸田が奪ったボールを受けたケリーがダイレクトへ右サイドへ流し石川へ、石川がDFとGKの間にクロスを入れるも戸田はわずかに届かず。後半15分に近藤に代えアマラオを投入。左サイドに流れた三浦文丈のクロスは森岡がクリアもこぼれ球を藤山が奪いケリーへ、ケリーがシュートも黒河がキャッチ。宮沢のFKにアマラオがヘッドを競るがややゴール左にそれる。安貞桓のパスミスを受けたアマラオがそのままミドルシュートも黒河の正面。森岡のフィードから鈴木がダイレクトでトゥットへ、右へ流れつつシュートも土肥がナイスセーブ。クリアボールを拾った石川が左サイドへ流れ、中に切れ込んでシュートもゴール左にそれる。ケリーが素晴らしいドリブル突破で右サイドを抜けてクロスも黒河がキャッチ。後半21分高木純に代えて平松を投入。右サイドでボールをキープした石川からケリーがシュートも黒河の正面。ケリーの右サイドでのキープから藤山がクロス、ファーでアマラオがあわせるが黒河がキャッチ。後半29分、金沢から右サイドの石川へ、スピードに乗った状態で中に切れ込んで平岡をかわすとそのまま左足でシュートを放ってゴール、東京のリードは3点に。しかし後半30分に清水は鈴木に代えて市川を投入、直後の後半31分に右サイドの平松からのクロス、ファーの安貞桓のヘッドは土井が触るもゴール、清水が一点返す。石川からボールを受けたアマラオが戻して宮沢がシュートも枠の上。ケリーの右サイド突破から得た右CKのこぼれ球をジャーンがシュートも黒河が当ててクリア。右サイドの平松からニアの北嶋がチャンスを作りかけるが茂庭がボールを当てて三浦文丈がクリア。後半40分にケリーに代えて阿部を投入。阿部が裏を抜け出そうとたびたび狙う。左サイドからの安貞桓のクロスをニアがトゥットが突破を図るもゴールラインを割る。後半44分に三浦文丈に代えて浅利を投入。藤山のボールを阿部が右サイドで競り合いながらキープしそのままドリブル、中に切れ込んでシュートも黒河がキャッチ。最後はトゥットが左サイドでドリブルを仕掛けるも茂庭がシャットアウト。東京は最後まで運動量が落ちずに3-1で清水を下した。

清水は両サイドに若い高木純と鈴木を起用、トップ下に伊東を置き、サイドが高い位置をキープしつつ安貞桓の突破力と北嶋のポストプレーに伊東を絡めて攻撃を組み立てるという戦い方だったでしょうか。ただ、この試合では北嶋のポストプレー、安貞桓の前線でのキープが伊東の進出といった周囲の動きと噛みあわず、両サイドも高い位置こそキープしたもののやや周囲との連携が合わないケースが目立ち、鈴木は精度の高いキックを見せた一方で、高木純は何度かあったチャンスでクロスやシュートの精度にやや難がありました。後半に入ってトゥットをトップに起用し、安貞桓、伊東、鶴見が一段ずつポジションを下げるとそのトゥットの突破から一見チャンスを作り出しているようにも見えましたが、周囲のフォローがないのは一目瞭然。前線と周囲の連携がイマイチなことが結果的に球離れの悪さを生み、攻撃を停滞させてしまいました。

例えば北嶋のポストプレーから中に入っていく動き自体は決して悪くないと思うんですね。ただ、それが周囲のリズムとちょっと噛み合っていない、周囲にうまく活用されていない面があります。北嶋がいい動きを見せつつも徐々に試合の流れから消えてしまう原因はここにあるのではないでしょうか。安貞桓、トゥットも周囲のフォローが足りないから強引な突破に終始してしまう。チームとしてそれらのプレーをサイド攻撃と組み合わせてどうやって活かしていくのか、それが今の清水には見えていないような気がします。DF陣にしても中途半端なボールに対して誰がどうしていくのか役割分担が曖昧だったように思います。全体的にチームとして何を活かしていくのか、そういう点で意思統一が取れていないような気がします。それがチグハグな印象に繋がっているのではないかと。その辺が解消されてもっとシンプルにプレーできれば清水というチームはもっと上にいけるだけの実力はあると思うんですけどね。


東京はここのところアウェーではイマイチな状況が続いていたのですが、この試合では戸田、ケリー、石川の二列目の動きが素晴らしかったですね。戸田の長い距離を走るだけの運動量、ケリーと石川の積極的に勝負を仕掛けていく姿勢はこの試合の主導権を握るにあたってのターニングポイントだったと思います。中盤のセンターライン付近でこの二列目を中心としたプレスからボールを奪い、そこからの攻守の早い切り替えから飛び出した石川、戸田、そしてケリーにシンプルにボールを出してサイドを突いていく。この形を今日の東京はしっかりと意識できていましたし、二列目が積極的に勝負を仕掛けていく姿勢と、激しく上下動を繰り返して攻守に渡って動けるだけの運動量を試合終了まで保てたことは大きかったと思います。というのは東京の2ボランチはもともとスタミナが豊富なわけではありません。もともと攻撃的な性格の強い2ボランチですが、彼らが前線に進出して攻撃に絡まないと攻撃が成り立たないようでは、後半の半ば以降にスタミナ切れで中盤に大きなスペースを作ってしまいます。そんな状況がこのところの後半の失速に繋がっていたように思うのですが、この試合においては二列目の三人が中盤での守備から前線に飛び出すという非常に幅広い動きを繰り返したことでボランチの負担はかなり軽減されていたのではないでしょうか。いつもは後半20分前後で交代するフミタケが後半終了間際までプレーを続けられたのはその証ではないかと。

逆に言えば二列目の負担は決して小さくないとは思うのですが、それでもこのスピードのある二列目の三人がいかにアグレッシブな運動量を維持しつつ、勝負する姿勢を見せ続けられるかというのは東京の攻撃を大きく左右しそうです。ポイントだったのは石川だけでなく、ケリーだけでなく、石川、ケリー、戸田の三人がそれぞれチャンスになるたびに積極的に勝負を仕掛けた点にあります。誰か一人が仕掛けるだけではそのポイントを集中的に守ればいいだけなので相手にとってはさほど怖くありません。ケリーがこの試合で突出した突破力を見せたのはもちろんケリー個人の技量の高さもありますが、他の二人が積極的に勝負を仕掛けていったことも決して無関係ではなかったと思います。やはり二列目の選手はパスを出すだけでは相手に脅威を与えられません。むしろ積極的に仕掛けてシュートを狙う姿勢を見せてこそ相手も脅威に感じて複数のマークをつけてくるわけです。

この試合でその二列目の三人に1トップのFWを絡めた4人で攻撃のベースを生み出すことに可能性を感じられたのは大きかったのではないでしょうか。東京のような1トップ気味な布陣の場合、そのFW自身よりもむしろ二列目の選手が何ができるかでチームの攻撃力は大きく変わってきます。先ほども書いたようにチーム全体のバランスを考えれば後列の攻め上がりをベースにした攻撃サッカーはその攻撃力を引き出すためにある程度のリスクを負わねばなりません。逆に二列目で積極的に勝負を仕掛けて相手の数的不利を作り出すことができれば、相手は守備のバランスを大きく崩さざるを得ませんし、その状態ならばもっといい形で後列の攻め上がりを引き出すことができるのではないでしょうか。シュート1本に終わったものの、この試合で初スタメンだった近藤の動きは決して悪いものではありませんでした。本人も出来には満足していなくてもある程度手ごたえを感じたでしょう。原監督だったらもう一回使うかもしれませんね(笑)この試合のパフォーマンスをホームでの味スタでなく、アウェーの日本平でできたこの試合の意義があったと思います。



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2003年10月24日(金) Jリーグの試合で感じた個々の能力の重要性

少し観ようかなとも考えていた東京V-柏戦は昨日録画にあっさり失敗していました(苦笑)なので今日は最近のJリーグを見て少し考えていたことがあるのでそれについて書いてみようと思います。

以前にも何度か書いたんですが、それなりの試合数を観るようになったのは今年に入ってからなんですね。今年はTV観戦を含めるともう140試合弱ですか。それまでは年数試合観に行って、たまに地上波でやっているTVの試合を見ていたくらいだったんです。3年くらい前までは実際に試合を見ることにはあんまり興味がなくて、休みに自分がプレーすることの方が楽しかったくらいだったんです。だから、以前から情報としては気に掛けていたのでチェックはしていましたが、観るということに関してはあんまり積極的ではなかったんですね。ただ、試合を観るようになると情報から受ける印象と随分違うことがあることに気づかされるわけなんですよ。例えばTVのダイジェスト版って得点シーンが中心なわけなんですね。あれだけだとそれまでの状況がどうだったのか、というのは分らないわけです。3-0というと完勝というイメージもありますが、実際に攻められる苦しい展開が続きながらカウンター3発のみで勝利ということもあるわけです。

ま、そんな中で試合数を観るようになってそうだったんだな、と意外に感じたことは実際のJリーグの得点シーンは全体的に見れば「チーム」としての見事な連携よりも、突出した個人技を活かしたものや、単純なミスからの失点に繋がったケースが思っていたよりも多かったことなんですね。TVのダイジェストだけを見ているとなかなか気づかないことだったのですが、なかなか勝てないチームでも案外チームのコンセプト自体は結構しっかりしていたり、なんていうことはあるわけです。ただ、そこでゲームプラン通りに戦っていたとしても特にキーとなるポイントにキッチリ仕事が出来る選手がいなければゲームプランは完遂しないし、それがなかなか勝利に結びつかないわけです。

個人的にはチームが長期的な意味での勝利を得るためには大雑把にいうと

(1)選手の特性を考慮に入れたチーム戦術・コンセプトを確立している
(2)試合を決めるだけの決定力、多様な得点パターンを持っている
(3)チームとして個々の選手能力のベース・選手層の厚さがある

という3つが必要だと感じています。

(1)はある程度チームとして大前提の話になりますね。どんなに前線に強力な選手を抱えていても、苦しい形でしかボールを持てなかったら得点を奪うことは難しいですし、逆にチームとしてこういう形なら得点チャンスを作ることができるという形をいくつか持つことができれば、それなりの得点能力を持った選手さえいれば少なくとも勝利に必要なだけの得点は奪うことができるのではないかと。守備に関しても一対一の能力が高い選手を揃えれば守備が安定するかと言えばそんなことはありません。どんなに対人能力が高い選手でも二対一、三対一という局面を巧みに作り出されてしまっては苦しい展開になるのは目に見えています。中盤においてもどうやって攻撃を展開していくのか、どうやって最終ラインに至る前でボールを奪うかという戦術が確立できているかどうかはチームとしての完成度を大きく左右してきます。どうやって守り、どうやって攻めるのか。どんなに能力の高い選手をそろえていても個々の選手がバラバラに動いていてはなかなかいい形を作ることはできません。ここはチームを考える上で重要なポイントとなる部分ではあると思います。

(2)はやはりチームとして勝利を得るためには相手よりも多くゴールを奪う必要があるわけです。何らかの形で相手の守備陣を打ち破って得点を奪うだけの力、ということを考えれば個、あるいは2人によるコンビプレーによる突出した存在で崩す、チームプレーで崩す、セットプレーで崩すといった様々な方法があるとは思いますが、ここで得点パターンをいくつ持てるかというのは大きなポイントなわけなんですね。その前の大前提としてチームとして考えるならば具体的に得点をイメージできる形というのが最低でも一つは欲しい。得点を奪うパターンとして具体的なイメージができるということは逆算してチームとしてどういう攻め方をすれば、どういう工夫をすれば得点を奪うことができるのか、具体的にイメージができるということなんですね。そういうのがあるのかないのかの違いは大きいと思うわけです。苦しい時、得点を奪いたい時にDFを前線に出してパワープレーというのをよく見かけるのですが、あれは別の見方をすればそういう苦しい時に頼みに出来るほどの得点パターンを持っていないことの現われだと見ることもできるんじゃないでしょうか。また、一つのパターンのみではその選手が抑えられてしまった場合、出場停止になった場合に決定力が大幅に減少してしまいます。多様な得点パターン、特にセットプレーでいくつかの得点パターンを持っているかどうかは膠着した状況において勝ちを引き寄せられるかどうかの大きな分かれ目になってくるのではないでしょうか。

この(1)と(2)はチームとして勝利を目指していくためには必要不可欠なものといえます。戦術が確立していても得点を奪うことができなければ勝利に繋げることができませんし、逆にどんなに決定力のある選手を前線に置いたところでそこまでボールを運ぶことができなければ得点に繋がりません。どちらかが欠けているようだとどうしてもとりこぼしが多くなり、勝ち点が思ったよりも伸びません。しかし、この2つが揃うとある程度勝ちを拾えるようになる、いい戦いができるようになるというだけで、それだけでは優勝するにはやはり足りないものがあるのではないでしょうか。選手層の厚さは欠場した選手がいるとチーム力が大幅に落ち、安定した戦いに繋がらないということはたぶん誰もが感じていることだと思うのでこれに関しては特に触れません。今回特に言及したいのはある程度拮抗したチーム力同士の戦いになると結局は個々の能力が問われてくるということなんですね。

一般的に数的優位というと運動量を活かして作るケース、リスクを冒して作るケースを想定しがちですが、見かたを変えればどこかの局面で一対一に勝つことができれば容易に作り出せるものでもあったりするわけです。逆にいえば一対一で容易に突破されるポジションがあるようでは守りとしてもそこから大きくバランスを崩さざるを得ない状況というのも出てくるでしょう。相手の前線に非常に突破力の高い選手がいたとしたら守備面で二対一でも絶対的な優位とは言えないわけです。ようするに基本的に一対一のマークで止められない選手がいるというのは、チームとしてその時点ですでに数的不利な状況に陥りかけているということなんですね。そういう場合で相手が攻めに人数をかけてくるとどうしても守りは苦しくなりますし、逆に守りに人数を割かざるを得ないことで攻めにも人数を掛けられない。こういう状況に陥った場合、前線に単独ないし少数でなんとか局面を打開できる強力な選手がいればその限りではありませんが、そうでない場合はどうしても攻撃も苦しくなります。そうなってくると前線でボールをキープすることもままならなくなって守備の時間が長くなってしまうわけです。

つまり個々の能力というのはもちろんチーム全体において言えることではあるのですが、特に前線に決定力の高いFWがいるかいないかで得点力が左右されるのと同様に、最終ラインにも強力なFWに対してもある程度一対一でストップできる、ゴール前で致命的なミスをしないDFがいるかいないかの差は非常に大きいわけです。浦和のエメルソン+田中、名古屋のウェズレイ+マルケスのように2トップがそれぞれ高い突破力、決定力を持ったFWの場合にはチームとしてどんなに気をつけていてもどうしても一対一の局面は何度か生まれてきてしまいます。完璧に抑えるのはやはり簡単なことではないかもしれませんが、何度も崩されるようだと大量失点に繋がりかねません。やはりDF、特に日本人のDF陣はカバーリングの能力とともにある程度のサイズと身体能力、そういう強力なFWをどうやって抑えるのかという工夫ができるだけの経験がもっと問われることになるのではないでしょうか。

逆に攻撃面で言えば、パスや運動量だけでなくそういう個々の突破力で数的優位を作り出すような選手が日本人にもっと出てきて欲しいところ。日本人は組織力で戦うべきだという声は依然として根強いものがありますが、やはり今後は個々の能力のベースをどうやって高めていくか、いかに個々の能力で勝負できる選手を発掘・育成していくかということにもしっかりと目を向けていかないと、組織力をどんなに高めていったところで自ずから限界にぶつかってしまうのではないでしょうか。少なくとも攻撃の最終局面、守備の最終局面においてはやはり個々の能力が問われてくることが少なくないでしょうし、組織力が日本と同等以上であった場合にはその組織力でさえも日本にとってのアドバンテージにはなり得ません。今の日本代表の組織力にやや改善の余地があることは確かですし、もう少し攻守の連携が上がってくればチーム力としては向上するとは思います。しかし、一方で技術こそ高いものの一対一で勝負できるだけの力を持った人材がほとんどいないのが今の日本の紛れもない実情なのではないでしょうか。今の技術に加えて一対一で勝負できるだけのメンタリティを植えつけられるか。日本の将来を考えるとそれは案外重要なことのような気がしますね。



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2003年10月23日(木) 清水戦のポイント

さて、今日は前置きがありませんが、例によって清水戦のポイントです。
まず清水の方は三都主が出場停止、DFのエメルソンも負傷で出場はなさそうです。
ちなみに水曜日に行われた静岡産業大との練習試合では

GK→黒河、
DF→池田・森岡・鶴見
MF→伊東・鈴木・平岡・高木純・平松・久保山
FW→安貞桓

というようにボランチに伊東、鈴木、左に平岡、右に高木純、平松と久保山をトップ下に置いて安貞桓の1トップの布陣でした。ただ、この試合は3-1で勝利したものの、1トップの安貞桓は得点に絡めず、安貞桓が「どう動いたらいいか分からなかった」というコメントを残しているようにこの試合で機能していたとは言い難かったようです。清水は出場停止や、怪我人、大木監督の采配などの理由からこの試合に限らずここのところ特に中盤に若干の変更を行ってきています。

●0-2鹿島戦(第10節)
GK黒河 DF池田、平岡、森岡 MF伊東、吉田、三都主、高木、鈴木 FWトゥット、安貞桓
●1-6浦和戦(ナビスコ杯準決勝第二試合)
GK黒河 DF池田、平岡、森岡 MF伊東、吉田、三都主、鶴見、澤登 FWトゥット、安貞桓
○1-0京都戦(第9節)
GK黒河 DF池田、鶴見、斎藤 MF伊東、杉山、三都主、市川、久保山 FWトゥット、安貞桓
●1-2市原戦(第8節)
GK黒河 DF池田、平岡、森岡 MF伊東、吉田、三都主、市川、久保山 FWトゥット、安貞桓
△0-0大分戦(第7節)
GK黒河 DF池田、エメルソン、森岡 MF伊東、吉田、三都主、市川、久保山 FWトゥット、安貞桓

ここまでの流れと今回の練習試合の形から予想するに

GK→黒河
DF→池田、森岡、鶴見
MF→伊東、吉田、平岡(平松)、高木純(市川)、鈴木(久保山)
FW→トゥット、安貞桓

といった布陣が予想されますね。MFのトップ下のと右サイドの選手起用はここのところやや流動的です。以前は市川、久保山という起用が多かったのですが、最近はやや出番が減少しています。左サイドの三都主が出場停止ということで起用が予想されるのは平岡か平松。三都主がほぼ左サイドで出場していたことからその左サイドの代役がどんな動きをするのかがイマイチ見えてきませんが、やや守備的な平岡を起用するのか攻撃的な平松を起用してくるかで左サイドの印象は随分違ってくるのではないでしょうか。

まず抑えておきたい点としてDFを含めた選手のほとんどが高い技術を持っているのが清水の特徴だと言えますね。DFの池田、鶴見はフィジカルを活かしたプレーが持ち味でもありますが、これに森岡を含めた最終ラインからのフィードの精度は非常に高いものがあります。やや粘りのある相手に対してはやや淡白なところを見せてしまう部分があり、そこが清水のDF陣がイマイチ安定感を欠く原因だと思うのですが、基本的な守備能力のベースは高く、最終ラインに至るまでに後手後手にならなければ十分にシャットアウトできるだけの力は持っていると見たほうがいいでしょう。

そして中盤の底で攻守の繋ぎ役としてキーパーソンになるのが伊東ですね。前方に進出してこないとなかなか目立たない役回りなのですが、攻守の繋ぎ役として安定性の高いプレーを見せています。逆にこの伊東が前方に進出するようになっている時はほとんどが清水が相手を押し込んでいる時。そのプレーで数的優位を作られると非常に危険なので特に清水に押し込まれている展開の時はこの伊東のプレーをマークしておかないといけませんね。その相方の吉田は身体を張った守備を見せて忠実にスペースを消してくるタイプ。その動きは前掛りになりがちな清水にとって欠かせないものですし、清水の中ではさほど技術が高くないほうかもしれませんが、堅実に繋いできます。

そして左サイドに起用される平岡も守備的なイメージから考えると意外にクロスの精度が高いんですね。低い位置取りがオリジナルポジションになると予想されますが、以前いつの試合だったかにあったプレーですが、前方にスペースがある場合にはサイドチェンジのボールを受けに前方に進出し、中にクロスを入れてくる動きはあると思いますね。右サイドの高木は鹿島戦を見た限りでは未だやや周囲との連携を欠くようですが、全体的に高い位置取りをして攻撃に絡んでいました。トップ下に入るかもしれない鈴木はこちらも若いがゆえに周囲に遠慮があるようなプレーもありますが、そのパスの技術は確かに高いとは感じさせるものがありました。そしてそのポジションに市川、久保山が入るとまた違った印象がありますね。市川は高木よりももともとのポジショニングが低く、前方のスペースへのフリーランニングから精度の高いクロスを上げてきますし、パサー色の強い鈴木に対し久保山はシャドーストライカーの色が強く、細かいパス交換からDFの間を抜け出してくるプレーや、二列目からスペースへ入り込む動きが特徴ですね。

そして2トップはトゥットと安貞桓。どちらも高い個人技を持ち、決定力を兼ね備えた選手です。トゥットはやや左サイドよりのポジショニングをとり、そこから馬力のあるドリブルを仕掛けてきます。ここのところの清水の得点のきっかけを作っているのはほとんどがこのトゥットの左サイドのドリブル突破です。これに気を取られると安貞桓が抜け目なくゴールを狙ってくるというわけですね。安貞桓はメンタル的にやや安定していない部分もないわけではありませんが、ドリブル突破だけでなくパスの精度も高く、見かけによらずシュート力も高いですね。そしてこの安貞桓の意外なヘッドの強さがあるからこそ、両サイドのクロスが活きてくるというわけなんですね。実際にこの2人がうまくかみ合った場合には2人だけの崩しでも十分相手のDF陣を翻弄できるだけの脅威になりうるといえるでしょう。

ただ、全体的に見て技術は高くても、それをチームとして活かしきれていないのが今の清水の偽らざる実情ではないでしょうか。確かに個々の個人技は侮れませんし、それがハマった時には手を付けられませんが、最近の清水の攻撃陣は連携がバラバラでお互いの動きを活かすことができていないような印象があります。これにはトップ下と右サイドの選手が頻繁に変わっていることで攻撃陣全体の連携を確立し切れていない部分もあるのではないでしょうか。最近の清水はどうしても左サイドの三都主を活かす攻撃の形になることが多く三都主が代表とは違った良さを見せることもあるのですが、どうしても攻撃が左サイド偏重になってしまうんですね。そうなると右サイドの市川や中央の久保山をどうやって活かしていくのか、このバランスの問題が出てくるわけです。鹿島戦では逆に高木純が右サイドで高い位置取りを見せましたが、逆に三都主が守備に追われたのもあってほとんど攻撃参加ができませんでした。この両サイドのバランスをどう取っていくか、攻撃面での連携をどうしていくかが清水の課題といえるでしょう。


東京が対戦する場合にはお互い右サイドが高い位置取りをして、どちらが中盤を支配して崩していくかという展開になると思います。清水の左サイドが平岡ならばやや低い位置で石川を抑えにかかってくると思いますし、確実にそこで狙われて止められるようだと清水の逆襲を食らう危険性も出てくると思いますね。以前も書きましたが、石川にボールを持たせるときには相手に優位な状況で周囲がフォローをうまくしていけば右サイドから崩していく局面も生まれてくるのではないかと。そして、相手の右サイドの高木純をけん制する意味でも逆サイドの戸田の最終ラインの外側を狙う動きもところどころに織り交ぜていきたいところです。

どうしても石川のマークはきつくなります。この試合では加地が出場停止という状況になっているので代役は藤山になると思いますが、左サイドに流れるトゥットのケアがこの試合では必要なことを思えば、石川のフォローにはケリー、両ボランチが回るべきでしょう。サイドをえぐるような展開が作れるようになれば得点チャンスも自ずから巡ってくるはずです。3バックなだけに中央の無理攻めは避けたいところ。相手のDFを中央に寄せてサイドのスペースを作り出すためならばもちろんありだとは思いますけどね。

そしておそらくいかに石川を活かせるかという点と並んで今回もポイントとなると思われるのは、特に後半左サイドの金沢と茂庭の前にできてしまうスペースをどうやって埋めていくのかということでしょう。前回のエメルソンの失点もそこのスペースに長谷部にスルスルと入り込まれてスルーパスを出されてしまったから。今回もここに伊東が入り込んでくるような事態になると守備の苦戦は免れないと思いますね。それ以前の試合では確認できていませんが、少なくとも浦和戦における後半の宮沢は完璧に息が上がっていました。セットプレーであのキックを失うのは痛いですが、状況次第では宮沢を後半のある時間帯で下げて運動量のある選手をボランチに投入するというのも一つの戦い方としてあってもいいのではないでしょうか。フミタケに代えて浅利を投入している現状では、ボランチ二枚を代える事がどれくらい戦術面で変化をもたらすのかは何とも言えないところなので、一概にそれが正しいとは言えないわけなんですが。



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2003年10月22日(水) 名古屋1-2神戸(第10節)

東京サポの掲示板で話題になっている来年の味スタの座席割り・価格変更のお知らせは今日自分のところにも届きました。冷静に考えて今までの東京のチケットの価格設定はやはりJ2と比較してみればわかるように正直安過ぎるとは思っていましたし、それに対する適正な価格設定というのは今後の安定したチーム運営を考えたら当然の事ながら避けて通れないことだとは思うんですね。それに値するだけのものを見せてくれるならば、個人的にはその点に対して特に何も言うつもりはないわけで。ただ、座席割の変更については今までの感じからするとちょっと紛糾しそうな気がしますね。


さて今日は名古屋-神戸戦を観戦。
東京が神戸と近いうちに対戦するので見てみた試合です。

ホームの名古屋はGKに本田、DFに大森、パナディッチ、深津、MFはボランチに山口慶、滝澤、右に海本、左に中谷、トップ下に藤本、FWが2トップに原、マルケス。控えには広野、中村、吉村、石塚、片桐。ウェズレイが出場停止、楢崎・古賀・岡山が負傷で欠場。深津はリーグ戦初出場、広野と片桐あたりのベンチ入りは今季初めてではなかったかと。

対するアウェイの神戸はGKに掛川、DFに吉村、土屋、北本、菅原、MFはボランチに三浦泰、右にシジクレイ、左に朴康造、トップ下にビスマルク、FWにオゼアス、播戸。控えに岩丸、薮田、岡野、菅原、カズ。ややトレスボランチ気味の4-4-2でしょうか。播戸は足首の捻挫をおしての強行出場らしいですね。

前半、お互い右から攻める展開もシュートまでいけない。しかし前半11分、神戸の素早いFKの展開から右サイドの播戸のクロス、ファーのオゼアスがヘッド、本田がキャッチするもキックするためにボールを転がしたところを後ろから播戸が奪って先制(記録上は大森のオウンゴール)。藤本の右FKからパナディッチが左に流し原が突破するも菅原がストップ。名古屋は何度かフィードで前線を狙うもオフサイドが続く。オゼアスのポストプレーからシジクレイが抜け出してミドルシュートもパナディッチに当たる。ビスマルクの右CKをファーの土屋が落としてパナディッチがヘッドも滝澤がクリア。パスミスを拾ったマルケスが中に入れるも朴康造がクリア。左サイドでボールを拾った中谷からの戻したパスを滝澤がクロスも合わない。海本からのパスに抜け出した中谷がクロスを入れるも朴康造がクリア。播戸がミドルシュートもボールの左にそれる。しかし前半34分、左サイドでの菅原のクリアボールが中に入ってしまい、原がヘッドで繋いでマルケスが蹴りこみ名古屋が同点に。ルーズボールを拾った原が藤本を預け、ロビングボールにマルケスが飛び込むも掛川がキャッチ。ビスマルクのFKをオゼアスがボールを落としてシジクレイがミドルシュートも本田が何とかキャッチ。前半40分、左サイドのビスマルクのキープからフリーでボールを受けたシジクレイが右サイドの播戸へ、右サイドで播戸が粘り吉村がクロス、こぼれ球を中に入った播戸がシュートもそれを受けたオゼアスが決めて神戸が再び勝ち越し。藤本が中に入れてマルケスが右サイドで粘って中へ、中谷がシュートも神戸DF陣が身体を張って防ぐ。その後も名古屋の攻めをしのいで神戸がカウンターという展開が続き1-2と名古屋ビハインドで前半終了。

後半、名古屋は滝澤、深津に代えて中村、吉村を投入。播戸のドリブル突破からこぼれ球をオゼアスが右へ展開、シジクレイが飛び込むも本田が攻判断で飛び出してキャッチ。右CKからのこぼれ球を播戸がシュートを放とうとするも打てない。右サイドやや後方からの藤本のクロスを原がヘッドも掛川が長身を活かしてなんとか触れる。しかし後半4分にオゼアスが大森を激しいスライディングで倒してしまいこの日二枚目のイエローで退場、残りの時間を10人で戦うことになった。藤本が中に切れ込んでいって左足でシュートも右にそれる。右サイドからの海本のクロスを原が戻してマルケスがシュートも掛川がキャッチ。名古屋は後半8分、山口に代えて石塚を投入、前線の枚数を増やして攻めに出る。海本からのスルーパスから右サイドに抜けた中村が中にボールを入れるも掛川がキャッチ。海本の右サイドの突破から原がシュートも掛川が弾く。石塚のスルーパスで左サイドのマルケスの突破を三浦泰が掴んで倒してしまいPK。しかしマルケスのPKを掛川がストップ。後半15分、神戸はビスマルクに代えて運動量のある薮田を投入。その後は名古屋が攻める展開が続くものの神戸がなんとかしのぐ。大森の右からのクロスを原が飛び込むも神戸なんとか防ぐ。その後も名古屋のチャンスが続くがシュートを打つまでには至らない。海本のスルーパスから中身らが右サイドを切れ込んでクロス、原が飛び込むも掛川がナイスセーブ。左サイドから強引に切れ込んだマルケスがシュートも枠に飛ばない。藤本のFKからパナディッチが頭で合わせるも枠の上。後半35分に播戸に代えて岡野を投入。シジクレイがボールを奪って右サイドの岡野へ、そのクロスを駆け上がったシジクレイがヘッドを狙うも本田がキャッチ。その後も名古屋が攻める展開が続くがなかなかシュートを打てない。左CKからのコーナーキックのこぼれ球を中村がシュートもゴールの右。石塚のスルーパスを原が繋いでマルケスがポスト、フリーのパナディッチがシュートもゴールの右上にそれる。大森のオーバーラップから出来たチャンスも石塚のシュートは枠の上。その後も名古屋が猛攻を仕掛けるも神戸が身体を張った守りで完封、2ndステージ初勝利で勝ち点3を得た。


名古屋としてはウェズレイ、古賀、楢崎らの欠場をどうカバーするかがポイントだったと思うのですが、そのきっかけを掴む前に神戸が積極的に仕掛けてきました。今シーズン初出場の深津の守る左を突かれ、そのバランスを取ろうとしてかえって守備のバランスを崩してしまい、序盤左サイドから何度か崩される場面が続きました。神戸の攻勢は相手のクロスの精度の問題もあって何とかしのいだかに思われた前半11分、何と播戸のクロスをキャッチした本田が播戸が近づいていたにも関わらずキックするためにボールを転がしてそれを奪われてしまいオウンゴール。神戸の勢いがやや止まりかけたか、と思われた時間帯に喫したこの通常では考えられないミスによる失点で名古屋はすっかりリズムを失ってしまいました。その後はしばらく神戸の中盤でのプレッシャーからのカウンターを許してしまい、前半34分にマルケスが抜け目なく同点ゴールを奪うも、前半40分にまたも右サイドから崩されて前半を折り返すことになってしまいました。

後半に入って滝澤と深津に代えて中村と吉村を投入、序盤の神戸の攻勢をしのぐと徐々に名古屋ペースに。後半8分に石塚を投入して、後半10分にオゼアスが退場になると名古屋が一方的な攻勢を仕掛ける展開になったものの、マルケスがPKを外したことも響き最後まで神戸ゴールをこじ開けることができませんでした。オゼアスが退場になって神戸が完全に引いてしまったこともその原因の一つだとは思いますが、やはりウェズレイの抜けた穴はあまりにも大き過ぎたということですね。確かに海本と中谷という両サイドはなかなか効果的な動きを見せてはいましたが、名古屋はその得点のほとんどをウェズレイとマルケスの2人が奪い局面を打開してきました。それも2人の阿吽の呼吸があってこそ。2人のどちらかが欠けた時に他の誰かではそれを埋められないことを図らずもこの試合が証明してしまいました。層の薄い最終ライン、レギュラーの決まらないボランチとトップ下など、現時点ではチームとして考えた場合にややいくつかの問題を抱えているかに見える名古屋は次節のG大阪戦でマルケスが出場停止。優勝争いに踏みとどまるためにも絶対に負けられない試合になりそうですね。


対する神戸は海本への警戒からか、菅原・朴康造の左サイドはやや引き気味に構え、経験の少ない深津を崩すべく右サイドへの効果的な展開から名古屋を崩そうと試みました。そんな中、運動量のある神戸においてビスマルクの動きは一見緩慢に見えるのですが、そのキープ力で名古屋のマークを引き寄せた上でシジクレイに預けていたためにシジクレイがいい形でボールを受けることができて、そこから右サイドバックの吉村の攻め上がりを引き出すことに成功していました。しかし、その吉村のクロスの精度はあまりにも悪く、結果的にそこから名古屋の攻撃の形を作られてしまっていました。それでも播戸の目ざといプレーでオウンゴールを奪って流れを引き戻すと積極的に中盤からプレッシャーを掛けていき、結果的にマルケスの抜け目ない動きで同点に追い付かれたものの、播戸の粘りからオゼアスが追加点を奪って前半を終えることができました。播戸は負傷を押しての強行出場でコンディションが万全ではなかったようですが、この日の二試合に絡んだ動きは見事の一言。この諦めないという強い気持ちを持ったプレーが、神戸に2nd初勝利となる勝ち点3を呼び込んだ最大の要因となったのではないでしょうか。

後半10分にオゼアスが退場になると、播戸を前線に残して全員が引いて守りに入り、中盤を名古屋が完全に支配したことで名古屋が攻めて神戸が守るという一方的な展開になりました。実際にはこの長い時間を引いて守りきるのは非常に困難。事実、三浦泰がPKとなるファウルをしてしまうなど、エリア付近でのファウルも決して少なくなく危ない場面もありましたが、攻撃参加はほとんどなかったもののゴール前の危ない場面で何度もクリアした朴康造や、マルケスのPKをストップしたGKの掛川と中心とする守備陣が局面局面で踏ん張り、人数を掛けて押し込んだ後半の名古屋の一方的な攻勢を0点に押さえ込み、2ndステージ初の勝ち点3を得ることに成功しました。現実的に見れば攻撃の形を作りながらパスの精度を欠いてなかなか決定的な場面を作り出せなかったことや、守備で簡単に危険な場所でファウルを犯してしまうなど、以前からの課題は依然解消されていないという観点もあるでしょう。しかし、14試合勝利のなかった神戸にとって何より必要だったのはおそらくチームとしての頑張りが勝ち点3として結果として現われることではなかったかと。次節の鹿島戦はオゼアスが出場停止でなかなか苦しい戦いになるとは思いますが、それでもここで踏ん張って勝ち点3を死守した意義は決して小さくなかったように思いますね。




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2003年10月21日(火) C大阪0-2G大阪(第10節)

どうやら手術を受けた本山は入院に一週間、全治一ヶ月らしいですね。昨日見た来期以降という話とはまたえらく違いますが、それでもこの時期本山の離脱は鹿島にとっても痛いでしょう。その鹿島と同じように順位を上げてきた磐田は期限付き移籍でブラジル人MFのチャゴという選手を獲得したらしいですね。ドゥンガの推薦があったそうですが、21歳という若い選手。176cm70kgのトップ下、サイドができる左利きの攻撃的なMFなんだそうですね。当面は練習生に近い扱いで天皇杯出場をめどに選手登録の手続きをすすめるそうです。


さて今日はC大阪-G大阪の大阪ダービーを観戦。
新体制となったC大阪の第一戦目として注目の試合です。

ホームのC大阪はGKに多田、DFにジョアン、鈴木、喜多、MFはボランチに布部、アクセウ、右に伊藤、左に斎藤、トップ下に久藤、FWは2トップに徳重、森島。控えには伊藤、古賀、濱田、酒本、バロン。大久保が出場停止、廣長、西沢、柳本が負傷欠場。

対するアウェイのG大阪はGKに松代、DFに實好、宮本、入江、MFはボランチに山口、遠藤、MFは右に森岡、左に新井場、二川、FWは2トップにマグロン、吉原。控えには吉田、アリソン、松下、松波、中山。橋本、大黒、アルセ、木場あたりはたしか負傷欠場ですね。

右サイドから森岡が切れ込んでシュートも多田の正面。久藤のCKをニアの森島がヘッドでファーに流してジョアンが狙うもファウル。伊藤から右に出たボールを徳重が中に入れるも森島には合わず。左サイドからの新井場のクロスを吉原がヘッドで狙うもC大阪DF陣がクリア。右サイドから攻めあがった森岡がシュートも左にそれる。布部がミドルシュートも松代がキャッチ。徳重が右サイドで入江をかわすと中に切れ込んでシュート、松代が何とか弾く。自陣ゴール前のFKからマグリンがヘッド、こぼれ球を吉原が狙うも多田がキャッチ。新井場のボールを受けた山口がミドルシュートも多田がキャッチ。實好の右からのアーリークロスにマグロンが合わせるも勢いは弱い。新井場のクロスに飛び込んできた二川がシュートもジョアンがブロック。その後も左サイドからたびたびG大阪が攻めるもC大阪の守備を崩せない。マグロンのキープから後列の遠藤がミドルシュートも枠の上。吉原のキープから新井場のクロスも二川、マグロンはブロックにあってシュートできず、二川が右に流して森岡がシュートも多田がファインセーブ。CKから二川がシュートもDFに当たる。右からのクロスを新井場が落として遠藤がシュートも多田の正面。0-0のまま前半終了。

後半、G大阪が布陣を変更してトップにマグロン、右に吉原、左に二川の3トップ気味に変更。遠藤のFKからのこぼれ球をマグロンがヘッドも枠の上。中央をドリブルする久藤からの左へのフィードを斎藤を落としてオーバーラップしたジョアンが飛び込むがDF陣がクリア。後半11分に徳重、久藤に代えてバロン、濱田を投入。吉原が右サイドからたびたび崩そうとするも崩せず。その後も攻め続けるG大阪は左の新井場からのクロスをマグロンが頭で合わせて後半9分に先制する。左サイドから切れ込んだ二川のループ気味のシュートはゴール右にそれる。CKから左サイドでボールを受けた遠藤が中央の山口へ、そのミドルシュートは多田が弾きそれにマグロンが詰めるもオフサイド。布部がミドルシュートを放つも枠の上。バロンがキープしたボールをアクセウが受けてミドルシュートも松代がキャッチ。左サイドの二川のクロスに新井場がヘッド、DFに当たってゴール前混戦になるも多田がクリア。喜多のバックパスを奪った吉原がシュートもゴール左にそれる。濱田のミドルシュートも松代がファインセーブ。後半28分に伊藤に代えて酒本を投入。ゴールまでのこぼれ球を山口がミドルシュートも左にそれる。その後はG大阪がボールをキープして攻めるものの、斎藤を左サイドバックに下げて4バックにしたC大阪の守備を崩せない。右サイドの吉原からのクロスをマグロンが合わせるもゴールの左にそれる。しかし後半34分直後にゴール前のファウルに抗議をしたマグロンがこの日二枚目のイエローで退場。攻勢を仕掛けるC大阪はアクセウのミドルシュートは枠の上。ところが後半36分、松代のゴールキックをジョアンがトラップミス、これを拾った二川が鈴木をかわして冷静にゴール右に決めてG大阪が突き放す。G大阪は後半37分に森岡に代えて松下を投入。森島がクロスをあげるものの前線にあがったジョアンのヘッドはG大阪DF陣に阻まれる。その後もC大阪は攻めるもののG大阪の守備を崩せず。2-0でG大阪がダービーを制した。


監督が代わって新体制のC大阪は両サイドに若手の斎藤、伊藤を配置し、トップ下に久藤を据えて森島と徳重の2トップという攻撃陣を組んできました。前半、中盤でのアグレッシブな守備からC大阪が攻め込む場面がありましたが前線に入れるパス、クロスの精度が悪く、徳重の奮闘こそあったものの、徐々にボールキープで勝るG大阪に押し込まれてしまいました。後半、3トップ気味にしたG大阪に両サイドを押し込まれると防戦一方になり失点。西村監督時代の課題は攻撃面での組み立てと守備での集中力ではなかったかと。この試合では大久保、柳本と攻守の中心人物を欠いたとはいえ、その課題に対する解答は見つからないままでした。守備の時間が長くなるとどうしても両サイドの位置は低くなりがちですが、少なくとも前線でフィニッシュに絡むべき森島が中盤でボールを組み立て、途中交代で出場したバロンがサイドでクロスを上げているようでは攻撃の組み立ては苦しいままのような気がします。両サイドに起用された若手に期待されていたのは慎重さよりも失敗を恐れずに前に出る積極性、そしてそこからチームに勢いをもたらすことではなかったでしょうか。守備の課題も依然解消されないままですが、むしろこのチームの特徴を考えれば、爆発的な攻撃力が影を潜めてしまったことの方がよほど気がかりですね。


一方のG大阪は前半、右サイドの森岡、左サイドの新井場の両サイドを基点にマグロンの頭を狙ってきましたが、マグロンにはジョアン、その他の選手にもマンマークに付かれたために、攻めながらもなかなかいい形が作れず、後列のやや遠い位置からのミドルシュートを放つぐらいしか攻め手がありませんでした。しかし、後半に入るとトップ下の二川を一列上げて3トップ気味に変更、左の新井場と二川、右の森岡と吉原というコンビでサイドに数的優位を作り出し、C大阪の3バックをサイドに広げつつ、トップのマグロンの頭にあわせてくるという攻めに変えてきました。これが見事にハマってマグロンが先制点。そのマグロンが退場になったものの、二川がミスを見逃さず追加点を奪ってC大阪を逆に突き放しました(なんかC大阪は浦和戦の展開と同じですね・・・)。試合を通してのボール繋ぎを見ても攻めの形、守りの形を考えてもG大阪の勝利はきわめて順当なものだったのではないでしょうか。

ただ、この試合を見ていて横パス、バックパスがやたらと多かったことはちょっと気になりました。パスコースがないから繋がざるをえない、戻さざるをえない。足元へのパスばかりで、ボールを持った選手に対して周囲のパスコースを作り出す動き、スペースへの動きがほとんどなかったように思います。こういう運動量の少なさはせっかく中盤でボールを奪ってもスピーディーな攻撃に繋がらず、中盤でボールを奪うことの利点を活かせなくなってしまいます。この試合においてもG大阪は中盤でボールを奪いながら前線に運ぶまでのパスの数があまりにも多く、時間が掛かり過ぎて遅攻にならざるをえない場面がたびたび見られました。確かにマグロンのような高さを持つことはアドバンテージではあるのですが、そういう武器を持つがゆえに逆に運動量のような地味ではあるけれども重要なものが見過ごされてしまっているのではないでしょうか。どんなに高い技術があったとしても、それをチームとして有効に活用する術を持たなければ、そのポテンシャルを試合に反映させる事は難しいと思うわけで。この試合で対戦した両チームの課題は一見違うもののように見えますが、その原因となっているものは案外似たようなものなのかもしれませんね。



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2003年10月20日(月) 鹿島2-0清水(第10節)

京都が大宮の安藤正裕を今季いっぱいの期限付き移籍で獲得したそうですね。右サイドのてこ入れとともに角田が五輪代表で離れることもあるだろうことを見越しての獲得ということなんでしょう。大宮がそれを認めたことにも驚きましたが、安藤の経験は今の京都にとっては重要なもの。イマイチ抜け出せない降格争いを抜け出すきっかけになるでしょうか。また鹿島の本山が痛めた右足首の負傷が外鼠径ヘルニアと診断され手術を行うことになり、復帰は来年以降となるそうです。中田が今季絶望の状況でこの離脱はあまりにも痛いもの。負傷して帰国中のクラウデシールとの契約を解除し、テストを受けていたブラジル人FWサンドロ・ダ・シルバと急遽契約することになりそうですが、残り試合を考えればどれだけフィットするところまでいけるかは微妙ですね。

さて今日は鹿島-清水戦を観戦。
清水は週末にアウェーで東京が対戦する相手ですね。

ホームの鹿島はGKに曽ヶ端、DFに名良橋、秋田、大岩、MFはボランチに本田、フェルナンド、右に青木、左に石川、トップ下に小笠原、FWは2トップに平瀬、本山。控えには西部、相馬、池内、深井、中島。ややメンバーは異なるものの、ナビスコ杯磐田戦と同じ3-5-2の布陣。負傷明けの相馬はベンチスタートですね。

対するアウェイの清水はDFに池田、森岡、平岡、MFはボランチに伊東、吉田、右に高木純、左に三都主、トップ下に鈴木、FWは2トップにトゥット、安貞桓。控えには真田、斎藤、市川、平松、久保山。エメルソンはねんざで欠場、鶴見は出場停止ですね。ところで澤登は怪我?

前半、ゴール前のこぼれ球を青木がミドルシュートもゴールの右。平瀬が右サイドでのキープから中に入り込んでシュートもゴール左にそれる。左サイドに流れた鈴木からのパスからトゥットが左サイドの突破を図るものの大岩にストップされる。青木が右サイドから平瀬に出したパスは清水DFがカットもこぼれ球をフェルナンドがシュート、枠の上に。スローインからボールを受けた安貞桓がやや遠目の位置からミドルシュート、しかし曽ヶ端の正面。左サイドの大岩のオーバーラップから右サイドの名良橋へ、そのクロスは清水DFが弾くもこぼれ球を本山がシュート、黒河がキャッチ。右サイドの高木が鈴木とのワンツーから抜け出してクロスを安貞桓に合わせようとするが曽ヶ端がキャッチ。吉田にチェックした小笠原がボールを奪うとスルーパスに左サイドの石川が飛び込むも黒河が弾き、そのこぼれ球からチャンスが続くも何とか清水がしのぐ。左サイドの三都主からボールを受けた鈴木が中に切れ込みつつ安貞桓へ、安貞桓はそのままミドルシュートもゴール右にそれる。左サイドからのトゥットの強引な突破を大岩が倒してしまいPK、しかしそのPKをトゥットがポストに当てて外してしまう。右サイドの三都主のFKはゴールの上。小笠原のループパスに本山が飛び込むが黒河がキャッチ。小笠原が左サイドをワンツーで抜け出し平瀬にスルーパスを通すもそのパスは通らない。やや遠い位置からの安貞桓の強烈なFKは曽ヶ端が何とか弾く。鹿島の中央でのFKからのロビングから清水ゴール前で混戦になるも清水DFが何とかクリア。0-0のまま前半終了。

後半、遠目の位置からのFKをフェルナンドが直接シュートも黒河がこぼしつつも何とか抑える。その後はお互い速攻から攻めるもラストパスの精度を欠きシュートできない。フェルナンドのパスから本田がミドルシュートもゴールの左にそれる。右サイドの名良橋のクロスからファーの小笠原が平瀬に落とすもオフサイド。前線でボールを受けたトゥットからヒールパス、左サイドから鈴木がシュートも曽ヶ端がキャッチ。右サイドでの青木が中の小笠原へ、外へ流れつつ青木がスイッチしてミドルシュートもゴールの左にそれる。小笠原の右CKを秋田が競ってこぼれ球を本山がバックヘッドもバーに当たる。三都主のフィードから右サイドの安貞桓が抜け出しかけるがマークに囲まれ、高木がシュートも枠の上。清水のカウンターからボールを受けた鈴木から右の安貞桓にスルーパス、安貞桓が中に切れ込んでシュートの左にそれる。鹿島ゴール前でのキープから伊東がグラウンダーのクロス、高木が飛び込むも曽ヶ端がセーブ。ここで鹿島は後半23分に石川に代えて相馬を投入。本山が左サイドから切れ込みシュートも黒河がキャッチ。後半26分、鹿島は本山に代えて深井、本田に代えて池内を投入。ボールを受けて安貞桓が強引にシュートも枠の左。清水は後半31分にトゥットの代えて平松を投入。しかし直後の後半32分、左サイドで相馬とのワンツーで抜け出した深井がグラウンダーのクロス、二列目から入ってきた小笠原が冷静に決めて鹿島が先制。清水も攻めようとするが前線にいい形でボールが入らず、逆に後半34分に中盤でボールを奪った鹿島は左サイドから相馬がフリーでがら空きの中央に走りこみフェルナンドがスルーパス、これを相馬が冷静に流し込んで貴重な追加点が入る。右サイドの高木からボールを受けた鈴木が強引にミドルシュートもゴール右にそれる。前線でボールを受けた平瀬が右サイドへ展開、名良橋が頭で落として深井が飛び込むも合わない。CKのクリアボールを大岩がセンターラインを超えたあたりからミドルシュート、ゴールわずかに左をそれる。終盤清水は鈴木に代えて久保山を投入するも流れは変わらず。イライラしていた三都主が味方のファウルに過剰に反応し、審判に暴言を吐いて退場。清水は後味の悪い敗戦となってしまった。


鹿島は前半、前半3-5-2の布陣ながら左の石川がバランスを取りながら右の青木、そして3バックの右に位置した名良橋が積極的にオーバーラップを仕掛けて右サイドから積極的に攻勢を掛けました。一見お互いに攻める展開に見えた序盤もボール支配において清水を一歩上回った鹿島が中盤で優勢に立ち、そこから徐々に小笠原を基点に右サイドをうまく使って攻撃を仕掛ける形はできてきたものの、フィニッシュの段階でやや連携が合わなかったりパスに精度を欠いたりで得点には至りませんでした。逆にトゥットの突破からPKを取られあわや失点という場面を作ってしまい、一時的に清水に流れを引き渡してしまいそうな時間帯もありました。

後半に入ると鹿島が攻勢を掛けて清水がカウンターを狙うという展開が続きましたが、後半半ばの交代で池内を3バックの右に置いて右に名良橋、左に相馬という布陣に変えたことが結果的に鹿島の攻勢を強めることになりました。両サイドの位置が高くなって平瀬と本山に代わって入った深井がサイドに流れ、両サイドの裏のスペースを突かれるようになると、清水のディフェンスもその対応に追われてやや両サイドに開いてしまい、肝心の中央に大きいスペースができてしまいました。深井が左サイドの相馬とのコンビプレーからクロスを入れて二列目から入ってきた小笠原が流し込んだ先制点、そして中に切れ込んでフェルナンドのスルーパスを冷静に流し込んだ相馬の2点目も、その後列からの飛込みはいずれもフリーでした。この交代によって得点のチャンスを生み出したのは確かですし、交代で後手後手に回ってしまった清水とはあまりにも好対照でした。


対する清水はこのところ三都主とトゥットの突破力を活かした連携から左サイドを崩す形ができつつあったのですが、この試合では鹿島の青木、名良橋の積極的なオーバーラップに押されて左サイドが守勢に回らずを得ず、三都主は守備に奔走し、トゥットもPKを奪った場面以外はあまり攻撃に絡めていませんでした。自然と攻勢を掛けるのは右サイドからになったわけですが、右サイドの高木、そしてトップ下に入った鈴木は周囲との連携不足は否めず、それによる判断の遅れや遠慮からか、一つ一つのプレーに躊躇しては球離れが悪くなり、安貞桓もそんな2人を信用できなくなったのかやや強引なプレーに走るようになってしまったことで、前線の有効な連携は前半のうちにすっかり失われてしまいました。そんな中でトゥットの強引な突破からから得たPKは流れを変える絶好のチャンスだったのですが、トゥットがそれを失敗。その後も何とか鹿島の攻めをしのいでカウンターでチャンスを作っても、ちぐはぐな攻めで自滅していた清水の攻めを思えばあまりにも痛いPK失敗でした。

後半に入って吉田を小笠原のマークに付かせて鹿島の勢いを止めることには成功したものの、前線で攻めの形を作れないのは相変わらず。逆に鹿島の交代策で両サイドの裏を突かれるようになるとサイドのケアを気に掛けるあまりに肝心の中央にポッカリとスペースを作ってしまい、立て続けに2失点を喫してしまいました。挙句の果てには終了間際に三都主が平岡の明らかなファウルに対して執拗な抗議を繰り返して退場。次節の東京戦に出場停止となってしまいました。

確かに左サイドが押し込まれていたのは確かですが、それはあくまで相対的なもの。3バックの右に入っていた名良橋がかなり高い位置取りをしていたことを思えば、トップ下の鈴木などが左サイドに流れるトゥットをうまくフォローできればその裏を突くことは決して不可能ではなかったと思いますね。またトップ下の鈴木・右サイドの高木の経験不足が前半から明らかだったことを思えば、経験があってある程度連携も取れている久保山、市川をもっと早い段階で投入しても良かったのではないでしょうか。トゥットが試合から流れから消えてしまったのは、彼自身の動きに問題があったというよりもむしろチームとして彼の特徴を活かす戦い方ができなかったからではないかと。この試合において清水はその良さをうまく消されてしまっていましたし、交代策にも戦術的な意図は感じられませんでした。




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2003年10月19日(日) 仙台1-2市原(第10節)

いやいや、昨日初めて知ったのですが、この日記サイト5,000字までしか書けないんですね。昨日一気に書いたら6,000字以上はあって、内容を簡潔にしたり、重複部分をまとめたりなんていう作業が結構大変でしたよ。今の文章を見てそれはそれでスッキリしているところを考えるとそれだけ無駄な部分が多いということでもあったわけなんですけど。今節を終えて東京は首位と勝ち点差5の8位。結局他チームの変動こそあったものの順位としての変動はなしですか。浮上でも下降でもなくまさに停滞。基本的に中途半端なことが大キライな性格なので上がるんならとっとと上がれ~、といいたい今日この頃。でも1stステージみたいな堅守も爆発的な攻撃力もないことを思えば、順位を着実に上げるための決め手に欠けるのかなとも感じるわけで。個人的には攻めてる時間にキッチリ点を取れてカウンターの方法を確立できるのであれば、(きっちりスペースを埋められるという前提での話ですが)守る時間は守ってもいいと思っているのですが、たぶんそんな東京だと満足できない人は多いんでしょうね、やっぱり(苦笑)


さて今日は仙台-市原戦を観戦。

ホームの仙台はGKに小針、DFに村上、ファビアーノ、渡邊、根本、MFはボランチにシルビーニョ、石井、望月、佐藤寿人、FWに山下、福田の2トップ。控えには高桑、数馬、千葉、岩本、金殷中。小村、小峯、福永らが負傷。岩本と金殷中がなぜかベンチスタートで福田が初先発。佐藤寿人は二列目の起用のようですね。

対するアウェイの市原はGKに櫛野、DFに中西、ミリノビッチ、茶野、MFはボランチに阿部、佐藤勇人、右に坂本、左に村井、トップ下に羽生、FWは2トップに林と崔龍洙。控えには岡本、結城、中島、山岸、巻。斎藤は出場停止、サンドロが負傷欠場。阿部は負傷でも強行出場のようですね。

前半、シルビーニョのFKに福田がヘッドも枠の右にそれる。小針のゴールキックを福田が落として山下が抜け出そうとするもオフサイド。福田のキープから望月がクロスは櫛野が弾くもののこぼれ球を石井がシュート、櫛野の正面。阿部のKFは横に流した坂本がクロスも仙台DFがクリア、こぼれ球を阿部がミドルシュートも枠の上。阿部の左FKは小針の正面。右サイド村上の攻め上がりから望月がフィードも福田追い付かない。羽生、崔龍洙と繋いで佐藤勇がシュートも枠の右にそれる。左サイドのスローインから羽生のシュートを小針が弾き、こぼれ球を崔龍洙が狙うも合わず。ゴール正面でのFKを阿部が転がして崔龍洙がシュートもDFに当たる。左サイドの村井の突破から中に入れるも誰も合わない。市原はボールをキープし攻める展開が続くものの仙台がしのぐ。左サイドの村井のカウンターからファーの阿部が戻すも仙台がボールを奪ってカウンター、山下が追いかけるも櫛野がボールを押さえる。羽生のクロスから崔龍洙がヘッドを狙うも渡邊が競り勝つ。坂本のクロスを林がヘッドも枠の上。0-0のまま前半終了。

後半になると仙台は山下に代えて岩本を投入、佐藤寿人を前線に上げる。ミリノビッチのフィードに崔龍洙が会わせようとするも合わない。左サイドの根本からのアーリークロスを佐藤寿人がボレーもゴールの右にそれる。右サイドでボールを受けた崔龍洙が切り返してシュートもゴールの左へそれる。しかし市原が攻めていた展開も後半10分、ゴール正面からのやや長い距離のFKを岩本が直接決めて仙台が先制。岩本のFKはゴール右にそれる。しかし後半15分、右サイドの阿部のキープから中に絞った坂本→林と繋いでそのポストプレーから佐藤勇人が抜け出してゴール、市原が同点に追い付く。中央でボールを持った岩本が前線の福田へフィードもオフサイド。右サイドを抜け出した羽生からグラウンダーのクロス、こぼれ球を崔龍洙がシュートも仙台DFに当たる。ショートコーナーから阿部がシュートも枠の上。阿部が出したパスを林が戻し崔龍洙がシュートも仙台DFに当たる。阿部の左CKから崔龍洙がシュートも枠の右にそれる。根本の左サイドのクロスを櫛野が弾いて岩本がシュートも市原DFに当たり、望月がつめるもシルビーニョに当たる。岩本のCKを櫛野が弾き、こぼれ球をもう一度岩本がシュートも市原DFに当たる。仙台はカウンターから福田、佐藤が2対2の局面を迎えるも佐藤へのパスは茶野がカット。左サイドへの村井のクロスを林がシュートも小針が弾く。村井の左CKからミリノビッチがヘッドもバーに当たる。ここで後半32分、望月に代えて金殷中を投入、佐藤が右サイドに移動する。福田から左サイドへの展開、岩本がクロスも櫛野がキャッチ。最終ラインからのフィードを受けた村井がクロス、中央でボールを受けた林がシュートも小針がキャッチ。後半38分、林、崔龍洙に代えて山岸、巻を投入、前線の二枚を入れ替える。前線に人数を掛け攻めに勢いが出てきた市原。阿部のFKは小針がナイスセーブ。しかし後半42分、阿部の右CKの崩れからの攻防で左サイドの村井がクロス、ファーの巻が三人のDFに競り勝ってボールをヘッドでニアに流し飛び込んだ佐藤勇人が決めて市原が逆転に成功する。岩本の左サイドの突破からのシュートでCKを得ると続けてチャンスを迎えるものの得点ならず。2-1と市原が逆転で勝ち点3を得た。


前節のG大阪戦で久方ぶりの勝利を挙げた仙台でしたが、この試合では中盤での数的優位を活かした市原に終始中盤を支配される展開が続き、苦戦を免れない状況だったと思います。というのは理由はよく分らないのですが岩本がベンチスタートだったことは二列目の起点という観点で考えた場合、望月と岩本という存在があることで相手のマークも分散されると思うんですね。事実この試合の望月は奮闘していましたが、市原のマークはやや厳しいものがありました。代わりに佐藤寿人もいい動きは見せていたのですが、彼を二列目に置く意義はFWが彼を引き出して二列目からそのスピードを生かして飛び出していくことにあったのではないかと。しかし、この試合で起用された山下と福田はそういう二列目の動きを引き出すような動きはほとんど見られませんでした。さらに岩本という二列目でボールをキープできる存在がいなかったことで、後列の根本の攻めあがりもほとんど見られませんでした。後半岩本が入ってからの彼の気持ちのこもったプレー、周囲との係わり合いを見れば、なぜ彼がベンチスタートだったのか理解に苦しみます。そして(疲労していたのかもしれませんが)望月を交代させてしまったことでますますこの試合における岩本の孤軍奮闘振りが際立ってしまいました。

守備面においても崔龍洙と林によく付いて、(結果的に、なのかもしれませんが)両サイドバックも守備に専念したことでなかなかいい形でシュートさせない工夫はしていたと思いますね。それが前半攻められながらも無失点に抑えた要因だったのではないかと。ただ、ひたらすら守る要因になっていたのはその最終ラインの前にスペースができていて、そこを埋めきれていなかったこと。シルビーニョが攻撃の基点となっているだけに相方の石井にスペースを埋める動きが必要になってくるわけなのですが、彼一人で埋めるにはそのスペースはあまりにも広大過ぎました。だた、それは最終ラインがラインを押し上げられなかったことも無関係ではなかったと思います。林の存在を思えばうかつにラインを上げるのが怖くても、かといって前線へのいいボールの供給はほとんどシルビーニョが握っていることを思えば守備的なボランチを二枚にするわけにもいきません。佐藤勇人の侵入をたびたび許してしまったのはそこが原因だと思うんですね。攻撃パターンの確立とその危険なスペースをどうやって埋めていくか、そのあたりが仙台の差し当たっての課題ではないでしょうか。


一方の市原は人数をかけて攻めながらも中央を固める仙台の守備をなかなか破れず、逆に後半に入ってやや遠い位置のセットプレーから岩本に決められてしまって先制を許す嫌な展開。仙台の守備は林と崔龍洙をしっかりと捕まえており、崔龍洙はあまりのマークにかなりイライラしてしまっていました。しかし、豊富な運動量をベースにした後列の選手の頻繁なポジションチェンジとポジションの追越しがあったことで、マンマーク気味に守っていた仙台の守備陣は徐々にマークが混乱し、後列の選手の飛び出しを捕まえきれなくなってきました。同点ゴールも右サイドでボールをキープしたボランチの阿部が中に移動した坂本へ、そのパスをFWの林が引きつけてボランチの位置から飛び出してきた佐藤勇人に出すと仙台はついていくことができませんでした。

後半38分の崔龍洙、林→巻、山岸という交代は崔龍洙が冷静なプレーができていなかったこと、林が最初から飛ばしたプレーをしていたことを考えると、それほど意図的な何かを期待して仕掛けたものではなかったように感じました。しかし、市原の前線の2枚が代わったことで、結果的にマンマーク気味に守っていた仙台の守備陣の方が必要以上にドタバタしてしまったのではないでしょうか。後のCKの崩れから村井のクロスにヘッドを狙ってきた巻に対し、三人が競ったことでも分るようにその必死さは伝わってきた一方で、仙台の守備陣はそのバランスを大きく崩していました。その三人との競り合いに勝った巻の働きもさることながら、そこに飛び込んでゴールを決めたこの日二点目の佐藤勇人の動きは後列の効果的な飛び出しという意味で非常に素晴らしいものだったと思いますね。




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2003年10月18日(土) FC東京1-1浦和(第10節)

今日行った味スタでは案外たくさんの東京サポの人と会うことができました。基本的に自分からどうこうっていうタイプではないので声を掛けていただけるのはやっぱり嬉しいことですね。試合は残念でしたけど試合後のサッカー談義は楽しかったです。

さて今日は味スタで東京-浦和戦を観戦。
雨の降る中、東京にとってはなかなか厳しい戦いでした。
ホームの東京はGKに土肥、DFに加地、茂庭、ジャーン、金沢、MFはボランチにフミタケ、宮沢、右に石川、中にケリー、左に戸田、FWは1トップでアマラオ。控えには小沢、藤山、浅利、馬場、規郎。阿部は出場停止。

対するアウェイの浦和はGKに山岸、DFに坪井、ゼリッチ、内舘、MFは鈴木啓太、長谷部、右に山田、左に平川、トップ下に山瀬、FWは2トップに田中、エメルソン。控えには徳重、三上、堀ノ内、千島、永井。都築、ニキフォロフは出場停止。

前半、左サイドから田中のクロスにファーのエメルソンが追いかけるが金沢へのファウル。金沢への前線へのフィードに戸田が飛び込むもオフサイド。右サイドでボールを持った田中がクロスも山瀬には会わず。フミタケの右サイドへのフィードを長谷部がカット、こぼれ球を拾った田中が左サイドを駆け上がりフミタケも追い付かず、角度のないところからシュートも茂庭がクリア。左CKをエメルソンが直接狙うも枠の上。宮沢のFKにジャーンが飛び込むもオフサイド。加地が前方の石川を走らせるもオフサイド。左サイドの奥から宮沢が前方へフィードも飛び込んだ戸田はオフサイド。ケリーが右サイドのキープからフミタケとのワンツーで抜け出すも坪井に潰される。右サイドでボールを持った石川が切り替えして中に切れ込んで右サイドに流れたアマラオにパスもシュートはコースがなく山岸の正面。田中が右サイドのドリブルでフミタケを振り切るとボールを受けたエメルソンが宮沢をかわしてシュートも力なく土肥の正面。加地から石川へ、石川が中に切れ込むと見せかけて右サイドを駆け上がった加地へ、そのままシュートも枠の上。田中が金沢と茂庭に囲まれながらクロス、エメルソンがボレーも土肥がキャッチ。加地のキープから石川が持つとエリア内のフミタケへ、チェックのこぼれ球を拾った石川が山岸をかわそうとするも阻まれクリアされる。山瀬からボールを受けた鈴木啓太がミドルシュートも右にそれる。しかし前半39分鈴木啓太が戻したボールを長谷部がスルーパス、左サイドでボールを受けたエメルソンが一瞬のスピードで茂庭をかわすと角度のないところからニアに決めて浦和が先制。左サイドの金沢からボールを受けた石川が中に切れ込んで右に流れたケリーに浮かせたパス、角度のないところからシュートを放つも山岸がナイスセーブ。浦和が1点リードで前半終了。

後半、左サイドを抜け出した田中がクロスも東京がクリア。後半2分宮沢の右CKをなんと山瀬がオウンゴール、東京が同点に追い付く。左サイドのボールに追い付いたアマラオから戻したボールを宮沢が左からクロス、ケリーがヘッドも山岸がナイスセーブ。宮沢の右CKを茂庭がヘッドも枠の上。左サイド田中のクロスを誰も触れないまま流れたボールを鈴木啓太がクロス、エメルソンがシュートもポスト。宮沢のフィードを左サイドで受けた金沢が中に切れ込んでシュートもゼリッチに当たる。加地のスローインからアマラオがシュートもDFに当たる。平川からボールを受けた田中が中に切れ込んでシュートも枠の上。右サイドの鈴木啓太のクロスをファーでエメルソンがヘッドを狙うも加地が身体を張って防ぐ。後半21分にフミタケにかえて浅利を投入。中央でのジャーンのフィードを受けたアマラオが素早く反転してシュートも枠の上。右サイドから石川がケリーとのワンツーから中に切れ込もうとするも鈴木啓太がカット、ボールを受けたエメルソンが右サイドの田中に展開、中にクロスを入れるも山瀬が合わず。田中のサイドチェンジから右サイドの長谷部、鈴木啓太に繋いでクロスも山瀬が合わせきれず。エメルソンの右サイドのキープからボールを受けた鈴木啓太がシュートも右にそれる。右サイドのケリーのキープからアマラオがシュートも右にそれる。エリア内右サイドのエメルソンのキープから危ない場面が起きるも左サイドへのボールはそのまま流れる。エメルソンの右サイドのクロスを加地がクリアも平川がシュートも土肥が触ってバーへ、ジャーンがクリア。右サイドの山田から長谷部、エメルソンと繋いでシュートもDFに当たり土肥がキャッチ。左サイドから中に切れ込んだ田中がシュートも枠の上。ここで後半36分に石川に代えて馬場を投入、右に馬場、左にケリーを置いて戸田、アマラオの2トップに。浦和の攻勢をしのいで攻めたこぼれ球を宮沢がスルーパスもケリーはオフサイド。後半42分、アマラオに代えて規郎を投入。カウンターから右サイドのエメルソンがクロスも加地がクリア、直後の右サイドの山田のからのパスをエメルソンがシュートも枠の上。右サイドの戸田からのパスを受けたケリーが中に切れ込むも坪井が足に当ててクリア。左サイドの田中のスルーパスからエメルソンと茂庭が争うもエメルソンがファール。終盤お互いカウンターから攻めるもシュートならず。1-1の引き分けで試合終了となった。

この試合、いつもはスロースターターの浦和が意外にも序盤から積極的にラインをあげて両サイドから攻めて来ました。この試合に掛ける意気込みがそうさせたのか。FWがそれぞれサイドに流れ、左サイドに田中-平川、右サイドにエメルソン-山田の縦の関係を築いて両サイドから崩しに掛かりました。しかし、この試合で東京は中盤からプレッシャーをかけつつ、加地-ジャーン、茂庭-金沢がそれぞれ田中、エメルソンのマークの受け渡しをして、なかなかボールが繋がらず中盤でカットされることの多かった序盤の時間帯をしのぎました。しかし浦和は東京の右サイド攻撃をかなり警戒しており、鈴木啓太が積極的にフォローに回るなど、坪井、山田、鈴木啓太+αで人数を掛けて守りを固めて序盤はなかなか突破できませんでしたが、逆に言うと東京のこの日の攻撃が右一辺倒でやや単調になっていたことも否定できません。それでも浦和の最終ラインと中盤が徐々に間延びすると加地、石川にケリーが絡んで右サイドを崩すようになるもののゴールを奪うまでには至らず。逆にずっといい形で守っていた守備も長谷部のスルーパスから右サイドでエメルソンにいい形でボールを持たせてしまい、個人技で先制点を奪われてしまいました。ああいう形に持っていかれると止めるのは正直難しい。むしろ問題があるとすればああいうボールを入れさせてしまったそれまでの過程の方ではなかったでしょうか。ああいう形でボールを持たせたら危険なのはやる前から分っていたことですし、それこそそういうボールを入れさせないような対策を立てていたわけですから。

しかし、後半攻めた東京が幸運なオウンゴールで同点に、その後はしばらく東京が攻める時間が続いたものの、浦和が山田と平川を下げて5バック気味の布陣でそこを何とかしのぐと、徐々に左サイドの田中の突破、右サイドのエメルソンと山田に長谷部と鈴木啓太が絡んで攻勢を仕掛け、特に鈴木啓太(観戦中はずっとエメルソンだと思っていた)が積極的に進出した右サイドはまるで狙われているかのように徹底的に突かれ、中央の山瀬、ファーの田中という布陣ができていて、何度かゴールされてもおかしくない決定的な場面を迎えました。5バック気味の布陣で守って2枚のボランチでエメルソンをフォローして右サイドを崩す。この布陣はあまりにも何か意図的な攻め方だったと感じました。東京の方は石川が馬場と交代してからはすっかり攻めの形を作れずシュートを打てなかったことを思えば、そして試合全体からの流れから見ればよく引き分けたなという印象の試合でしたし、むしろ浦和の方が悔しい引き分けだったのではないでしょうか。

スタジアムで観ていてずっと気になっていたのが、なぜ浦和が右サイドをずっと集中的に攻めていたのか。これはTVで確認していた時も、解説がオフト監督が右サイドを攻めろと指示していたと聞いて、そこまで意図的な指示が出ていた理由に注目して苦しい展開だった後半の半ばくらいからもう一度見直してみました。すると浦和は5バック気味の布陣、その前の2ボランチ、左の田中、右のエメルソン、やや前目の山瀬という布陣だったんですね。3バックは中央を固めつつ、坪井が時々やや前方に進出してボランチの位置にまで進出し(この時のこりの4人で4バック気味だった)、長谷部がやや右にずれて鈴木啓太が右サイドに流れてたわけです。その時の東京の布陣は左の田中に加地、右のエメルソンに金沢、山瀬が浅利とCB2枚、山田に戸田、平川に石川とついてたわけです。要するにCB2枚が余っていたようなもの。この状態で浦和のボランチ2枚が右サイドに進出していたわけです。ここでふと宮沢がどこにいるのか気になるところなんですが、実はこの時の宮沢は浅利と縦の関係だったり、何と浅利より右サイドのポジションに顔を出したりしていました。実質フラフラしていてもうほとんど動けていなくて、実効的な守備には貢献できていない状態。浅利が入った時の宮沢のオリジナルポジションが右だったのか左だったのかは分りません。しかし、結果的に東京側でいう左サイドは実質スペースを埋める選手がおらず、鈴木啓太に容易に侵入を許してしまっていました。

そして東京の攻撃の中心となっていた石川が交代で退くと、シュートまで持っていくような場面がほとんど作れなくなってしまいました。石川に代わって入った馬場が入った時点でアマラオと戸田の2トップに切り替えたようですが、入った馬場は守備に回る時間が多かったためにほとんど攻撃に絡めず、左サイドのケリーの単独突破のみではやはり厳しいものがありました。そしてアマラオに代えて規郎を投入すると、彼にクロスを上げさせたいのか、点を取らせたいのか、そして前線の選手全体の役割をどうするのかが非常に曖昧なってしまったように思います。交代で入るならもっと役割をシンプルにして明確にさせるべき。結果的に強引な突破を仕掛けることが多かったものの、それだけでは浦和の守備陣を突破するのは困難でした。

石川を交代させるのにはそれなりの理由があるんでしょう。だからといって石川がいないと攻撃の形を作れなくなってしまうようでは意味がありません。もし阿部が出場停止でなければ彼がここに起用されたのかもしれませんが、彼は以前も書いたようにサイドで活きる選手ではありません。サイドに起点ができないと東京の攻撃は単調になってしまい、相手に脅威を与えることができません。石川が交代しても何らかの形で右サイドを攻撃の基点とできるような工夫が必要なのではないでしょうか。最近見ていて思ったのは、一案として加地を一列上げて右サイドバックに藤山を入れるのも一つの手ではないかと。今日は加地は積極的な攻撃参加だけでなく守備でもよく守っていましたが、守備能力の高い藤山を右サイドバックに入れることで彼の高い位置で起用してそのクロスを活かすとともに守備の負担も減らすことができるのではないかと。どうでしょうか。

浦和はこの試合の序盤の積極的な攻勢は今までの試合と違う何かを感じさせるものがありました。この試合では長谷部と鈴木啓太のボランチコンビも良かったですね。特に鈴木啓太は攻撃面においてだけでなく、守備でも東京の攻めを読んで素晴らしい出足で何度もカットされてしまいました。守備陣の守りも集中していましたし、オウンゴールをした山瀬も試合から消えているような印象があったのですが、後からTVでチェックしていたらゴールに飛び込んでいく場面が目立ちました。浦和ペースの時間が長かったこの試合も、決定的な場面でポストに嫌われるなどツキがなかったのは確か。こういう勝ち点1が案外明暗を分けたりするんですよね。いい意味か悪い意味かは別として。



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2003年10月17日(金) 今週末から来週にかけての観戦予定

なんとゆーか、今だに東京って「カウンターサッカー」とか「引いて守るチーム」とかっていう印象が強いんですね。たまたまこういうものを見つけてふと気になっていろいろなサイトを覗いてみたんですが、どこも「東京は引いて守ってくるだろう」って書いてますね・・・赤いチームの方々は。あの~、確かにアウェイではそういう戦い方してたけど、ナビスコ杯のアウェイはそんなことなかったし、この前あった味スタの二戦目だって思い切り引いて守ってカウンターを仕掛けてきたのは赤いチームの方だったように記憶しているんですが(苦笑)「ガチガチに引いて守る」というのと「戻りが早い」というのは私は根本的に違うと思うわけです。確かに東京は引く時は引くけど攻撃にも人数掛けてるわけで。どこかのチームみたいに前線の数人とかだけでどうにかなるチームではないので、結構な人数が攻守に絡んでるんですね。はっきり言って攻めてるときには守備にはホント2~4人くらいしかいないわけで。そういう状態が何度もあるチームを「引いて守ってくる」とは言わないんじゃないかと。少なくとも攻撃時でも4~6人は守備に専念しているチームに「引いて守ってる」なんて言われたくないです(笑)明日の味スタの試合でそれを証明して欲しいと思う今日この頃です。


今日は今週が睡眠不足でかなりボロボロだったので、今週末から来週末の観戦予定を簡単に書くに留めます。最近妙に仕事が忙しいのでなかなかゆっくり試合を観る時間がないわけで。これだけはどうにかうまく時間を調整して更新してるんですが、他のコンテンツはほとんど更新できてないです。シーズンが終わったら時間もできると思うのでその頃にはまた更新できるようになると思うんですけどね。

今週末から来週にかけての観戦予定は下記の通りです。

11/18(土)FC東京 - 浦和 <味スタ>
東京のホームであることから、序盤は東京が攻めて浦和がカウンターから2トップの攻撃を仕掛ける展開になる可能性が高い。東京としては攻めた時はシュートで終わるなどして確実に攻めきって流れを切ってカウンターの形に持って行かせない工夫が欲しいところ。2トップの攻撃を跳ね返していれば、徐々に浦和も前掛りになってくるため、その時間帯にうまくスペースを突いて得点を奪いたい。去年から今年にかけての試合を振り返ると先制点を奪ったチームが4勝1分と圧倒的に有利なだけにどちらが先制点を奪うかがポイントになる。

11/19(日)仙台 - 市原(TV観戦)
先のG大阪戦で4月以来の勝ち点3を挙げた仙台だが、依然として状況が楽観を許さない状況であることには変わりない。金殷中、佐藤が調子を上げてきているのが好材料だが、それを考えるとこの試合でも確実に勝ち点を得るような試合運びをする可能性が高く、それを市原がどう打ち破るかという展開か。市原はサンドロが負傷から復帰しそうなのは好材料だが、斉藤の出場停止とキャプテンを務める阿部が負傷で欠場とやや不安材料もある。それでも市原有利であることはかわりないが、油断すると思わぬ苦戦を強いられるかもしれない

11/20(月)鹿島 - 清水(TV観戦)
次節東京と対戦予定の清水の試合ですね。鹿島は相変わらず中田、エウレルが欠場、相馬と本山が負傷を抱えるなどメンバーが揃わない状態が続くものの、ナビスコ杯の磐田戦で見せたしたたかな戦いぶりを考えれば、十分に勝機はある。一方の清水は攻守両面において個々の高い能力がチームとして活かされていない現状はやや気がかり。トゥット、安貞桓というチャンスを確実にものにできる選手がいるのは強みだが、鹿島にもセットプレーがあることを思えば絶対的な優位とは言えない。過去の戦績では清水が圧倒しているがチャンスを確実にものにしたチームに軍配があがりそう。

11/21(火)C大阪 - G大阪(TV観戦)
ともに下位に低迷する大阪の2チームによるダービーマッチ。C大阪はついに西村監督を解任。新任の塚田新監督が指揮を執るものの、大久保が出場停止、西澤やバロンも欠場が濃厚で守備でも要の柳本や廣長を負傷で欠くなど、攻守両面にレギュラーを欠く苦しい布陣。G大阪も宮本の復帰は好材料だが、なかなか攻撃の形を作れず得点を奪えていないのは気がかり。ともにやや低迷しているだけにこのあたりで流れを変えて降格争いに足を突っ込まないようにしたいところ。この試合でともに起用が濃厚なC大阪の徳重、G大阪の吉原の出来は一つのポイントになりそうな予感。

11/22(水)名古屋 - 神戸(TV観戦)
名古屋は前節柏に苦しみながらも何とか引き分けに持ち込んで貴重な勝ち点1を得たものの、今節ではウェズレイが出場停止、楢崎と岡山が負傷で欠場が濃厚とやや苦しい布陣になりそう。本田、中村、石塚あるいは原といった代役の出来がカギになる。一方の神戸はほぼベストメンバーで調子も少しずつ上向いているが、なかなか勝利を挙げられていないことによる自信のなさをどれくらい中断期間で払拭できているか。神戸としては何とか先制点を奪って勢いに乗りたいところだが、地力の差があるだけに先制されるようだと試合は苦しくなりそう。


今節は柏-東京Vという好カードもあるのですが、 他との兼ね合いを考えるとどうも妙に放送スケジュールのタイミングが悪く、観れるかどうかはちょっと微妙です。週末に時間に余裕があれば観戦するつもりではいます(ちょっと苦しそうですが・・・)。




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2003年10月16日(木) 浦和戦のポイント

まず、今回の浦和戦のポイントについて入る前に浦和に関する一つのデータを見ていただきたいと思います。今季に入ってからの浦和の先制した試合と先制された試合の戦績の比較です。

先制した試合  15試合 14勝1敗0分
先制された試合 16試合  2勝9敗5分

ちなみに先制した試合の1敗は点の取り合いになった1stステージのC大阪戦(4-6)、先制された試合をひっくり返したのは1stステージの仙台戦(3-2)、大分戦(2-1)ですね。これを見ていただければ分るように先制した試合では圧倒的な強さを誇り、逆に先制された試合ではほとんどの試合でひっくり返すことができていません。逆に東京の戦績を見てみると

先制した試合   17試合13勝1敗3分
先制された試合  10試合 0勝7敗3分

先制した試合は2ndに入ってからの名古屋以外は敗戦はないのですが、逆に先制された試合は何と一つも勝っていないんですね。基本的にこういう傾向はどのチームにも見られることではありますが、そういう典型的な戦績を見てもらえば明らかなように、この両チームでの対戦は先制点をどちらが奪うかで試合の流れは大きく変わってきます。


さて浦和戦のポイントについてです。

まず今季の浦和の見ると、ボールポゼッションできるチームに変貌しつつあるのは確かですが、チームがまず守備から試合に入るためにボールポゼッションをする時間帯は決して多くなく、印象としてはややボールポゼッションもできるようになったカウンターサッカーという感じでしょうか。中盤にもタレントは揃っていますが、彼らが積極的に前に出るのは負けている時か、先制した後に安全ラインの目安となるであろう2点目を奪いに行く時くらい。点を奪えば奪うほど2トップを活かした典型的なカウンターに徹しますし、後列の攻撃参加の割合は少なくなってきます。よく言えばリスク管理が徹底しており、見方を変えれば未だカウンターサッカーから脱しきれていないという見方もできるでしょう。

浦和の戦い方としては昨日も少し書きましたが、全体的に序盤は守備から入り、ある程度相手の攻撃を受け止めつつ2トップでカウンターを仕掛けて相手のラインを間延びさせ、一時的に中盤を支配して先制、あるいは追加点を奪うと徐々にまた引き気味の布陣に戻って2トップのカウンター狙いに徹するようになる。これが浦和が優勢に試合を進めている時の典型的な試合展開と言えるでしょう。つまり先制してそこからカウンターで追加点を奪っていくというのが浦和の基本スタイルであって、一般的に言われているほど今季の浦和はボールポゼッションを志向しているわけではないんですね。例えば最近の大勝した試合でも浦和のボール支配率は決して高くありません。実は五分五分かちょっと多いか少ないかというくらいなんですね。それもあって冒頭にあげた先制した試合とされた試合の比較が出てきたわけなんです。


東京との試合での予想スタメンはGKに山岸、DFに内舘、坪井、ゼリッチ、MFはボランチに鈴木、長谷部、右に山田、左に平川、トップ下に山瀬、FWが2トップに田中、エメルソンということになりそうですね。都築、ニキフォロフが出場停止、2トップの好調を思えば永井の先発起用の可能性は決して高くありませんし。この布陣での浦和の戦い方の特徴は両サイドの位置取りにあります。右サイドの山田はややもすると山瀬よりも高い位置取りで積極的に攻撃に絡んできますが、逆にもう一方の左サイドの平川は基本的に位置取りがボランチよりも低いことも少なくなく、中盤を支配している状況でないと前方には進出してきません。よくいえば守備に徹しているとも言えますが、右サイドの山田の存在感を思えばあまりにも攻守に絡む機会は少な過ぎますし、試合から消えている時間帯も少なくありません。中盤でいうと左右の攻守のバランスは大きく偏っていると言えるのではないでしょうか。

浦和が大量点を奪っているのは皆さんもご存知のようにエメルソンと田中の2トップが強烈だからです。山瀬と山田が若干サポートしているとはいえ、特に序盤の攻めはほとんど2人でカウンターを仕掛けているといっても過言ではありません。しかしその方法はいたってシンプルなのです。最終ライン付近でボールを奪うと中央付近でエメルソンあるいは田中がボールを受け、どちらかのサイドに流れたもう一方にボールを出すと、そこでキープしている間に出し手がスペースに走り込んでゴールを狙いに行くという実に単純なものでしかないんですね、実は。ただ、前線にその2人くらいしかいないと守備に人数を割いたらゴールを奪うのは難しい。しかし、2人ともドリブル突破を得意とすることを思えば、サイドに流れた一方に一対一では突破される危険があるし、一方に対して2人をつけたとしたら仮に4人で守っていたとしても残りの広大なスペースを2人で守らなければならないわけです。しかも中盤から走ってきたとしたらボールを受ける頃には当然トップスピードに乗っていますし、その状態で対応を間違えばあっという間に置き去りにされてしまうわけです。

抜かれないように距離を置こうとすればするほど後ろに下がらざるを得なくなり、全体のラインが間延びするか、全体のラインが引き気味になってしまうわけです。そこに浦和がラインを押し上げる複線があります。そうなってくると急激に中盤の密度が高まりますから浦和が中盤でボールを奪うことが多くなりますし、そこからの速攻が多くなるわけです。こういう状態になると山瀬、山田は目に見えて前線の2人に絡むことが増えてきますし、鈴木と長谷部のボランチコンビも高い位置取りが増えて平川も時には攻撃に絡むようになってきます。一気に前線に人数が増えると相手は前線の2人に人数を掛けられなくなり、攻撃を受け止めているうちにどこかでエメルソンや田中を見失ってしまうと失点を喫してしまうわけです。そうなってしまうと徐々に引いていく浦和から点を奪おうとすれば前線に人数を掛けざるを得なくなり、格好のカウンターの餌食になる可能性が格段に高くなってしまいます。これが浦和の攻撃の大部分を占める典型的なパターンといえます。また、山田や山瀬のFKこそあるものの、高さのある選手が少ないことから、一般的な数値と比較するとセットプレーからの得点は非常に少ないと言えます。直接狙えるような位置からのFKには要注意ですが、セットプレーに関してはマークさえキッチリついていれば心配はないと思いますね。


この浦和と対戦する時にどうやって戦うのか。一番確実なのは横浜のように引いて守ってカウンターで仕留める方法です。スペースを埋めてしまえば前線の2トップの脅威も半減してしまいますし、浦和が前掛りになれば最終ラインが3枚ではどう守っても横全体のスペースを埋めきることは難しくなってきます。引いた状態ならともかく、カウンターからの速攻を食らった状態の浦和のDF陣ならば攻め方を間違わなければそれを突破することは必ずしも難しいことではありません。しかし、この試合が東京のホームであることを考えると原監督が1stステージのように引いて守る試合をすることは考えにくいわけです。むしろ、セットプレーでも何でもいいからどうにかして浦和から先制点を奪って試合の主導権を握りたいと考えているのではないでしょうか。そうなるともし仮に東京が攻めるとなるとどういう攻め方をすべきか、ということになるわけです。おそらく今までの試合の流れから考えて坪井がケリーのマークをしてくる可能性が高いのではないかと。そうなると実質、戸田、アマラオ、石川の三人がどうやって周囲のサポートを受けつつ、浦和のDF陣を打ち破るか、ということになると思うんですね。

その浦和のディフェンスを打ち破るポイントは、ニキフォロフの欠場と山田の高い位置取りがポイントになるのではないでしょうか。というのは、ニキフォロフが加入してから最終ラインの位置取りが明らかに高くなり、浦和が全体的にラインを押し上げる時にそれをコンパクトにするのに一役買っていたわけです。ゼリッチは高さがあり守備能力も高い選手ですが、ややスピードに不安があるのかラインの押し上げに消極的な傾向があります。それを巧みにカバーしていたのがニキフォロフなわけですが、代役としてボランチからコンバートされている内舘にはそこまでの影響力はありません。この前の清水戦でもラインを押し上げきれずに中盤が押し上げた際に浦和の最終ラインは最終ラインの前のスペースを埋めきれていませんでした。さらにいうとその内舘もコンバートされたせいか、やや守備時のポジショニングに難があり、中途半端なポジショニングであることが少なくありません。事実清水にシュートを打たれるようなチャンスを作られたのはほとんどが内舘のいた右のサイドからだったんですね。もっともこれは山田のポジショニングが前寄りなこともあって、そこで数的優位の局面を作られた際に十分なサポートを受けれらなかったケースが多かったのも無関係ではないんですけどね。

要するに最終ラインの前でアマラオとケリーでボールをキープしつつ、戸田に左サイドからどんどん裏を狙わせる。そして浦和の守備陣の目を左サイドに向けさせておいて、勝負どころで右サイドの石川で勝負させる、これがもっとも確実な方法でしょう。やはりこれが東京がいい形を作れている時の典型的なパターンだと思います。横浜戦の先制点や、磐田戦のゴール、鹿島戦での2点目ような形を作れれば得点を奪うのは決して難しくないはずです。守備面を考えた場合、浦和の2トップが両サイドに攻撃の基点を作ろうとする点を考慮すれば、この試合で東京の両サイドバックのポジショニングは非常に慎重にならざるを得ないところでしょう。むしろ前線の4人でどれだけ効果的な攻撃を仕掛けられるか。浦和の最終ラインの前からどれだけ横の揺さぶりができるかがポイントになるのではないでしょうか。

守備においてのポイントは、できるだけ中盤での起点となる選手がボールを持った時点でプレシャーを掛けてボールを奪うか、前線にいい形でボールを入れさせないこと、そして前線のキープ役に渡る前にボールを奪うか、いい形でボールを持たせないことでしょう。当たり前の事を言っているように思うかもしれませんが、相手の2トップが強力なのは紛れもない事実ですし、それに対する絶対に大丈夫という対処法などそうそうありません。むしろそういう相手だからこそ、ボールを渡さない、いい形でボールを持たせないといった守備の基本を集中力を持続して行っていけるかどうかはとても大切なことなのではないでしょうか。いい形に持っていかれる前にどれだけ止められるかがむしろポイントだということですね。最近の東京は守備をするにあたってあまりにも受身になり過ぎていたのではないでしょうか。個人的にはそれがここ最近の後半の失速に繋がったのではないかと感じています。清水がナビスコ杯の第一戦で浦和を完封できたのは中盤でその起点を一つ一つ丁寧に潰していったのが最大の要因でした。浦和の最終ラインが押し上げきれていない以上、前掛りになった浦和に対してカウンターの基点を作ることは決して難しいことではないだけに、ターニングポイントとなる先制点を浦和より先に奪いたいところです。




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2003年10月15日(水) 清水1-6浦和(ナビスコ杯準決勝第二試合)

今日、録画でナビスコ杯の浦和-清水戦を観ていて、解説の方も言及していたのですが東京の原監督がスタンドでじっと観戦しているのがTVに映っていました。確か先週の水曜ですから今週末の浦和戦に備えて試合を観に来ていたんでしょうね。一般的には大勝として取り上げられていた試合ですけれど、TVで観戦した限りではあのスコアになったのは結果論かな、という印象がありました。TVで観るのとスタジアムで観るのはまた違った印象を持つだろう事は感覚として分るので、実際に観に行った原監督がどう感じたのかはちょっと気になるところですね。また、今週のダイジェストの45Pから東京の小林の怪我からの復帰が紹介されていました。まだ本当の復活はこれからですが、月並みな言葉しか言えないけれど、本当に頑張ってほしいと思います。


今日は昨日に引き続きナビスコ杯準決勝の浦和-清水戦を観戦。
浦和がこういうスコアになる時は試合内容を聞くまでもなくどんな試合かだいたい想像ついちゃうんですけどね(苦笑)

ホームの浦和はGKに都築、DFは坪井、ゼリッチ、内舘、MFはボランチに鈴木啓太、長谷部、右に山田、左に平川、トップ下に山瀬、FWは2トップに田中、エメルソン。控えには山岸、三上、堀ノ内、千島、永井。ニキフォロフが出場停止。室井は長期離脱中ですね。

対するアウェイの清水はGKに黒河、DFに池田、森岡、平岡、MFはボランチに伊東、吉田、右に三都主、左に鶴見、トップ下に澤登、FWに安貞桓、トゥット。控えには真田、石川、鈴木、久保山、北嶋。京都戦に比べるとだいぶメンバーが戻ってきてますね。

前半、お互いサイドを基点にゆっくり組み立てていく展開。左サイドの突破からトゥットがシュートもボールはポスト。左サイドを走った平川からの低いクロスを受けたエメルソンが振り向きざまにシュートも清水のDFに当たって枠をそれる。フィールド中央でボールを受けたエメルソンがスピードのあるドリブルでエリア内に入っていくが、シュートは力なく黒河がキャッチ。鶴見のサイドチェンジをトゥットが受けてエリア内でキープするが坪井を抜けない。カウンターからエメルソンが右サイドの田中へ、田中の右サイドの突破からエリア内でエメルソンがボールを受けるが清水DFに囲まれシュートできない。中央でボールを受けた三都主がミドルシュートも都築がキャッチ。平川→長谷部→鈴木啓太と繋いでミドルシュートもゴールの右にそれる。しかしエメルソンの左サイドからのクロスをファーの山田が落として中にいた田中がダレクトでボレー、勢いがなかったもののコースがよくゴール左隅に決まって前半26分に浦和が先制する。清水は右サイドからのボールを戻して澤登がミドルシュートも都築がナイスセーブ。浦和はカウンターからエメルソンが田中へ、田中からボールがエメルソンに戻るもシュートできない。田中のパスから山瀬が清水DFよりも一瞬早くシュートも黒河がキャッチ。左サイドからの田中のシュートはゴールの左。その後はやや攻める浦和を清水がしのぐ展開に。右サイドのトゥットのキープから鶴見がクロス、浦和DFと都築が交錯するもDFが何とかクリア。三都主のFKは都築の正面。トゥットが右サイドから切れ込んでいくも抜ききれない。田中のパスからエメルソンが右サイドを抜けようとするが、森岡が落ち着いたディフェンスで対応、こぼれ球を田中がシュートもゴールの左。清水がカウンターから右サイドの安貞桓がアーリークロスを上げるもののトゥットの前で都築がキャッチ。鶴見からの中に入れたボールを受けた三都主がシュートも都築の正面。前半終了間際、左サイドの平川が切れ込んだボールを清水がクリアもこぼれ球を山瀬がシュート、黒河が弾くがこぼれ球に田中が反応してこの日二点目。2-0と浦和リードで前半終了。

後半、右サイドので山瀬がエメルソンとのボール交換から抜け出しクロスも黒河がキャッチ。スローインからのボールを受けた田中がシュートも黒河がキャッチ。中盤でボールを奪った山瀬がボールを田中に預けそのままシュート、こぼれ球を山瀬がシュートもポスト、こぼれ球を田中がシュートを放とうとするも何とか清水DFが防ぐ。後半7分、中盤でのボールの奪い合いで長谷部に突っ込んだ鶴見が退場、清水が10人で戦うことに。直後の後半9分、右サイドでの山田のキープから抜け出したエメルソンがミドルシュート、ゴール左サイドに突き刺さって3-0に。後半11分、清水は吉田に代えて市川を投入するも、後半12分にカウンターから右サイドを田中が抜けてボールを受けたエメルソンが落ち着いて決めて4-0。清水の攻めをしのいだ浦和はカウンターで2対2の局面に、田中のシュートは黒河が弾くもDFが何とかクリア。しかし後半17分、再びカウンターでエメルソンが右サイドから切れ込んで左足で決めて5-0に。後半18分に浦和は田中に代えて永井を投入。浦和がカウンターを仕掛けるもエメルソンを森岡がストップ。永井が右サイドから切れ込んでシュートを放つもゴールの左にそれる。長谷部のフィードから左サイドでボールを受けた永井がシュートもボールを右上にそれる。後半25分、左からのFKを山瀬が直接決めて6-0。左サイドの三都主の長いスルーパスにトゥットが反応するも都築が飛び出してキャッチ。後半30分に左サイドのトゥットから右サイドの安貞桓へ見事なパス、安貞桓を都築が倒したとしてPKが与えられ都築が退場に。浦和は長谷部に代えて山岸を投入するもトゥットが冷静に決めて清水が1点を返す。こぼれたボールを拾った右サイドの市川からのボールを久保山がシュートも山岸が弾く。左サイドでトゥットの突破からのクロスを受けた安貞桓が中央で粘った末に反転してシュートも山岸がナイスセーブ。エメルソンのスルーパスから永井がシュートもバーに当たる。カウンターからエメルソンが抜け出しかけるも何とか池田がクリア。前半終了間際の2点目が結果的に大きな2点目となった試合。この試合を会場で見ていた原監督はどう感じたか。


清水がホームでの第一試合を1-0で勝利し迎えた駒場での一戦。清水はアウェイでも引かず、むしろ前に出て積極的に攻めに出ました。序盤、トゥットのシュートがポストの場面もあり、これが決まっていればこの試合も全く違ったものになったかもしれません。しかし、その時間帯で清水が攻め切れなかったことで徐々に浦和が中盤を支配するようになり、ついには浦和が先制してしまいました。この時間帯は完全に浦和ペース。清水にしてみればトータルで見ればまだ1-1。ゆっくりと時間を掛けてチームを落ち着かせ、体勢を立て直しても良かったと思うのですが、攻め急いではボールを奪われ、次々とカウンターを食らうようになってしまいました。清水も守備陣が踏ん張って何とかしのいではいましたが、その間にすっかり中盤の主導権を握った浦和が前線に人数を掛けるようになって前半終了間際についに失点。体勢を立て直す機会のないままトータルで逆転されてしまった清水はこれで一気に苦しくなってしまいました。

後半に入ると前半の勢いがそのまま現れたのか、劣勢のまま清水は鶴見が退場、直後にカウンターからエメルソンに3点目を奪われて勝敗はほぼ決してしまいました。その後、清水は市川を投入しましたが、あえて市川を投入するのであればサイドバックに配置して両サイドのスペースを埋め、前線のタレントに勝負を託しても良かったのではないでしょうか。結果的に市川をサイドに配置し、中盤の底が一枚減ったことでかえって浦和に簡単に攻撃の基点を作らせてしまい、次々とカウンターから失点してしまいました。しかしそれまでの試合の流れで追う清水が一人少なくなってしまった時点でこの試合がかなり厳しいものになってしまったことを考えると、そこからさらに無理やり攻めに出た清水に対して浦和がカウンターから大量得点を奪ったこと自体は、浦和サポーターを満足させるものではあっても、試合全体の流れから言えばさほど大きな意味を持つものではなかったのではないでしょうか。

最近の浦和は序盤はやや受身になる傾向があるんですね。それでしっかりと攻撃を受け止めつつ、2トップのカウンターを仕掛けて相手のラインを間延びさせ、徐々にラインを押し上げて中盤を支配し、前線に人数を掛けてきます。こうなってくると中盤でボールを奪うことが増え、3バックを除く選手が前線にプレッシャーをかけられるようになるために今度は田中、エメルソンのどちらかを見失ってしまい、結果的に失点してしまうというのが案外多いんですね。相手は失点すれば前に出ざるをえなくなり、カウンターの脅威にさらされながらも前線に人数を掛けては中盤が間延びして格好のカウンターの基点を作ってしまう。これが最近の浦和が主導権を握る時の典型的なパターンなのですが、清水はそのパターンにものの見事にハマってしまいました。確かにエメルソン、田中の2トップが脅威なのは確かですが、浦和はその2トップの特徴を巧みに活かした攻めをしているからこそ、その2トップが余計に輝いて見えるのではないでしょうか。

ただ、得意な形に持っていったからこそ、そして一人少ない清水がなおも攻めにでたことで結果的にこの大差のスコアになりましたが、力の差は点差ほどは大きかったわけではなかったと思います。確かに今の浦和が強いのは紛れもない事実。それは確かに認めなければならないでしょう。しかし勢いはあるものの、まだ今の浦和ならば印象として感じるほど磐石な強さを誇っているわけではないように思いますね。仮にそうだとしたらナビスコ杯準決勝の第一戦もあっさり落とすことはなかったと思います。思うによほど大きな力の差がないのであれば、ようは戦い方次第。そして浦和の得意な形に持って行かせないうちに、何らかの形で先に先制点を奪う。浦和と戦う相手にとってみれば重要なことだと思いますね。





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2003年10月14日(火) 磐田0-2鹿島(ナビスコ杯準決勝第二試合)

いやいや、日記ツールのダウンには困りました。21:00より多少伸びるかも?とは思っていたのですが、自分は日付が変わってもアクセスできませんでしたよ、トホホ。とゆーわけでこれをUpするのはおそらく翌日になるでしょう。翌日までに復旧してるとはいいんですが・・・。ところで三浦敦宏が使える目処が立ったとジーコのコメントがあったそうですが、「左サイドバックは層が薄い」とか「4バックの左サイドバックが少ない」とか言われてるなかで名前が挙がってこない状況に金沢は少しは怒りを感じてくれてるんでしょうか。いや、応援してるチームだからっていうんじゃなくて、見かけによらず攻撃力だって期待できるし半端なコンバート組よりはよっぽど守備面で期待できる。何よりもサッカーを知っているのは彼の強みといってもいい。個人的にはそれこそ以前所属した磐田の服部の系譜を継ぐユーティリティープレーヤーとして代表に欠かせない存在だと思っているのだけれど、ジーコは何がそんなに気に入らないのか。つーか本人も代表には興味がないなんていってないでもっと貪欲になって欲しい。確かにプレーには貪欲さが見える。でも見てもらえないなら自分から主張して欲しいもんです。オレを見ろ!って。金沢はそう主張するだけの実力を持ってますよ。

さて今日はナビスコ杯の準決勝磐田-鹿島戦を観戦しました。
この試合、あの手負いの鹿島がなぜ勝てたのか不思議だったんですよ。
鹿島のホームの試合では0-1。しかも主力に欠場続出、東京戦で1-5の大敗。フツーに考えてアドバンテージは何もありません。だからこの試合の結果を聞いたとき非常に初め思わず耳を疑いましたよ。何が起こったのか非常に興味のあった試合でした。

ホームの磐田はGKに山本、DFに鈴木、田中、山西、MFに福西、服部、右に西、左にジヴコヴィッチ、中央に名波、FWは2トップでグラウ、前田。控えには佐藤、菊地、河村、西野。現状においてはほぼベストメンバーの布陣ですね。

対するアウェイの鹿島はDFに青木、内田、秋田、大岩、石川、MFはボランチに本田、フェルナンド、トップ下に本山、FWは深井、平瀬の2トップ。控えには高嵜、池内、金古、野沢、中島。小笠原、名良橋が出場停止、相馬、中田、エウレルが負傷で欠場。スタートは内田、秋田、大岩の3枚で中央を固め、右サイドバックに青木、左サイドバックに石川を配置する5バック気味の布陣で臨むことになった。

前半、いきなり右サイドからのセンタリングにジヴコヴィッチがシュートも鹿島のDFに当たる。ジヴコヴィッチのFKは曽ヶ端がキャッチ。右サイドからのFKを山本が平瀬と交錯してファンブル、こぼれ球を走りこんだ石川がシュートも右にそれる。右サイドから本山のクロスに平瀬が飛び込むが山本が弾く。フェルナンドのフィードで平瀬を狙うが山西がクリア。フェルナンドがドリブルからミドルシュート、ゴールの右にそれる。前田のキープから西がクロスも鹿島DFがカバー。服部から前田にフィードもオフサイド。山西のフィードから前田がゴール前に落とすも内田がクリア。名波のパスからジヴコヴィッチが繋いで山西がシュートを放つもゴールの上に。低い位置でボールを受けた平瀬から本山がダイレクトでボールを浮かし深井が抜け出そうとするが田中に倒される。前半25分前田と交錯した内田が負傷、池内と交代する。ジヴコヴィッチのドリブルからそのパスを受けたグラウがシュートも曽ヶ端がキャッチ。西の突破から得た右FKを名波がキック、福西が飛び込むが曽ヶ端がキャッチ。早いリスタートから左のジヴコヴィッチがクロス、グラウがヘッドも枠の上。左サイドのジヴコヴィッチのCKから福西のヘッドはゴールの左。深井のキープから左サイドに上がったフェルナンドがクロスも山本がキャッチ。鹿島ゴール前でボールをカットした石川がそのまま左サイドをオーバーラップ、そのクロスに深井が飛び込むが山西がカット。あまり決定的な場面がないまま0-0で前半終了。

後半、いきなりロングボールを入れた鹿島、平瀬と鈴木が競り合ったこぼれ球を石川がシュートも枠の上。フェルナンドの左FKから秋田が合わせるもゴールの上。池内のフィードから深井が右からクロスも山本がキャッチ。平瀬のキープからフェルナンドが左へ展開、左サイドからの石川のクロスを磐田がクリアし損なって拾った深井が左からクロス、飛び込んだフェルナンドがヘッドで決めて後半2分に鹿島が先制。その後は中盤で激しいボールの奪い合いが続く。右の西のクロスを曽ヶ端がファンブルもジヴコヴィッチのシュートをブロック。平瀬がキープからのスルーパスに深井が抜け出すもオフサイド。鈴木のオーバーラップからのスルーパスに前田がエリア内で倒されるも笛はなし。名波からのスルーパスからグラウが抜けるがオフサイド。福西から西に展開してクロスからのこぼれ球を前田がシュートもゴールの右。磐田が猛攻を仕掛けるも鹿島のDF陣がギリギリでしのぐ。しかし後半16分、左サイドの石川が攻め上がるとクロス、深井がスルーして入り込んできた本山がゴール。鹿島が2-0とする。素早いリスタートから前田が落としてグラウが狙うも曽ヶ端がキャッチ。フェルナンドのFKから石川のヘッドがポスト、それに深井が詰めるが何とか田中がクリア。後半21分負傷したジヴコヴィッチに代えて川口を投入、川口が右サイドに、西が左サイドに移る。磐田攻めるが鹿島の守備を崩せない。後半29分ここでグラウに代わり西野を投入。左サイドの名波からのクロスを前田が受けてシュートも曽ヶ端がセーブ。後半32分に深井に代えて金古を投入、4バックに戻して守りを固める。福西から右の川口に展開し手クロスも前田が合わせるが左にそれる。福西を上げて名波を引き気味にした布陣で攻める磐田。時折カウンターを仕掛けて前線でボールキープする鹿島。しか磐田が猛攻を仕掛け左から名波のセンタリングに西野が飛び込むも、そのこぼれ球を名波が打つ。強烈なシュートもバーを直撃。その後も磐田が猛攻を仕掛けるがそのまま試合終了。なんと鹿島が2-0で勝利。


正直0-2という磐田の結果を誰が予測したでしょうか。磐田の絶対的な優位のもとで始まった試合は5バックという鹿島の奇策がポイントだったと思いますね。鹿島の決定力不足という課題を考えれば、すでにアウェーのゲームで1点のアドバンテージを得ている磐田としてはもう1点を奪えば鹿島の息の根を止められると考えたのではないでしょうか。ここで相手がその1点を守りに来るか、慎重な試合運びをしてくれば重厚な5バックは全く意味を成さなかったと思いますが、もう1点を取って息の根を止めようとする磐田が相手だったからこそ、この布陣は有効だったのかもしれません。というのは磐田が攻めようとすればどうしても崩すために人数が掛けざるを得ません。中央は高さに絶対の自信を持つ秋田と大岩に内田(池内)の3枚に加え、本田、フェルナンドの2枚のボランチが中央を固めることで磐田は中央の崩しを諦め、青木、石川の守るサイドからの突破をしかけてクロスを狙ってきましたが、サイドを十分に崩しきれないままでは秋田、大岩の高さを打ち破るのは容易ではなく、ほとんどの場面でこれを跳ね返していました。

対する鹿島は、守りを固めていた状況もあって中盤で繋ぐことをせず、前線に直接フィードして平瀬を狙い、そのこぼれ球を本山と深井が狙うか、左サイドを石川・フェルナンドが上がり、そこからチャンスをたびたび演出するなど、強固な守備からのシンプルなカウンターで磐田の守備陣を脅かしました。ところで崩したのがなぜ左サイドだったのか。これは磐田の攻撃のバランスも大きく関係していたのではないかと。というのは左サイドのジヴコヴィッチは比較的ドリブルで突破して局面を打開するプレーよりもクロスという選択が多く、服部がやや守備的に構えていること、山西もこの試合ではジヴコヴィッチを追い越すプレーが少なかったことからこのサイドはバランスをさほど崩しておらず、逆に積極的に突破を仕掛ける西、攻撃的なボランチの福西がいる右サイドは比較的に高めの位置取りをしており、全体的に見れば磐田の布陣はやや右肩上がりになっていました。

見方を変えればその後方には広大なスペースが空いていたわけです。前半の終了間際の鹿島ゴール前でボールをカットした石川がそのまま左サイドをオーバーラップ、深井にクロスを上げたシーンでは結果的に懸命に戻った山西のカバーリングで事なきを得たものの、西はもとより、福西もこの攻撃に対する守備に戻れておらず、石川の独走を許してしまった象徴的なシーンでした。最終ラインに3枚、ボランチを2枚置くことで中央を固めているという心理的にプレッシャーを掛け、サイド攻撃を仕掛けさせそのクロスを跳ね返すというのは鹿島の最終ラインと曽ヶ端であれば十分に計算できたでしょうし、鹿島の前線が3枚がいたことで鹿島の左サイドのオーバーラップをケアする存在がいなかったことは磐田のバランスを考えればある意味必然的だったとも言えます。

実際に後半開始直後から縦へのフィードで何度かチャンスを作り出した鹿島は、フィードから左サイド方面で平瀬を起点にフェルナンド、石川が仕掛け、それを起点として先制点を奪いました。そして猛攻を仕掛ける磐田を中央に人数を掛けた守りで何とかしのぐと、またもや石川が左サイドを独走、そのクロスを深井がスルーすると二列目から飛び込んできた本山についていた磐田の選手は誰もいませんでした。石川が前半からたびたび攻撃に絡んでいたことを思えば、このことが偶然だったとは思えません。相手を十分に研究した上でどうやって守備から攻撃を組み立てるのかを冷静に考えていた鹿島が磐田よりも一枚上手だったということでしょう。

この試合で平瀬は浦和戦出場停止、内田が負傷。小笠原と名良橋が戻ってくるものの、鹿島はまたもや二枚を欠いて浦和戦に臨まなければならなくなりそうです。その他に中田・相馬・エウレルという欠場者を思えば、客観的に見て清水に大勝した浦和の優位は動かないところでしょう。しかし、ナビスコ杯の決勝は一発勝負。初優勝を狙う浦和に対し、すでに四度のナビスコ杯を獲得している鹿島の一戦。単純に一筋縄ではいかないのではないかと思わせるだけの底力をこの鹿島の勝利に感じたのは確かです。果たして浦和が初優勝を果たすのか、鹿島が防衛するのか。勝負は始まってみないと分かりませんね。

明日はもう一方の浦和-清水戦を観戦してレポートする予定です。





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2003年10月13日(月) 清水1-0京都(第9節)

今日はいきなりの大雨にビックリしたけれど、雨の中行われた高松宮杯の決勝戦をTVで観戦してました。う~ん、カレン・ロバートのシュートはものすごかったですね。さすがにあれにはびっくりしました。全体的に静岡学園が押しながら点を決められないという展開でしたが、守備では東京に興味を持ってくれているという噂の市船の増嶋も要所要所でいいプレーを見せてくれてました。ただ、この試合雨の中でピッチコンディションがあまり良くなかったのがちょっと残念。もう少しいいコンディションでのこの2チームの試合が観てみたかったです。


さて、今日は以前録画してあった九節の清水-京都戦を観戦。
さすがに一週間も経つと一体いつの試合だ?ってな感じになってしまいますね(苦笑)

ホームの清水はGKに黒河、DFに斉藤、鶴見、池田、MFはボランチに伊東、杉山、右に市川、左に三都主、トップ下に久保山、FWに北嶋、安貞桓。控えには真田、高木和、高木純、鈴木、トゥット。清水は負傷や何やらで森岡、エメルソン、平岡、吉田、澤登を欠く布陣。ボランチの鶴見と負傷から復帰して今季初登場の斉藤が最終ラインに入るやや急造の3バック。トゥットも負傷で本調子でない模様。

対するアウェイの京都はGKに平井、DFに富田、手島、斉藤、鈴木慎吾、MFはボランチにビジュ、石丸、二列目に中払、松井、FWに黒部、レジの2トップ。GKに上の、林裕煥、中村、大野、町田。角田の出場停止により、右サイドを務めることの多い富田がこの試合では右サイドバックに入ってますね。

前半、前線でボールをキープできずなかなか起点を作れない京都。一方中央突破からサイドに展開してクロスを狙う清水。安貞桓が中央でのボールキープから二度ほどシュートを放つもゴールならず。安貞桓のキープから伊東がミドルシュートもゴールの左にそれる。右からの富田のクロスをレジが落として松井がシュートもゴール右にそれる。クリアボールを伊東が戻すと北嶋が抜け出して平井もかわすがシュートは手島がクリア。左サイドに展開した鈴木慎吾からクロスが入るも鶴見がクリア、CKからのこぼれ球を松井がクロスを上げるも斉藤がクリア。ボールをキープした黒部からレジへ、レジが何とかDFをかわしてシュートもゴール左にそれる。DFラインからのフィードをレジが落とし黒部がスルーパス、レジが飛び込むもDFに阻まれる。その後はお互いサイドからクロスが入るものの、人数が足りなかったり精度が悪かったりでなかなかゴールに結びつかないまま0-0で前半終了。

後半、清水は久保山に代えて鈴木隼人を投入。左サイドから何度かクロスを入れるが京都がなんとか跳ね返す。右サイドの市川のクロスに安貞桓がヘッドもゴールの左にそれる。鶴見のフィードから一気に左サイドラインを駆け上がった三都主がダイレクトでクロスも斎藤がクリア。その後もたびたび三都主が強引に突破を図る。その突破から得た安貞桓のFKはゴール左へそれる。後半14分に肩を脱臼した北嶋に代えてトゥットを投入。左サイドからの安貞桓のシュートは平井の正面。清水のフィードから左サイドでトゥットが馬力のある突破を見せるも京都DF陣が2人がかりで何とか止める。松井のポストプレーでボールを受けたレジがドリブルで抜け出そうとするも黒河がキャッチ。ビジュのスルーパスから松井が右サイドのクロスも斉藤が足に当ててクリア。左サイドからトゥットが手島、富田に挟まれながらも強引に突破しようとするが手島がクリア。右サイドを市川が次々と突破していくが中払がイエロー覚悟のタックルで止める。右サイドの市川からのクロスに先にエリアに入った安貞桓をおとりに後ろから走りこんだ三都主がシュートも平井が弾く。クロスボールからのこぼれ球をビジュがミドルシュートも黒河が何とか弾く。左サイドからのクロスを黒部のキープからレジがシュートも枠の上。左サイドから三都主が富田をかわして切れ込みシュートも平井がキャッチ。中盤でルーズボールを拾った伊東のフィードからトゥットが平井と一対一も平井がセーブ、しかしこぼれ球を安貞桓が拾い左に流れたところでトゥットがボールをもらってシュートを決めて後半42分に清水が先制。左サイドからのボールを受けた安貞桓が切り返してシュートも平井が何とか弾く。左サイドからのクロスのクリアボールを黒部がシュートも斉藤が防ぐ。左サイドでルーズボールをキープした松井からのクロスに黒部が飛び込むが黒河がキャッチ。石丸からのボールを受けた黒部が反転してシュートもボールはゴール右にそれる。


清水は最初こそサイドに展開しつつクロスを狙ってきましたが、その後はやや強引な中央突破を図るケースが多く、集中して守る京都の守備陣をなかなか崩せませんでした。風向きが変わったのは後半に入ってから。中盤の伊東や最終ラインなどから前半に比べて両サイドにボールが配球されるようになり、特に左サイドの三都主が積極的にドリブル突破仕掛けて中に切れ込むようになりました。さらに北嶋と交代したトゥットが左サイドに流れたことで京都が守備のバランスを崩し、最終的に勝ち点3を得ることができました。ただ、スタメンを数多く欠きながらも個々の技術は明らかに清水のほうが上なわけで。局面を選べばいくらでも優位な局面を作るだけの素地がいくらでもあったのに、どちらかというと強引に攻める展開が前半は続きました。

清水の試合を観ていてよく思うのは、これだけの技術の高い選手を揃えながらなぜこの順位に甘んじているのかということ。前線や中盤の選手だけでなく最終ラインの選手の技術も非常に高いんですよね、清水は。鶴見はやや不器用な印象もありますけど、チーム全体の技術の高さで言えばリーグのトップクラスでしょう。最近の試合を見る限りでは守備がやや緩いのかなと感じていましたが、そんなに取り返せないほどの大量失点をしてるわけじゃないんですね。今日も鶴見を中央に据えた急造のディフェンスラインながら斉藤の気の利いた守備もあって無失点に切り抜けました。攻撃面であれだけのタレントを揃えながら9試合で11得点に留まっていることを思えば、むしろ攻撃面でその戦力を活かしきるだけのうまい使い方、戦い方を未だ確立できていないことの方が上位に進出できない原因になっているのかもしれませんね。


一方の京都はサイドからの崩しで黒部、レジの頭を狙っていく展開でしたが、クロスにやや精度を欠いたこと、そして池田、鶴見、斉藤と高さを揃えた清水の守備陣にやや手こずりました。ただ、見方を変えればやや攻撃が単調で、サイドからのクロスに対処していればよかった清水の守備陣は楽だったのではないでしょうか。この試合で欲しかったのはむしろその後の動きではないかと。右からの富田のクロスをレジが落として松井がシュートした場面、クロスボールからのこぼれ球をビジュがミドルシュートした場面のようにむしろそのこぼれ球を狙っていった展開の方がいい形は作れていたように思いますが、そういう場面は決して多くありませんでした。

そして後半トゥットが投入されて左サイドに流れるようになってから、前半三都主をよく抑えていた富田もだんだんと対応が苦しくなってきて左サイドからたびたび突破を許すようになり、手島が何度もカバーに回らざるをえなくなって、ここから京都の守備のバランスが崩れ始めていたように思います。本来富田が攻撃を得意とする選手であることを思えば三都主をよく抑えていたともいえますが、後手後手になって全く攻撃に参加でなくなった時点で右サイドバックに中村、林裕煥といった守備的な投入を行い、あるいは富田を一列上げて攻撃に参加させても良かったのではないかと。今の京都において前線から中盤にかけての選手はそれぞれが重要なタスクを担っており、戦術的に交代しづらい部分があるのは確か。しかし、この試合では後半以降、右サイドが徐々に機能しなくなってきていたこと、中盤の運動量が落ちてルーズボールを拾えなくなっていたことを思えばベンチワークとしてそこに対する何らかの対応策があっても良かったと思いますね。




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2003年10月12日(日) 代表遠征後を振り返っての雑感

昨日のスパサカは大論争だったみたいですね。ずっと集計結果が出たら見よう見ようと思っていたのですがすっかり見逃してしまいました。いつも見ててもこういう時に見逃しちゃうなんてホント、トホホです。何と言うかジーコと松木さんはもともと似たタイプの監督さんだと思うんですね。その彼がジーコを擁護していたというのは非常に興味深い話です。それこそジーコ本人が出てくればもっと大激論になったんだろうけど。あ、ジーコ本人がいたらシャレじゃなくなっちゃいますか(苦笑)


今回のチュニジア・ルーマニア遠征をどう評価するのかというのは非常に難しいところです。結果だけを見ればアウェーのああいう状況の中で柳沢が2得点を奪って勝利、引き分けに持ち込んだことは正直今までの日本からすればちょっと驚きだったのは確かです。以前だったら、何となくドローとか攻め手がないまま敗戦とかそんな感じで試合を終えていた出来でしたからね。中田がリーダーシップを執っていたのも印象的ではありました。海外組は所属のチームではなかなか苦戦しているようですが、それでもそのプレーでの落ち着きという点での成長は感じさせてくれました。

ただ、今の代表を考える場合、海外組で中盤と前線を固めて90分出場させてその連携を高めるということにどれだけ意義があるのかというと、正直やや疑問を感じています。予選を突破した段階で本大会に向けての準備ということでいうならそれもありだとは思うけれど、長丁場の予選を考えた場合は海外組を全ての試合に召集するというのは実質困難ではないでしょうか。国内組のみの編成になる試合もあるかもしれませんし、海外組と国内組の混成になることもあるでしょう。実際にそうなった時に今の選手構成に急遽国内組を召集したところで、今のサッカーができるとは思えないわけで。海外組のような比較的完成された選手を集中的に強化すれば一見ある程度チームとして機能したように見えてしまいますが、実質的にはそれは選手個人の能力に依存したものでしかなく、その選手の不在時にそのチーム力を維持するのは困難になってきます。

私個人が今の日本代表に感じている問題点はいくつかあります。一つ目は攻撃の基本コンセプトが選手のアイデアに依存したものであり、代わりの選手が入ったときに全く違うチームになってしまう可能性があること、二つ目は両サイドバックにオリジナルポジションでない選手を起用しているにも関わらず、それに対して適切なアドバイスが行えていないこと、三つ目はジーコが戦術的な交代を行えていないこと・・・と書くと何だかいいところが一つもなさそうな気がしてきました(苦笑)思うに結局はジーコのコンセプトを具体的な形にしていける有能なブレーンがいないことが今の代表の問題のような気もします。ヴェルディ時代の松木監督にネルシーニョがいたように、そしてフリューゲルス時代の加茂監督にベルデニックがいたように。今思うとそれはそれですごい組み合わせですけどね、これも。

そしてもう一つ大事な点はジーコ監督の日本代表というのはレベル的にある程度のことができる選手をどうやって使っていくか、ようするに育成の場としての認識はないと思うんですね。だから戦術的な部分についてのレクチャーは多くないし、オリジナルポジションを重視しているという発言が出てくるんだと思うわけです。ブラジル代表なんかはまさにそうでしょう。選手を集めてそれで何ができるか。そもそもの層の厚さもレベルも違うし、それでいいサッカーができれば文句は言われない。しかし、日本で同じ事をやろうとしたらどうしても無理が出てくると思うんですね。どうしても層の厚さという問題が出てくるからです。

確かに日本の選手層はJリーグが開幕してから十年以上過ぎて飛躍的に底上げされたとは思います。それは今のJリーグの試合を見ていても明らかです。しかし、底上げされたというのとトップレベルの選手が増えたというのはまた違う次元の話だと思うんですね。客観的に観て、世界レベルの一歩手前くらいの選手は飛躍的に増えたのかもしれません。ただ、そこからさらに飛躍するには海外に出て経験を積まないとそこまでのレベルには到達できない、これが今の日本の偽らざる実情だと思います。だからもし仮に「世界レベル」という基準で代表を構成しようとするならばやはりどうしても足りない部分が出てくると思うわけです。

だとしたら今の日本代表には当然の事ながら国内組をピックアップし、世界レベルに引き上げて足りない部分を補っていくという作業が不可欠になってくるわけなんですね。少なくとも海外組だけで試合はできないんですから、それに近いプレーができる選手を育てていかなきゃいけないわけです。「代表は育成の場ではない」という人もいるけれど、現実問題としてレベルを引き上げる場としての代表の位置づけは今の日本にはまだまだ必要でしょう。そして現実問題として海外組の召集が確実ではない以上、スタメンだけの強化では十分ではありませんし、少なくとも国内組だけでも代表が構成できるくらいのカテゴリーは必要でしょう。

代表というチームを考えた場合、少ない選手に依存したチームだとその選手が出場できなかった場合にチーム力は大きく変化してしまいます。だからできればスタメンと控えとの選手の力の差を埋める作業は必要なら行っていかねばならないと思うわけです。スタメンの連携強化か、選手層の底上げか。今の時期に行うべきことを考えるなら対戦する相手のレベルを考えても当然後者でしょう。今の日本は特に攻撃陣において海外組とそれ以外に経験の差があり過ぎます。海外組と国内組を比較すれば環境の違いから当然のことながら国内組の方が伸びしろは大きいわけで。それを埋めていく作業を今の内からおこなっていかなければあとで苦しむのは目に見えています。

思うにジーコが考える日本代表と、日本のファンが求めている日本代表というのはやや隔たりがあるように感じています。今のジーコは具体的な方法論を伴っていないとはいえスタメンを強化することで代表強化を図っていますが、これはあくまでもともとの層の厚さがあっての方法だと思うんですね。日本のファンはもし海外組がいなくてもそれなりに戦える日本代表を望んでいる。そのためには国内組の強化が不可欠なわけですが、この時点ですでにジーコと日本のファンの考え方に大きな隔たりができているわけです。このあたりは協会が要請する際にどういう代表強化をしてほしいのか具体的にどれくらい伝えることができていたのか、というのは気になるところではあるわけなんですが。具体的な戦術的な部分はそれを補うことができるコーチをつければある程度は解決する問題だとは思いますが、むしろジーコの代表におけるスタンスの方が個人的には気になるところだと言えます。




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2003年10月11日(土) ルーマニア代表1-1日本代表

今日の試合は山田、坪井、三都主の合流組が先発したわけですが、その守備陣がかなり苦戦してましたね。ただ、コンディションの不良がどうこうというよりはチームとしてどうやって守るか消化不良な感じでしたね。さて、これはコミュニケーションの問題なのか、選手を変えないと解決しない問題か?両サイドバックはそれなりに持ち味がある2人ではあるけれど、引いて守ってた時間が長かった割にはポジショニングがちょっと怪しくて4バックとしての守り方としてはどうなのかな、という印象で。持ち味を十分に発揮したとは言いがたい試合でしたね。

さて今日はルーマニア-日本戦をTV観戦
思ったよりもピッチから遠い観客席。サッカー専用スタジアムじゃないんですね。

ホームのルーマニアはGKにロボント、DFにストイカン、イエンクシ、キブー、ラト、MFはボランチにムンテアヌ、パンク、左にラドイ、右にディカ、FWは2トップにムトゥ、ガネアの4-4-2。

対するアウェイの日本はGKに川口、DFは山田、坪井、中澤、三都主、MFはボランチに稲本、小野、二列目に中田、中村、FWは2トップに高原、柳沢。こちらも4-4-2の布陣。

前半、左サイドでボールをカットした中村が、エリア内の中田に浮き球のパス。ダイレクトでファーサイドに流すもそのまま外へ。右サイドを突破したガネアがクロスを入れ、それを坪井のクリアは短かったが三都主がカバー。左サイドからの小野のCK、ファーサイドに送ったボールに後ろから走り込んだ稲本が合わせるもゴール上に。中澤が倒して得たルーマニアのキブーのFKは大きく枠をそれる。しかし前半16分、高原からボールを奪った相手DFからのフィードを中盤でボールを受けたムトゥがヘディングでガネアにボールを落とし、リターンでもらって右サイドを抜け出すとニアを抜かれて先制。パス回しからダイレクトで中田が前線の柳沢へ。柳沢はフリー飛び出すがオフサイド。左サイドを突破したラトがゴール前の中央にクロス。ガネアが飛び込むも、中澤がヘディングでゴールラインへクリア。再び左サイドからクロスがあがるも川口がキャッチ。ムトゥがドリブルで三都主、稲本かわして中央にクロスを入れようとするも、中澤がなんとかクリア。ロングボールを受け、ムトゥがエリア内で坪井と1対1の場面を迎えるが何とかクリア。稲本、小野が前に進出してチャンスを作るがルーマニアの守備に阻まれる。稲本の中盤のボール奪取から中村→小野がスルーパス、高原から柳沢へのパスがオフサイドに。小野の左CKから中澤がヘッドもルーマニアDFがゴールライン上でクリア。山田暢→柳沢とつなぎ、右サイドの高原がゴール前にクロスを入れるも相手DFがクリア。中村が中に流れたのを見て小野が右サイドへ展開、オーバーラップした山田がクロスも相手DFがクリア。中村とのワンツーから三都主が切れ込むも相手DFに阻まれる。左サイドバックのラトが攻め上がりクロス、やや大きいクロスをファーからディカがシュートも枠の上。ルーマニアの1-0リードで前半終了。

後半、左でボールを受けた中田がラインの裏に浮き球のパスもGKがキャッチ。山田のフィードから中田がボールを落とし高原がラインの裏を狙うも相手DFがカット。ロングボールをラインの裏でガネアがボールをコントロールし右足でシュートもゴール右に外れる。右サイド深い位置から中田がクロス、ファーサイドの中村が飛び込むもGKロボントが先に弾く。右サイドの柳沢が中村との浮き球のワンツーで抜け出すも相手DFに潰される。しかし直後の後半18分に中村のパスを受けた中田が浮き球のスルーパスから柳沢が抜け出して冷静に右隅にゴール、日本同点に追いつく。ムトゥが二本続けてFKを放つも一本はゴールの左にそれ、もう一本は川口がガッチリキャッチする。後半18分にルーマニアはディカ、ガネア代えてブラトゥ、ソアバを投入。中村が左サイドの高原へパス。高原がクロスを入れ柳沢が走り込んでシュートを放つもキーパーがキャッチ。長いボールでパンクがボールをキープしシュートも枠の上。中田からのスルーパスに抜け出した中村がループシュートもGKがキャッチ。後半30分ルーマニアはラドイに代えてコドレアを投入。ムトゥが落としたボールをムンテアヌがミドルシュートも川口が正面でキャッチ。後半32分に日本は高原に代えて大久保を投入。ボール回しから左サイドの三都主がクロス、柳沢がボールを受けるも相手DFに潰される。左サイドからのキープからムトゥがシュートも川口の正面。後半37分、ルーマニアはムンテアヌ、パンクに代えてクリステア、ジクを投入。山田のスルーパスから右サイドで中田がクロス、柳沢がニアに飛び込むもGKが弾く。三都主を1対1でかわして右サイドからクロスが上がるが、稲本のクリアが小さく、ムトゥがこれを拾ってシュート!川口がなんとかキャッチ。その後も前線にボールが繋がらず苦しい展開が続いたものの何とかしのいで1-1で試合を終えた。


この試合のルーマニアはスクウェア型の4-4-2だったわけですが、その二列目2人の中に切れ込む動きに対し、対面の日本の両サイドバックは中についていく動きをしました。このスペース、特に山田側のスペースをルーマニアのサイドバックに使われることでサイドで優位に立たれ、そこを起点に攻撃を作られてしまいました。そういう時間が続くことでボランチが最終ラインに吸収されてしまい、その前のスペースで相手の二列目やボランチにボールを拾われ、波状攻撃を食らってしまいました。もちろんルーマニアの細かいパスを繋ぐ技術、動きが素晴らしかったのは確かですが、最初のルーマニアの仕掛けの時点で後手後手に回ってしまう状況にあったのはあまりにも痛かったと思います。

相手の二列目が中に切れ込んできた場合、相手がスクウェア型だったことを思えば、山田と三都主は二列目のマークをボランチに受け渡しを行ってサイドバックのマークについても良かったと思いますね。二列目の動きについていって二列目にマークを任せるのか、ボランチとマークの受け渡しを行うのか、このあたりの守備の分担は未消化のままだったと思います。ただ、日本の場合、二列目がそのサイドバックの守備に回ると攻撃の基点そのものが低くなるだけでなく、前線の枚数が少なくなってきます。日本のFWがルーマニアのムトゥのように少人数で得点を奪えるだけの強さがないことを思えば、何とか二列目は攻撃の基点としてできるだけ高い位置に置きたいところ。

さらにいえばルーマニアは右サイドを基点としたボールキープから左サイドにサイドチェンジを行ったりしサイドで数的優位を作り出しやすいような工夫を行っていました。相手のサイドでの数的優位を作り出す動き、スペースを作り出す動きに対してどうやって対応していくのか。ここは守備を考える上で重要なポイントだと思います。それにできればサイドバックはもう少し攻撃参加の機会を作りたいところ。それを考えれば攻守両面において両サイドバックの周囲との関係はやや不十分だったようにも思いますね。コンディションがどうこうというよりは4バックのサイドバックとしての周囲の連携を消化しきれていない印象がありました。

失点の場面においても高原が後列からのフィードに対して相手とボールを競っている段階で三都主はスルスルと上がっていってしまいましたが、相手DFがボールを奪ったことで中途半端なそのポジショニングの裏を突かれ、ムトゥの落としたボールを受けた左サイドのガネアに対応していたのは中澤でした。その中澤と坪井の間に出されたボールにムトゥが追いつくと坪井はマークこそしていたもののすでにムトゥの優位は揺るぎないものになってしまっていました。サイドバックは味方がキープしているのでなければ不用意に攻撃参加するべきではないと思いますし、もし失敗ならすぐ戻るべき。特にボランチ、CBとの連携は早急に改善しなければならない課題でしょう。

それにしてもこの試合で中村はやや軽いプレーが多かったように感じたのは私だけでしょうか。後半は攻撃に絡む場面が増えましたが、チャンスを演出した一方で球離れが悪いような印象もありました。黄金の四人という選択肢が果たして正解なのか、この二試合を見て改めて考えさせられました。ボランチのもう一枚はもっと守備力があって堅実にボールを繋げる選手を起用した方がチームとしては安定するのではないでしょうか。もちろんこの試合でも小野は彼ができるなりによく守っていたと思いますが、彼よりも守れる適任者はいると思いますし、彼のシンプルなプレーはもっと前の位置に置いた方が活きるのではないでしょうか。

黄金の四人といっても日本の四人は攻撃的な四人。この四人を同時に使うには今の日本の守備は消化しきれていないことがあまりにも多過ぎるのではないでしょうか。四人を同時に起用するならもっと守備を整備すべきでしょうし、それができないのなら一人はもっと守備力のあるボランチを起用すべきでしょう。そして運動量の落ちた後半半ば過ぎ・・・交代策が大久保のみというのもあまりにも寂し過ぎましたね。その大久保でさえほとんど何も出来なかったことを思えば一体何のための交代だったのか。選手の頑張りで同点で試合を終えることはできましたが、適切な修正を行うことができていればもっといい戦いができたのではないでしょうか。




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2003年10月10日(金) ルーマニア戦に向けて

今日届いたサッカーマガジンのメールマガジン「仮想サッカー大学」をつらつらと眺めていたら昨日書いた雑記と釜本さんがマガジンに載せた文章にちょっとだけ類似点があったのでちょっとビックリしました。とはいっても「点を取る形」と「点を取る形から逆算して攻撃の形を考える」ってことくらいでもともとの論旨はちょっと違ったりもしたのですが。いつもマガジンとダイジェストは比較も兼ねて両方買って読んでいるのですが、基本的に読みたいとこだけ飛ばし読みするタイプなので、今回の釜本さんの記事は読んでませんでした。見直してみたら釜本さん一番最初の方にあったんですね・・・実は記事があることさえ気づいてませんでした、すいません釜本さん(汗)もしかしたら読んだ方で少しあれっ?って思った方もいらっしゃったかもしれませんが、これは単なる偶然です(苦笑)


さすがに明日のルーマニア戦では残念ながら茂庭、加地の先発はないみたいですね。もう一試合くらい見たかった気もしますが、まずは代表に定着できるかどうかというところですね。ま、わざわざ浦和と清水組を二戦目から呼んで使わなかったら呼ばれた本人もチームも納得しないですよね。例の事前発表によると楢崎、山田暢、坪井、中沢、三都主、稲本、小野、中田英、中村、柳沢、高原というスタメンとか。宮本の代わりに中澤起用という形ですね。

土曜日に戦うルーマニア代表はマガジンとダイジェストの話を総合すると若手への切り替えを行っている時期であること、今戦っている欧州選手権の予選突破は厳しい状況であるらしいというところですね。ただ、それは必ずしも力がないせいではなく、むしろ外的な要因が多いらしいとのこと。前線にチェルシーに移籍したムトゥ、最終ラインにローマに移籍したギブを擁し、MFにムンテアヌ、GKにステレアとベテランがチームを支え、パンク、ストイカといった実力のあるMFがいるなどなかなか侮れないチームのようですね。布陣は4-4-2。高い個人技に基づく細かいパス回しと前線の突破力、東欧のチームが得意とする鋭いカウンター、あとはギブのFKといったあたりがポイントになりそうですね。

今回もやっぱり序盤をどう乗り切るかなんでしょうか。アウェイですし、おそらく受けに回ったらルーマニアの攻撃をしのぐのは大変なのではないでしょうか。単純に攻撃力だけをとってもチュニジアよりも上なのでは。相手のホームゲームだからといって変に慎重に入らなくてもいいし、スムーズに攻撃に繋げるためにもできれば少し高い位置でボールを奪いたいところ。おそらくポイントになるのは稲本と小野のポジショニングでしょう。彼らのポジショニングがどのあたりになるかで日本の中盤の構成力は随分変わってきますよね。ルーマニアは侮れない相手ではあるのでしょうができれば勝利を、できれば流れの中から点を奪って勝って欲しい試合ですね。


今週は体調崩したり、仕事が忙しかったりでなかなか厳しい一週間でした。昨日書いた雑感もとりあえず論旨としては書きたいことは書けたと思うのですが、無理矢理早起きして頭がボーっとしてたせいかちょっと雑然とした文章になってしまいました。この三連休はリーグ戦もないですし、HPの整備をしつつ、休息を取って少し立て直して新たな気持ちで書こうと思ってます。

時間がなかったためにナビスコ杯の清水-浦和戦、リーグ戦の清水-京都戦もまだ録画したままで観てません。ナビスコ杯の準決勝第二戦の二試合(浦和-清水戦、磐田-鹿島戦)と、そして清水-京都戦については来週時間を作って戦評を書こうと思ってます。京都も確実にポイントを稼いでる割には抜け出せないですね。引き分け制度の導入がやはり大きいのでしょうか。残り試合は引き分けよりも勝ち点3をどれだけ取れるかがポイントになるのかもしれませんね。




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2003年10月09日(木) チュニジア戦の雑感

やはり今年はずっと夜型生活を続けてきたせいか、いくら十分に睡眠時間を確保しても早寝早起き生活にいきなり強引にシフトチェンジすると身体が抵抗するみたいで、今日はものすごく眠いしだるいしの大変な一日でした。やっぱりいつも起きてる時間に寝ようと思ってもなかなか寝れないってことですね。この影響はしばらく出そうです。週末は少し何かやりたいなとは思ってるのですが、HPの更新以外でもやらなきゃいけないことが結構あるのでどうしようか考えています。

さて今朝のチュニジア戦もどうにかこうにか朝のうちに戦評をまとめることができました。正直最近朝が弱くて頭がボーっとしてたのでまともなものが書けたのかちょっと心配だったのですが、どうだったんでしょうか。今朝のチュニジア戦を振り返ると、ああいうアウェーの試合展開の中で(点の取り方が偶然っぽかったけど)キチンと勝てたということは評価してもいいと思うんですね。ああいう流れの中でさりげなく失点してしまって0-1で敗戦、というのはありがちな展開。アウェーの洗礼を跳ね返してこそアウェーで戦う意味があると思うんですね。そういう意味で急造ながらDFラインがあの時間帯をしのいだことは大きかったと思うわけです。

代表の強化という観点でいうならば相対的な評価、つまり相手がどれくらいの相手だったのかというのは非常に大きいわけなんですね。弱い相手との3-0よりも強い相手との1-0の方が価値がある場合もある。この相手の強さ抜きには日本代表としての評価を語るのは難しいということです。今回戦ったチュニジア代表は4-5-1の布陣で高い位置からプレスを掛けボールを奪い、サイドアタックを仕掛けてくる好チームだったと思います。ジャジリやH・トラベルシといった優秀なサイドアタッカーを抱えていることを思えば、それを決めるだけの決定力を持った選手がいればもっと日本は苦しんだかもしれませんね。

ただ、日本は勝った一方で攻撃の形をほとんど作れなかったのは事実。ラッキーパンチはやっぱりラッキーパンチなわけですよ。そういうものであることは忘れてはならないと思うわけです。今の日本代表はまず中盤ありき。攻撃はそのイマジネーションに負うところが大きいと思うのですが、果たしてそれだけでいいのかとはやっぱり思うんですね。例えばFWって得意な形があると思うんですよ。それが多いFWもいれば一つで勝負なFWもいる。思うにその得意なの形を活かそうという発想がもっとあってもいいと思うんですね。クロスだって低いボールとか高いボールとかアーリークロスとか、切れ込んでのクロスとかあるわけじゃないですか。FWによって打ちやすいクロスの質って違うと思うんですよ。FWのそういう得意な形を最大限に活かすように考えて攻めればもう少し得点の可能性って高まるのではないでしょうか。中盤のイマジネーションから作り出す形にFWを当てはめようとするとFWの良さって半減してしまうと思うわけです。ただ、今の代表のFWはやや中盤に対して主張が弱いような気がします。強烈な個性を持ったプレーで主張する選手であれば中盤とのせめぎあいがお互いにいい形に作用することもあるのではないでしょうか。

例えば個性のあるFWといえばやはり久保(横浜)でしょう。流れから消えてしまう時間もたまにある選手ですが、あの動きは得体の知れない怖さがありますね。日本人離れした身体能力も魅力ですし、いくつも点を取るパターンを持っているのも大きいかと。そして強さという点では黒部(京都)も面白い存在ですね。ヘディングの強さ、身体の強さに加えてゴールを貪欲に狙う姿勢は評価すべき点でしょう。そしてドリブラータイプのFWとして田中(浦和)、玉田(柏)あたりでしょうか。ともに武器のドリブルに加え、ゴールへの意識が高くなっていることから最近の評価は非常に高いですね。特に田中は周囲を見るだけの視野の広さを身に付けつつあり、コンディションを含めた現時点での総合力では大久保をしのいでいるかもしれません。プレーで強烈に自己主張できるタイプの方が中盤もその動きを活かそうかという心理になりやすいと思いますし、逆に言えば今のFW陣はその動きをいかそうと中盤に思わせるようなプレーが今はちょっと少ないのかなという気はしますね。考えようによってはFWが点を取る形から逆算していけばどういう攻撃の形があるのか、というのも一つのヒントが見えてきそうな気もします。

ところでFWのお勧め選手を挙げたので、せっかくですから最近見た試合の中から代表へCB、サイドバックのお勧め選手を何人か。あ、別に茂庭と加地がダメって言ってるわけじゃないですからね~(苦笑)。まずCBとしては古賀(名古屋)でしょう。185cmの身長を活かした高さに加えて1対1の強さ、カバーリング能力などの守備能力全般の高さが魅力でしょう。セットプレーでもその高さは活きますね。同じ名古屋の大森もいい選手ではありますが、彼はドイツW杯の時には30歳を超えてるんですね。その点古賀は現在25歳になったばかり。この年齢でリーグ戦を150試合近くこなしているDFってそう多くはないと思うんですよね。リーグ戦で経験を積んでいるというのも大きいのではないかと。サイドバックは柳沢(東京V)、海本幸(名古屋)、金沢(東京)の3名。柳沢は小柄ながら右サイドバックとして縦への上下動を苦もなくこなす運動量の豊富さと、攻守においてポイントになる地点に顔を出すそつのなさい動きでいわゆる計算できる選手というやつですね。時折見せる強力なミドルシュートもポイントでしょう。海本幸は現在3-5-2の右をやっていますが、その身体能力と運動量の豊富さで積極的に攻守に絡んでくる点は特筆すべき点と言えます。そしてゴールを意識したプレーが多い点も特徴でしょう。サイドバックとしてどうなのかは保留ですが、今のチームにおいて質の高い動きを見せていることは間違いありません。そして金沢は左のアウトサイド、ボランチもこなす左サイドのユーティリティープレーヤー。今は攻撃に意識が傾いているためにあまり表に出てきませんが、その本質的な持ち味は守備能力の高さにあります。つまり攻撃力だけでなく、押し込まれた展開においてもその守備能力を発揮して左サイドに安定感をもたらせてくれると思います。ただ、金沢を見て欲しいのはむしろ来シーズン。今シーズン守備から攻撃に傾いた意識がちょうどいいところまで戻ってくれば攻守にバランスの取れたいいサイドバックになってくれるんじゃないかと。当然の事ながら中盤にもいい選手はいるのですが、どうせ中盤は今いるメンバーを中心に回していくのは目に見えているので無駄なことはしません(苦笑)




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2003年10月08日(水) チュニジア代表0-1日本代表

ナビスコ杯の決勝は鹿島-浦和と奇しくも去年と同じカードになりました。去年は井原のオウンゴール(のようなもの)で鹿島が勝ったわけなんですが、当時の試合は記憶にある限りではまだ鹿島と浦和にはまだ差があったような気がしました。さて今年はどうなるんでしょうか。現状を見る限りでは浦和の方が勢いはありそうな気もしますが・・・大一番に強い鹿島なだけに、未だタイトルに無縁な浦和なだけに何とも言えませんね。一方でC大阪の西村監督が解任。確かに1stステージは5位でした。ただ、少なくとも試合を見ていた限りでは2ndステージは戦い方次第ではもう少し勝ち点は上乗せできたのではないかと感じてました。ただ、それも後任の監督次第ですよね。後任のヘッドコーチ塚本さんはたしか以前甲府で監督を務められていた方だったかと。その采配ぶりはちょっと注目ですね。

さて日本-チュニジア戦。
何とかどうにかこうにか起きられました。

日本代表はGKに楢崎、DFに加地、中澤、茂庭、三浦、MFはボランチに稲本、小野、二列目に中村、中田、FWは2トップに柳沢、鈴木の4-4-2。

対するチュニジアはGKにファデル、DFにH・トラベルシ、バドラ、ブザイヌ、アヤリ、MFはナフティ、シェドリ、ベン・アシュール、ジャジリ、 ムハデビ、FWに1トップのブラハムの4-5-1。

前半、中村のFKはGKがパンチング。右サイドの中村から中田にスルーパスもGKが飛び出してキャッチ。二度目の小野のCKからのこぼれ球からの放り込みから鈴木がいい形でボールを持つがボールを奪われる。前線でブラハムが茂庭のタックルを突破し、右サイドのジャジリに展開。ジャジリのクロスは中澤がヘッドで跳ね返すが、リバウンドをペナルティーエリア外のシェドリがダイレクトでボレー、ゴール左に外れる。前線に入ったボールを鈴木が落とし、小野がダイレクトで前線にスルーパス。しかし柳沢の飛び出しは合わず。中盤での早いプレスにボールを奪われチュニジアにボールをキープされる展開が続き、左サイドをムハデビがボールを浮かせながら身体能力を生かした個人技で2人をかわして突破。クロスが入るも茂庭がゴール前がヘディングクリア、さらにそのこぼれ球を右サイドに展開されクロスを入れられてしまうが、楢崎がキャッチ。中村の前線へのフィードは柳沢がオフサイド。茂庭のパスをカットしたジャジリが右サイドからクロスを上げるが楢崎がキャッチ。左サイドの深い位置から、ムハデビが左足を思い切り振り抜いてミドルシュートもゴール左に外れる。中央の中田が、左サイドの中村へ、そのパスから中に切れ込んだ柳沢が左サイドをオーバーラップした三浦へ、そのクロスはクリアされるが、右サイドの加地がダイレクトシュートもGKの正面。左サイドの柳沢を基点に三浦、中田のスルーパスから柳沢が飛び込むもGKがつかむ。中央FKを短く出し、アヤリが左足シュートも楢崎の正面。茂庭からのフィードに右サイドからDFラインの裏に抜け出した柳沢が落ち着いてゴール右隅に流し込む。中村のバックパスをペン・アシュールがカット。エリア外からそのままミドルシュート、楢崎が弾いて中澤がなんとかクリア。チュニジアの左CKのクリアをアヤリがシュート、ゴール左にそれる。1-0の日本リードで前半終了。

後半、お互い攻める展開もシュートまで行かない。エリア前でのジャジリのキープから左サイドのH・トラベルシにスルーパス、その低いクロスはフリーのジャジリが飛び込むも空振り。二度のCKを日本がしのぐと、左サイドでの中村のキープから中央の小野が前線へフィードもオフサイド。右サイドでのジャジリがドリブル突破を三浦がファウル、ベン・アシュールのFKは、バドラがヘディングもゴール左に外れる。右サイドのH・トラベルシがクロス、中澤がブラハムがクリア、こぼれ球を拾われ右サイドから再びクロスが入るが、茂庭がカットする。後半18分にチュニジアはブラハムに代えてセリティを投入。ジャジリが右サイドをドリブル突破で三浦をかわしてクロスも中澤がヘディングでクリア。右の稲本から、左の中村へとのサイドチェンジ、中央を抜け出そうとする鈴木にスルーパスを送るが、相手DFがカット。小野のマークを受けながら右サイドに流れたジャジリが右サイドからシュートも楢崎の正面。鈴木のキープから右サイドからオーバーラップした加地にスルーパス。加地はGKの突進を右にかわしてシュートを放ったが、必死で戻ってきたDFがクリア。後半33分に柳沢に代えて藤田を投入。チュニジアのフィードを茂庭がクリアも短く、ジャジリが右サイドから低いクロスを入れるが、中澤がクリア。チュニジアは後半35分にムハデビに代えてミサウイを投入。カウンターから右サイドの中田が中央に切り込みつつ左サイドの鈴木へ、そのクロスはファーに流れるが、左サイドの中村が中央に折り返す。そのこぼれ球を稲本がミドルシュートもGKの正面。カウンターから右サイドのH・トラベルシがアーリークロス。三浦が跳ね返すも、こぼれ球をブアジジがミドルシュート、茂庭が跳ね返す。右サイドに開いた中田が、オーバーラップからエリアに切り込んだ加地にスルーパスも合わず。藤田から右サイドの加地にフィード、加地は中村とのワンツーからさらに抜け出して低いクロス。藤田が飛び込むが、GKが飛び出してキャッチ。日本はたびたびカウンターを仕掛けつつ、残りの時間をしのいで1-0で試合終了。


前半、チュニジアがMF五枚とDFラインの四枚も高いラインを維持して中盤において常に数的優位を展開し、早いプレッシャーからボールを奪われ、押し込まれる展開が続いたことから、ボランチに位置した稲本、小野が最終ラインに吸収されてしまいました。そうなると中田、中村も低い位置でボールを受けざるを得ず、前線の2枚が孤立してしまいました。なかなか苦しい時間が続きましたが、この時間帯を中澤を中心とした守りでよくしのぎました。最終ラインはやや代表自体に慣れていない部分や連携不足もあったとは思いますが、そんな中でも押されていたこの時間帯を0点に押さえたのは大きかったと思いますね。中澤の冷静な守備に加えて高さにおいてゴール前での制空権を握ったことは大きかったですし、茂庭も最初こそ戸惑ったものの徐々に落ち着きを取り戻して冷静な対応ができていたと思います。ただ、得点には繋がらなかったものの、チームとしてのセットプレーの対応にはやや課題を残したように思いますね。

序盤の勢いがなくなったチュニジアに対し、日本の中盤が徐々に落ち着きを取り戻してボールをキープできるようになったことでボランチの2人も徐々に位置を取り戻し、左サイドバックの三浦が徐々にオーバーラップができるようになって複数人数が中盤で絡むことができるようになりました。プレスが効いていた時間帯はFW二枚に対応していればよかったチュニジアDF陣ですが、日本の二列目がサイドに開いて起点を作ってそこからを攻撃を組み立てたことからサイドをケアをしなければなったせいか、日本の先制点の場面では茂庭が前線へのフィードをした時点で中央がかなり薄くなっていました。ただ、この試合ではたまたまカウンターで先制点を奪った日本ではありましたが、突出したものがないFWとの関係を考えれば中盤からのスルーパスや最終ラインのフィードからというシンプルな攻撃では得点に直結することが少ないのが実情。ジーコが二列目にサイドアタッカーを置くつもりがない以上、中盤がもっと前線に絡んでいくか、その二列目やボランチのキープからサイドバックの攻め上がりを引き出していかないと、攻撃面ではちょっと苦しいのかな、とは思いますね。そんな中で後半に登場した藤田は初出場の割には違和感なくチームに溶け込んでいたようにも思いますね。今回は出場する機会のなかった広山も含め攻撃のアクセントを加える存在として注目したい存在です。

後半は中盤がそれなりの位置をキープできるようになったことで、中盤でボールを奪う場面が増えて右サイドバックの加地のオーバーラップの機会が増やすことができたのだと思います。加地は攻撃参加が魅力の選手ではありますが、リスキーな攻撃参加をするタイプの選手ではありません。加地があれだけ効果的な攻撃参加ができたのも逆に言えば前半に比べて中盤でいい形でボールをキープできたから。山田は代表では慎重なプレーが多く、深く切れ込むことはさほど多くないと思いますが、加地はゴールラインギリギリやゴール前まで進出する点がその持ち味。よりこの攻撃的な右サイドバックを活かせるかどうかは中盤でボールをキープできるかどうかにかかっているでしょう。一方の三浦は前半こそ何度かスルスルと上がっていく場面がありましたが、全体的にジャジリとH・トラベルシの対応で守備に追われる時間帯が少なくありませんでした。特に後半は逆サイドの加地の攻め上がりが非常に多かったことで攻め上がりを控えることも多かったでしょうし、左サイドに流れる選手が多かったことは連携を期待できる反面、三浦の上がるスペースを消してしまったという見方もできると思います。ちょっと三浦に関しての評価は保留ですね。

東京で初代表キャップを持つ選手となった加地、茂庭ですが、この試合では2人とも序盤こそ連携不足もあってか守備面で対応に苦慮することもありましたが、序盤のチュニジアの勢いを止めたことでその対応にも徐々に落ち着いたものになりました。どうも茂庭はあちこちでフィードを酷評されてるみたいですが、フィードとクリアが区別されていないだけなのでは。少なくとも酷評されるほどじゃないと思うんですけどね。(意図的にかどうかは怪しいけど)さりげなく柳沢へのフィードで先制点をアシストしてましたし(苦笑)前半にパスコースがなくて何度かパスミスもありましたが、全体的に一対一での対応は良かったと思いますし、ボールを奪った時点で堅実に小野、稲本に繋ぐ意識は非常に高かったと思います。加地も後半は何度も絶妙な攻撃参加から、正直普段の加地のプレーからすればちょっと驚くような積極的なプレーを見せました。東京とは違って二列目がサイドアタッカーでないためにちょっと勝手は違うと思うのですが、逆に言えばその強力なボールキープはオーバーラップを仕掛けるためには大きなアドバンテージとなるはず。加地のオーバーラップはタイミングさえ間違えなければ強力な武器となりうる可能性を持っているだけに2人ともまずは代表に定着できるよう頑張って欲しいものです。




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2003年10月07日(火) 浦和3-0C大阪(第9節)

いや~、茂庭がチュニジア戦先発ですか。チュニジア相手とはいえいきなり代表キャップとは。さすがにちょっとビックリですね。今年のナビスコ杯予選の横浜戦辺りではさすがにフル代表に呼ばれるなんて正直思ってませんでした。ただ、今年に入ってから急成長したのは確かなんですね。U-22代表の試合でしか茂庭を見る機会がなくて、なかなか東京の試合を観る機会がない人にはピンと来ない話なのかもしれませんけれど。せっかく代表に選ばれたんだからいいプレーを見せて欲しいですね。

さて今日は浦和-C大阪をTV観戦
ホームの浦和はGKに都築、DFに坪井、ゼリッチ、ニキフォロフ、MFはボランチに鈴木啓太、内舘、平川、右に山田、左に平川、トップ下に山瀬、FWは2トップにエメルソン、田中。控えには山岸、三上、堀ノ内、長谷部、千島。

対するアウェイのC大阪はGKに多田、DFに喜多、鈴木、柳本、MFはボランチに布部、アクセウ、右に久藤、左に原、トップ下に濱田、FWは2トップに森島、久藤。控えに下川、古賀、佐藤悠、徳重、御給。ジョアンが出場停止。廣長は負傷中。

前半、エメルソンの左CKにニアで田中が狙うが触れず。その後も浦和がボールをキープして攻める展開が続くがなかなかC大阪のDFラインを崩せない。DFライン付近でのこぼれ球をエメルソンがシュートしようとするも柳本がカット。C大阪はカウンターから森島が左サイドでボールを受けて攻撃の基点となろうとするが、周囲のフォローがなく形を作れない。C大阪ゴール付近でのスローインを内舘から奪い田中がシュートも角度がなく多田の正面に。左サイドに抜けたボールを濱田がフリーでシュートも枠の上。中央をドリブルする山田から右の田中へ、そのクロスを混戦からエメルソンがシュートもバーに、こぼれ球を山瀬が飛び込むが多田が弾く。坪井からのフィードを柳本がトラップミス、田中が狙うも何とかクリア。中に切れ込んだ山田が右サイドに展開したボールを山瀬が戻しそのまま山田がミドルシュートもバーに。右サイドでボールを持った田中から中央の山瀬へ、山瀬がDFラインを突破しようとするが阻まれる。右サイドから田中が柳本を切り返しでかわしてシュートも枠の右に。内舘の中盤でのボール奪取から平川がシュート、こぼれ球を山瀬がシュートもゴールの右にそれる。フィードを大久保が繋ぎ、右サイドから入ってきた原がシュートも右にそれる。左サイドからスピードに乗ったドリブルでエリア内に切れ込んできた平川を久藤が倒すもノーファウル。ゴール前から大久保のキープから濱田が戻して布部がシュートも都築の正面。エメルソンのキープから山瀬→田中と繋いで鈴木啓太がシュートも多田の正面。浦和が攻めながらも崩せないまま前半終了。

後半、左サイドのアクセウからのクロスに大久保が飛び込んで合わせるもゴール左上。ゴール正面のFKから山田が転がしてエメルソンがシュートも多田がナイスセーブ。後半10分にC大阪のカウンターから大久保のスルーパスに森島が反応、これをニキフォロフが後ろから足を掛けてしまい一発退場。後半13分に山瀬に代えて長谷部を投入、ボランチ気味に配置し内舘を最終ラインに下げた。右サイドから田中がシュートも右にそれる。後半16分にC大阪はアクセウに代えて186cmの長身FW御給を投入、勝負に出る。左サイドを突破した平川のクロスから田中がシュートもミートせず。田中が左サイドで喜多、久藤をかわしてファーにクロス、これをエメルソンがヘッドで決めて一人少ない浦和が後半21分に先制。直後の後半23分、エメルソンの左CKからのクリアボールを長谷部がミドルシュート、ゴール右隅に決まり浦和が突き放す。C大阪は後半24分に久藤に代えて佐藤悠を投入。左サイドの平川からのクロスから山田が打点の高いヘッドも多田の正面。C大阪が攻めながらも浦和のカウンターが続いた展開は、後半35分に都築のフィードを中央で柳本と競り合って奪った田中がエメルソンとカウンター、2対2の状況から鈴木をかわしてシュート、これがゴール左隅に決まって3-0。布部のスルーパスから左サイドの佐藤悠がクロス、森島がボレーシュートも枠の上。左サイドの佐藤悠のクロスを森島がヘッドで合わせるも都築がナイスセーブ。濱田のミドルシュートは都築の正面。徳重が左から戻したボールを御給がヘッド、都築が弾く。C大阪はその後も攻めたが浦和の堅陣は崩せず。1人少ない浦和を相手に完敗となった。


浦和は前半、引いて守るC大阪に対してほとんどの時間攻めながら、結局崩すことができませんでした。そして後半、ほとんどチャンスを作ることができていなかったC大阪が初めて作ったチャンスらしいチャンスでニキフォロフが退場。しかし、これが結果的にC大阪の中盤にスペースを生んで田中、エメルソンのカウンターが生きてくるようになったのだから皮肉なもの。スペースがあった時のエメルソン、田中は脅威。このストロングポイントを最大限に活かした結果が3-0という結果に繋がったのだと思います。

しかし一方でスペースを消された時にどうやって得点を奪うのか。この試合では出場時間こそ短かったものの、今までになく山瀬が前線に絡むケースが多かったのはその一つのヒントかもしれません。今までの得点パターンを見る限り、両サイドの単独突破や2トップのコンビネーションなど、脅威ではあったものの一方でやや単調なきらいもありました。この山瀬に鈴木啓太、内舘を含めた中盤のトライアングルがどれだけ攻撃に絡んで崩せるかで随分攻撃の総合力は変わってくるのではないでしょうか。引かれた相手に対する対処をどう克服するかがやはり今後の浦和のポイントでしょう。


一方のC大阪は前半は引いて守り、カウンターを仕掛ける展開を狙っていたように思います。人数を掛けた割にはマークが緩いのが気になりましたが、リベロの柳本を中心にした最終ラインの守備は集中力を持ってよく守っていたと思います。しかし、C大阪にとって痛かったのは前線に高さがなかったことよりも、攻守の切り替えにおけるパス、そして前線へのフィードの質そのものがあまりにも悪過ぎたこと。このパスがほとんど繋がらなかったことで大久保、森島といった前線のタレントが生かされることはほとんどありませんでした。

この試合でのターニングポイントはやはりニキフォロフの退場。ここでC大阪はボランチのアクセウに代えて前線の御給を投入、勝負に出ました。しかし、この試合におけるアクセウは目立たないながらもきちんと中盤でスペースを消していましたし、パスが繋がらないC大阪の中で比較的キチンとボールを繋いでいた印象がありました。そのアクセウがいなくなったことで中盤の構成力が低下しただけでなく、この中盤のスペースを布部一枚で埋め切れなかったことが結果的に浦和の致命的な攻撃を許してしまうことになってしまったように思います。

また御給の高さを活かすだけのフィードやクロスもなく、その投入によってどうやって点を取りに行くのかというのがイメージしにくかったのも事実。西村監督が試合中に何度も叫んでいたように、この試合におけるC大阪の課題はまさにボールを繋げられなかったこと。それを思えば御給を投入する前にその課題を改善する方が先だったのではないでしょうか。交代出場した佐藤悠のクロスは終盤何度もチャンスを演出しましたが、その投入は2失点目を喫した後でした。後半攻めに出たC大阪でしたが、その攻めはややチグハグな印象もありました。

この試合ではほとんど見せ場を作れず、逆に平川を倒してイエローカードをもらって累積で出場停止となってしまった大久保ですが、これだけいいボールがこない今のC大阪のチーム状況を考えると、やっぱりちょっと苦しいのかなとは思いますね。彼の出来がどうこうという以前の問題じゃないかと。だからといってそれで熱くなってイエローという行為は若いとは言えまた別の次元で問題ではありますが。




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2003年10月06日(月) 柏2-2名古屋(第9節)

今日は体調悪くて比較的早めに帰ってきたので録画しておいた柏-名古屋戦を観た後に、もういちどスカパーで東京-鹿島戦を観戦しました。秋田のオウンゴールはシュートかパスかの判断で判定が変わってくる難しいところですよね。アマラオはシュートしてたと思うけど。やっぱりここの2点目がポイントだと思うんですね。横浜戦の1点目と磐田戦の1点目と同じ形。東京がもっと形として確立したいパターン。ただ、こういう形を作るためには左サイドも活性化していないとダメなことも再確認しました。左サイドの脅威があってこそ右サイドが活きてくるってことで。それにしてもどうして後半になるとああも受身になってしまうのか不思議。この試合では人数が多かったから結果的にうやむやになっちゃったけど、あれは良くない。前に出ればいいってもんでもないんだけど、何がいけないんだろう。この原因解明にはもう少し検証が必要です。そういえば藤山のHPがリニューアルされてましたね。ちょっと表紙がカッコ良くなってました。

さて今日は柏-名古屋戦を観戦。

ホームの柏はGKに南、DFに永田、薩川、近藤、MFはボランチに下平、萩村、右に田ノ上、左に平山、トップ下にリカルジーニョ、FWが2トップにジュシエ、玉田。控えに清水、落合、谷澤、加藤、矢野。渡辺光輝が出場停止、明神が欠場、リカルジーニョが復帰。

対するアウェイの名古屋はGKに楢崎、DFに大森、パナディッチ、古賀、MFはボランチに山口慶、滝澤、左に中谷、右に海本幸、トップ下に藤本、FWは2トップにウェズレイ、マルケス。GKは本田、中村、吉村、石塚、原。酒井が出場停止、岡山が負傷で欠場、中谷が出場停止明けで復帰。

前半、左サイドの中谷とマルケスを起点に攻める名古屋に柏DF陣が冷静に対応。柏もリカルジーニョを中心に攻めるが名古屋の3バックは冷静に対応する。マルケスが萩村、リカルジーニョをかわしてシュートも左にそれる。マルケスのスルーパスで左サイドの中谷が抜け出すが薩川がカバー。ゴール正面からのウェズレイのFKが南がしっかりキャッチ。玉田がドリブルで左に流れつつ中谷、山口をかわしてシュートも楢崎の正面。マルケスが左サイドを突破していくも薩川がカバーして自由にさせない。左サイドのマルケスが中谷からボールを受けて切れ込みリカルジーニョ、永田とかわしていくもそのシュートは南がキャッチ。しかしほとんど攻める機会のなかった柏はクリアボールを拾った藤本から下平が右サイドでボールを奪ってクロス、ファーの大森のわずか上を越えたボールを玉田が裏で受けてシュート、これが決まって柏が前半27分に先制する。左サイドのウェズレイのキープから滝澤がクロス、海本がヘッドも南がナイスセーブ。マルケスのスルーパスから近藤の裏をウェズレイが抜け出すが近藤が懸命に追いすがりウェズレイのシュートは枠の上。ウェズレイがマルケスとのワンツーからシュートもわずかに枠の左をそれる。名古屋が攻めながら柏が先制点を奪って1-0で前半終了。

後半、名古屋は藤本に代えて石塚を投入。左サイドの近藤のFKから玉田がドリブルで切れ込んで古賀がたまらずファウル。しかし玉田のFKはゴールの左上。リカルジーニョが左サイドから切れ込んでパナディッチがエリア内で倒すが足がボールに行っていたためファウルはなし。ジュシエから中の玉田へ、玉田が左へ流して田ノ上がクロス、ファーでリカルジーニョが大森と勝負も大森がストップ。右サイドから滝澤が切れ込んできてウェズレイにパス、ワンツーと見せかけて反転してシュートも南の正面。カウンターから右サイドのジュシェから玉田、リカルジーニョと繋いで左サイドの平山へ、平山は中にダイレクトでクロス、パナディッチがヘッドでクリアし損ない、古賀が触れずファーのジュシェへ。フリーのジュシェは落ち着いて決めて柏が後半16分に2点目。名古屋は後半18分に山口慶に代えて中村投入、柏は負傷のジュシェに代わり矢野を投入。名古屋は左サイドの角度のないところからのFKをウェズレイが直接ニアに決めて後半20分に1点を返す。直後の名古屋のCKからパナディッチがドンピシャリのヘッドも南がナイスセーブ、ポストに当たったボールを永田がギリギリでクリア。クリアボールを拾ったウェズレイが流して中村がミドルシュートも左にそれる。しかし名古屋のCKの流れから柏のクリアボールをパナディッチがヘッドで再び入れてそれを古賀が頭で触れて同点に。下平の右サイドからのフィードから玉田がシュートも枠の上。滝澤がボールを奪ってそのままドリブル、ミドルシュートもゴールの左にそれる。滝澤が中盤でボールを奪って素早いカウンター、左サイドのマルケスが鋭い突破からクロスを上げるも南が飛び出してセーブ。後半42分柏はどこか痛めたらしい玉田に代えて谷澤を投入。激しい中盤でのボールの奪い合いからリカルジーニョがミドルシュートも楢崎がキャッチ。左サイドのマルケスの突破から石塚がニアを狙うも南がキャッチ。中盤でボールを拾った石塚に萩村が足を引っ掛けて二枚目のイエローで退場。攻める名古屋に対して懸命に守る柏は矢野に代えて落合を投入、何とか2-2のドローに持ち込んだ。


柏は序盤名古屋に攻められる展開が続きましたが、玉田以外は素早く引いてよく守りました。特に中盤の底でよく動いて効いたプレーの多かった下平と、守備を統率しつつマルケスにうまくついて仕事をさせなかった薩川のプレーは素晴らしいものがありました。下平は攻撃面でも中盤での鋭いチェックからボールを奪い、絶妙なクロスで玉田の先制点をアシストしました。前半の柏のシュートはこの前に玉田がドリブルから放ったシュートとこのシュートの二本だけだったのですがこれを見事に決めた玉田の決定力が光りました。

後半に入ると石塚の動きに戸惑ったのかやや名古屋ペースになりましたが、カウンターから見事に追加点を奪いました。しかし、巧い戦い方をしてきた柏も中盤の運動量が落ちたことから名古屋に押し込まれる展開が続き、セットプレーとその流れから名古屋に同点に追いつかれてしまいました。ジュシェ、玉田、リカルジーニョと前線が続けて負傷した不運はありましたが、柏にしてみれば何とか逃げ切りたかった試合。ちょっともったいなかったですね。


対する名古屋は前後半とも終始攻める展開が続きました。左サイドに流れるマルケスと中谷、右サイドの海本、ウェズレイといい動きはしていたのですが、この試合ではトップ下の藤本がややブレーキに。最近あまり試合に出ていないこともあって連携不足もあったのか、リズム良く繋いでいた名古屋の中で唯一明らかに玉離れが悪く、流れを停滞させてしまいました。のみならず中盤で自陣からのクリアボールをキープした時に軽いプレーから下平にボールを奪われ先制点の原因に。後半から交代で入った石塚が連携不足ながらも独特のリズムでゲームに絡んだ分、その藤本の出来の悪さが際立ってしまいました。何とか追いつきはしたものの、名古屋が圧倒的に攻めていた展開を思えば、セットプレー絡みの2得点のみでは決して満足できる内容ではなかったと思いますね。

しかし、むしろ気になったのは最終ラインの守備。失点の場面を振り返ると1点目は右サイドからの下平のクロスにファーにいた大森のヘッドが届かず玉田に裏を取られ、2点目は左サイドからの平山のクロスをパナディッチのヘッドがかすったことで古賀が反応できずジュシェにと、それぞれフリーに近い形で相手にボールを渡してしまいました。何というか・・・うまく表現できないのですが3バックがしっくりいっていない感じというんでしょうか。1stステージで堅守を誇っていたあの3バックと同じ面子であることを思えば、この試合における失点シーンにはやはりちょっと首を傾げざるを得ませんでした。




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2003年10月05日(日) 横浜1-0市原(第9節)

ところで今頃になって気づいたのですが来週末はリーグ戦がなかったんですね。全然気づきませんでした(笑) それなら今週のうちに浦和戦のポイントを書く必要もなくなったので、水曜日は(録画に失敗しない限り)浦和-清水戦あたりを見ようかと思ってます。次の対戦相手の浦和とその次の対戦相手の清水が両方観れるので案外お得?週末の清水-京都はもしかしたら状況によっては見るのやめるかもしれません。問題は来週ですね。週末はルーマニア戦だからいいとして、来週はホント何にもないですね。さてどうしたものでしょう?とか書いてたら東京の茂庭がチュニジア・ルーマニア遠征の代表に追加召集されたとか。いやいや、ビックリしたけどこれで少しはチュニジア戦も面白くなってくるかな?


さて今日は昨日の録画で横浜-市原戦を観戦。
ホームの横浜はGKに榎本達、DFに柳想鉄、中澤、河合、ドゥトラ、MFはボランチに那須、遠藤、右に佐藤由、中に奥、FWはマルキーニョス、久保。控えには榎本哲、栗原、永山、清水、坂田。松田は負傷で欠場ですね。

対するアウェイの市原はGKに櫛野、DFに中西、ミリノビッチ、斎藤、MFはボランチに阿部、佐藤勇、右に坂本、左に村井、トップ下に羽生、FWは2トップに林、崔龍洙。控えには岡本、茶野、山岸、巻、大柴。サンドロは負傷で欠場。

前半、お互い右サイドで攻める展開もボールが収まらない展開が続く。左サイドへの展開から村井がクロス、那須のクリアを阿部がミドルシュート、榎本がキャッチ。羽生の右サイドの突破から戻して坂本がクロスも崔龍洙に合わず。奥との連携からドゥトラが左サイド抜け出すも斎藤が何とかクリア。村井が中盤でボールをカットして切れ込んでくるが中澤がストップ。柳想鉄のパスカットから右サイドの佐藤由がクロス、マルキーニョスが狙うも市原DFが何とかクリア。阿部のロングフィードから林がDFラインの裏を狙うが榎本がキャッチ。前半19分の佐藤由の右FKから柳想鉄がオトリになってニアに飛び込むと、それにつられた市原DF陣を尻目に、その裏に走りこんだ久保が合わせて横浜が先制。ドゥトラの左サイドの突破からマルキーニョスがシュートも市原DFに当たって枠の上へ。ドゥトラの左CKのこぼれ球を奥がシュートも枠の上。市原は左サイドの村井にたびたびボールが出るも柳想鉄を突破できない。右サイドから崔龍洙が中に切れ込み、こぼれ球を羽生が前に出すが、飛び出した林よりも早く中澤がクリア。久保の右サイドへのパスに奥が抜け出してシュート、櫛野が弾いたボールをマルキーニョスがシュートもゴールの左へ。横浜ペースのまま1-0で前半終了。

後半、右サイドで林、左サイドで村井の突破からクロスを出すも中に合わず。その後も市原は横浜の攻撃をしのいで両サイドから攻めるもののキッチリ人数を掛けて守る横浜の守りを崩せない。それからお互いに中盤でのボールの奪い合い。遠藤のフィードから右に抜け出した奥と阿部が競り合い、エリア内で奥が倒されるも奥のファウルに。右サイドで数的優位を作った市原は阿部のパスから坂本がクロス、崔龍洙に合わせるも横浜DFがクリア、こぼれ球を村井がクロス、林がヘッドも榎本がキャッチ。阿部の左CKに佐藤勇が合わせるも枠の上に。後半20分に横浜は佐藤由に代えて清水を投入、3トップ気味に。坂本のロングフィードから林が抜け出そうとするもドゥトラがストップ、そのドゥトラからマルキーニョスにフィードが出るもオフサイド。後半23分市原は林に代えて大柴を投入。カウンターから久保がスピードのあるドリブル、左サイドに流れクロスもオフサイド。ペナルティエリア左で斎藤をかわし、マルキーニョスがシュートも櫛野がファインセーブ。久保からのショートパスを受けた清水が左からゴール前にクロス。マルキーニョスが飛び込むが届かず。奥のパスから清水がシュートも櫛野がキャッチ。後半34分、市原は斎藤に代えて巻を投入。右サイドで大柴のキープから坂本がクロス、後列から飛び込んできた佐藤勇がヘッドも枠の上。横浜はマルキーニョスに代えて坂田を、市原は羽生に代えて山岸を投入。右サイドから突破した坂田が左足でシュートはポストに直撃。ゴール前のこぼれ球から佐藤勇のパスを崔龍洙がボレーシュートも右にそれる。終盤ドゥトラの突破からのシュートや、抜け出した清水のシュートは櫛野の正面を突いたものの、横浜は終盤になっても攻め、1-0という点差以上の内容で市原を下した。


横浜は守備においては村井には柳想鉄、坂本にはドゥトラに対応させつつ、その市原の両サイドの裏を徹底的に突いてきました。しかもその前に一度中を経由して市原のプレスを中央に集めてからサイドに展開することで両サイドがいい形でボールを持つことに成功していました。サイドで優位に立ったことがこの試合の流れを決定的に引き寄せたことに繋がったと思いますね。久保はそれまでほとんどボールにすら触っていませんでしたが、先制の場面では見事な飛び込みからゴールを奪いました。後半に入ると市原はサイドで数的優位を作ろうとしてきましたが、それを上回る人数を掛けていい形での突破を許さず、たまに上がるクロスも高さに勝る中央でことごとく跳ね返しました。終盤攻めに出た市原に対して清水、坂田というスピードのある選手を投入してカウンターから決定的な場面を何度か演出していました。1-0ではあったものの、内容から見ればもっと差がついてもおかしくない、横浜の地力を感じさせた試合だったと思います。


対する市原は両サイドの村井、坂本が対面の柳想鉄、ドゥトラに苦戦しただけでなく、その裏を突かれたことで守備でも後手後手に回らざるを得ませんでした。またサイドで優勢に立たれただけなく、阿部がマンマークした奥に手こずり、攻撃の組み立てに参加できなかっただけでなく、何度も奥をフリーにして中盤で、そして前線で奥に仕事をさせてしまったことも試合の劣勢を決定付けた要因の一つになってしまったように思います。後半に入るとようやくサイドに林、羽生が流れて数的優位を作るようになってきましたが、横浜がそれ以上に人数を掛けてきたことでサイドでの数的不利は変わらないものになってしまいました。終盤にも東京戦と同じように最終ラインの枚数を減らして巻を投入して勝負に出ましたが、最終ラインやボランチの位置から放り込まれるフィードに対して高さに勝る横浜のDF陣がことごとく跳ね返し、そのこぼれ球を拾えなかったことが横浜にカウンターのチャンスを与えることになってしまいました。

結果論ではあるのですが、最初から市原の両サイドが横浜の両サイドバックに勝てなかったことを思うと、もっと早い時間帯でサイドの数的優位を意識することができれば、両サイドで主導権を握ることもできたのではないでしょうか。市原の持ち味は運動量を活かして局面局面に数的優位を作ることにあると思います。横浜のように個々の能力に勝る相手にはその運動量を活かしてもう一工夫欲しかったところですね。たびたび決定的なチャンスを作った佐藤勇の後列からの飛び出しなどチャンスがなかったわけではありませんが、後手後手になってしまったこの試合で市原が勝てる要素は少なかったと思いますね。




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2003年10月04日(土) FC東京5-1鹿島(第9節)

何というか今日は大味な試合展開になっちゃいましたね。前半3-0で終わって後半鹿島が少し盛り返して来たくらいまでは結構盛り上がって見ていたのですが、小笠原が退場したあたりからややマッタリモードに突入してしまいました。個人的には直後に失点しまったこと、阿部の退場してしまったこともちょっと残念でした。ルーキーの阿部に経験を積ませたいという原監督の気持ちは分るのですが、サイドでのプレーであれば梶山起用でも良かったのではないかと。阿部は確かに器用な部分はあるけれど、あくまで彼は典型的なフィニッシャー。最近は原監督の何でもかんでも阿部起用というのもちょっと無理があるのかな、という気がしています。今日はいつもと違って試合の後にTVでチェックしないで(正確にはチェックできないまま)観戦記を書いたのですが、なかなか適当な表現が思い浮かばなくて思ったよりも書き終えるのに時間が掛かってしまいました。


さて今日は味スタで東京-鹿島戦を観戦。

ホームの東京はGKに土肥、DFに加地、茂庭、ジャーン、金沢、MFはボランチにフミタケ、宮沢、右に石川、中にケリー、左に戸田、FWにアマラオの1トップ。控えには小沢、藤山、浅利、梶山、阿部。茂庭は負傷からフェイスガードを付けての出場ですね。

対するアウェイの鹿島はGKに曽ヶ端、DFに名良橋、秋田、大岩、内田、MFはボランチに青木、フェルナンド、二列目に小笠原、本山、FWは平瀬、深井の2トップ。GKは西部、池内、石川、本田、中島。相馬、中田、エウレルは負傷で欠場。

前半、戸田が左サイドを抜け出すも名良橋がタックルでクリア。お互い両サイドから仕掛けて中で勝負する形を狙うが。徐々に東京が中盤でボールを奪って攻める場面が増えると、前半17分に加地の右サイドからのロングスロー、アマラオが落としたボールを秋田がオウンゴール。秋田が触る前に副審がケリーのポジショニングにオフサイドフラッグを上げていたが、プレーに関与していなかったことから結局取り消され、東京が先制。さらに直後の前半19分には東京が中盤で奪ったボールをケリーが繋ぎ、前線のアマラオへ、アマラオからのスルーパスに左サイドから戸田が抜け出し追いかけた名良橋が後ろからのファウルにより一発退場、鹿島は10人になってしまう。前半24分、鹿島は深井に代えて石川を投入、右サイドバックに据えて最終ラインを四枚に戻し、守備の安定を図る。しかし、前線が平瀬一枚で枚数が足りず、ボールをキープできない鹿島に対し、東京は早い攻守の切り替えから速攻を仕掛け、前半32分には中央でボールを受けたアマラオが右サイドへスルーパス、ボールを受けた石川が曽ヶ端の飛び出しを見て冷静に折り返し、中に入り込んできたケリーが冷静に蹴りこんで2点目。その後も右からの加地のクロスに戸田がヘッドで合わせたりするなど、さらに攻勢をかけ、前半ロスタイムには加地、石川のコンビネーションを基点に右サイドを抜け出したケリーのクロスからファーのアマラオが滞空時間の長いヘッドでゴール。3-0で東京リードのまま前半終了。

後半に入ると一人少ない鹿島は最終ラインの枚数を減らして点を取りに来る。後半5分に東京は負傷した石川に代えて阿部を投入するも、変更した布陣でボールが繋がるようになった鹿島の攻める時間が続き、後半7分には左サイドを突破した平瀬を加地が掴んでイエロー。さらに後半8分には宮沢のスルーパスを受けた阿部がオフサイドの判定後もプレーを続けたとしてイエローをもらってしまう。ゴール前での小笠原のシュートや、フェルナンドのFKがバーを叩くなど、攻める時間帯の続いた鹿島は右サイドでのボールの奪い合いで小笠原が茂庭を倒してしまいこの日二枚目のイエローで退場、鹿島は九人で戦うことになってしまった。しかし、直後の後半15分、東京ゴール前でのファウルから鹿島がFKを得て、フェルナンドの蹴ったボールに秋田が飛び込み、DFジャーンのオウンゴールを誘って1点を返した。その後も二人少ない鹿島は本山がシュートを放つなど、攻めの姿勢をみせるが、後半23分、東京はアマラオのポストプレーから右サイドの加地のクロスを戸田が合わせて三点目。東京は後半29分、直前に左サイドの戸田のクロスから惜しいヘッドを放った阿部が石川を倒してこの日二枚目のイエローで退場してしまい、後半32分には一枚カードをもらっている加地に代えて藤山を投入。その後はフェルナンドのFKなどもあったが東京が数的優位を活かしてボールキープから攻め続け、後半44分には梶山の突破を基点としたスルーパスから左サイドの金沢がクロス、戸田のシュートから中央で混戦になり、こぼれ球を金沢がゴール。後半はやや大味な試合ながら5-1と鹿島に大勝した。


今日の東京は序盤から中盤で積極的に当たって行き、両サイドバックや両サイドに流れるケリーに対して鹿島の両ボランチがその対応に行かざるを得ず、最終ラインも前に押し上げてこなかったことから肝心の最終ラインの前にポッカリとスペースができていました。そのため、この日は前線のアマラオに入れたボールがこのエリアで比較的容易にキープできたことで、ケリー、戸田、石川がアマラオを追い越して飛び出す展開が2点目、3点目に繋がっていきました。今日は中盤できちんとプレスを掛けていい形でボールを奪う展開が続いたのも大きかったと思いますね。攻めの姿勢がゲーム展開にも現れていましたし、実際に東京らしいゴールが決まったと思います。特に前半終了間際のアマラオの滞空時間の長いヘッドによるゴールは今日の試合の行方を左右するという意味で非常に価値のあるものだったいえます。

守備でも茂庭を中心として鹿島の攻撃をうまくカバーリングしながらよく守っていたんじゃないでしょうか。特にこの日はファイスガードを付けて出場した茂庭の最後尾としての粘り強い守備は評価すべき点でしょう。ジャーンもオウンゴールこそありましたが、高さを活かして鹿島のフィード、クロスをよく跳ね返していました。加地、金沢の両サイドバックもこの試合では積極的に前に出て高い位置をキープし、ボランチと協力してプレスを掛けつつ、攻撃の組み立てに参加して逆サイドへ展開する意識が見られました。守備では両サイドの裏を狙われることも少なくありませんでしたが、概ね冷静な対応ができていたと思います。今回は早い時間で相手の人数が少なくなったのもあったと思いますが、両サイドバックのサポートは今の両サイドを活かすためにも必要なだけに、その積極性は今後も忘れないで欲しいですね。

ただ、前半の3-0、鹿島が退場者を出したという状況からか、後半は攻める鹿島をいなしてボールをキープし追加点こそ奪ったものの、前半に比べると随分と雑な試合展開になってしまった印象がありました。もちろんチームだけのせいではないのですが、こういう展開になるとどうしても集中力が散漫になって無駄な失点が出てきたり、不要なカードをもらったり、負傷者を出してしまったりなどということが往々にして出てきます。結果論ではあるのですが、こういう試合だからこそ東京はこの試合無失点で試合を終えて欲しかったなという気も個人的にはしています。こういう展開でもキッチリ締めて勝つことで、試合後の手ごたえが随分変わってくると思いますし、今後の試合にも好影響を及ぼすと思うんですね。今日の試合は点数だけを見れば大勝だけれど、終わってみれば阿部の退場も含めて個人的には少しだけ手放しで素直に喜べない試合展開でした。


一方の鹿島は攻撃の基点となる小笠原がいい形でボールを持つことが少なかったことや、FWが左右に流れるプレーが多くて前線に起点を作れず、試合のリズムをつかめないうちにO・Gで失点、そして直後に名良橋が退場することになってしまいました。ただ、鹿島の両ボランチが高い位置取りをした東京の両サイドバックや頻繁に両サイドに流れるケリーのケアに忙殺されて最終ラインの前というもっとも危険なエリアを埋めきれず、その位置でアマラオに比較的楽にボールキープを許してしまったことを思えば、そこを起点に両サイドの裏を突かれるのは時間の問題だったと思います。名良橋の退場後、深井を下げて4バックにしたのには前半を1点差でしのごうという意図もあったのではないでしょうか。しかし、東京の勢いを止められず前半のうちにさらに2失点を喫してしまったことが結果的に鹿島にとってこの試合を厳しいものにしてしまいました。

後半に入ると鹿島は大岩、秋田、内田の3バックに青木、フェルナンドのダブルボランチ、左に石川、右に本山、トップに平瀬、やや引いた位置に小笠原という布陣に変更したことで前線の枚数が増え、両サイドの本山、石川が高い位置でボールをキープできるようになり、しばらくは攻める時間が続きました。しかし、この試合でなかなかいい形でボールが持てず、イライラしていた印象のあった小笠原が茂庭を捕まえて倒してしまい、この日二枚目のイエローで退場。1点返し、さらに攻める姿勢を見せた鹿島でしたが、さすがに二人も少なくなると数的不利は否めず、フェルナンドを起点に何とか攻撃に出てはいましたが、残念ながら崩すまでには至りませんでした。

小笠原の二枚目のイエローは決して褒められたものではありません。しかし、今の鹿島が中田を欠くことで、攻撃の組み立ての面で小笠原に多大な負担を強いているのもまた事実です。本山にはゴール前のチャンスメイクだけでなく、もっとボランチからボールを受けて展開するプレーが欲しいところですしですし、ボランチのフェルナンド、青木も繋ぐだけでなくもう少し前線への展開力が欲しいところ。小笠原以外の中盤のプレーヤーが自覚を持ってゲームを組み立てるようにならないと小笠原の本来持っている前に出る力であるとか、試合を決める力であるとか、そういう良さはなかなか出にくいのではないでしょうか。




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2003年10月03日(金) 今週末以降の試合観戦予定とポイント

実は先週末からさりげなく気づいてはいたのですが、今週末の鹿島戦は観に行った後にTVでチェックができないんですね、う~ん。実際今まで書いた観戦記はほとんど観に行った後にもう一度TVで気になった部分をチェックして、それをもとに書いてるわけなんです。そもそも年間数試合くらいたまに観に行くくらいだった自分が、年間を通してスタジアムに観戦に行くようになったのは今年に入ってからなので、まだまだスタジアム観戦術はまだまだ未熟なわけです。あれ?と変化とかに首を傾げることはあっても、TVで観てるほどには何が起こったのかいまいち分らないわけなんですね。だから明日は戦評を書くつもりではいるのですが、今までのような形ではなくもっと簡素な形になると思いますので予めご了承ください。ちなみにBS-iではライブ中継やるし、MXTVでは19:00から録画放送をやるとか。そうなるとMXTVが観れない環境がつくづく恨めしい。本格的に都内への移住を検討し始めている今日この頃です。


最近ちょっと疲れ気味か、それとも早くも老化で脳が硬直化してるのか、さくっと書く内容が思い浮かびません(笑)なのでとりあえず、今週末に行われるJリーグの試合、日本代表のチュニジア戦の観戦予定と自分なりのポイントを書いてみます。それにしてもCLが始まったからなのか、最近Jリーグの放送枠が大幅に削減されて観戦スケジュールを組むのが結構大変です。もっともJ1なんてまだマシな方で、J2はもっと大変でしょう。CLに興味ない私みたいな人間にとっては何ともはや、残念なことです。

今週末から来週にかけての観戦予定は以下の通りです。
(あくまで予定。事情により変更・中止あり)

4日 東京-鹿島戦(味スタ)
5日 横浜-市原戦(TV観戦)
6日  柏 -名古屋戦(TV観戦)
7日 浦和-C大阪戦(TV観戦)
9日 日本代表-チュニジア代表(TV観戦)*録画で夜観戦予定
10日 清水-京都(TV観戦)

横浜がついに首位に立ちました。松田が再び負傷するなど、スタメンのコンディションがどこまで戻るのかがやや気がかりではありますが、東京での敗戦以来、主力不在で粘り強く勝ちを拾ってきたその地力は特筆に値します。今節では2位の市原を迎えての直接対決。市原はサンドロの復帰は微妙ですが、代わりに出場している巻と林は好調を維持、中盤のヤマ場になりそうな試合です。

3位の浦和はC大阪を迎えての一戦。1stステージでは6-4という激しい点の取り合いの末にC大阪が試合をものにしましたが、今回はどうなるでしょうか。浦和は守備はそれなりに安定しているものの、前線頼みになっている攻撃が機能しなかった時が課題。C大阪はバロン、西澤といった高さのある選手が負傷中で今節起用が濃厚な御給の出来がカギを握りそうです。ただ、得点力、守備の安定度から考えれば浦和の優位は動かず。C大阪の攻守にわたる奮起に期待したいですね。

4位の名古屋は7位の柏との一戦。名古屋は先日の東京V戦でも魅せたマルケス-ウェズレイのラインは強力の一言。ポイントとなるのは中盤の若い5人。攻撃において絡めるようになった部分は評価したいですが、今後守備においても有効な連携による守備ができるようになるか。前線と最終ラインには人材が揃っているだけにその出来が試合を大きく左右しそうです。一方の柏は2ndに入ってから初めて観戦する試合。リーグ最小失点の守備が名古屋の攻撃陣にどう対応するか。攻撃陣では最近話題にのぼっている玉田の出来に注目したいですね。

5位の鹿島は8位の東京との一戦。鹿島は中田浩二を負傷で欠くことでゲームの組み立ての面で小笠原の負担があまりにも大きく、ナビスコ杯準決勝の磐田戦のように、彼がボールに触ることができないと攻撃自体が機能しなくなってしまう危険性を秘めています。決定力不足とも言われますが、むしろそのチャンスメイクをする小笠原の出来が一つのポイントでしょうか。一方で東京もここのところ攻撃に関してはやや波があり、得点力に関しては何とも言えないところです。お互いのここ最近の試合を見る限りではロースコアでの引き分けの可能性も少なくないですが、もし勝敗を分けるとすればセットプレーではないでしょうか。

清水-京都は清水が浦和戦の次に東京が対戦することでの観戦です。清水は攻撃陣自体は悪くないのですが、その攻撃力を支えるだけの守備力に欠けているのが低迷の原因ではないかと。森岡のオーバーラップ、エメルソンのフィードなど攻撃をサポートできるだけの力を持つ一方で、守備面での淡白さが気になるところです。京都もそういう意味ではゴール前でのマークが付ききれていないところに点を取りながら勝ちきれない要因になっているような気がします。攻撃陣では清水、守備陣ではやや京都といった印象ですが、京都の黒部の強さは侮れないだけに京都がやや優位かもしれませんね。

そして、今回は観戦しませんが、ここ数試合の磐田の粘りは徐々にらしさを感じさせているような気がします。高原、藤田とたびたび選手が抜けたことを思えば戦力ダウンは当然のこと。なかなか苦しんでいましたが、試合を重ねることでその自信も取り戻してくるでしょうし、新しい形も見えてくるんじゃないかと思います。今節の試合、磐田が負傷者続出の中で降格争いから抜け出そうと必死の神戸が相手。そういう相手に勝ち点3を得られるかどうかちょっと注目しています。

日本-チュニジア戦は・・・まぁ加地が代表に選出されるまですっかり忘れてたことでも明らかなように、そんなに盛り上がってるわけではないので今の時点では夜録画見て戦評を書くつもりです。加地は海外があまり好きじゃないみたいなことを人の話に聞きましたが、難しく考えずにのびのびとプレイしてきて欲しいものです。




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2003年10月02日(木) 鹿島戦のポイント

10/1に行われた明治大との練習試合に茂庭が出ていなかったのでどうしたのかと思ってあちこち情報を探したら、どうやら顔を怪我してたらしいですね。2日の練習ではフェイスガードも付けてたとか。オフィシャルでも怪我のこと触れていないし、新聞のネット版見てもどこも載せていないので細かい状況がよく分らないのですが、ちょっと心配ですね。その練習試合でのスタメン組はGKに土肥、DFに加地、ジャーン、藤山、金沢、MFに三浦、宮沢、石川、ケリー、戸田、FWにアマラオの1トップ。茂庭がちょっと微妙なのは置いといて、浅利起用は京都戦を見て見送られたということなんでしょうか?あの試合展開は決して浅利だけのせいじゃないと思うんですけどね。できればもう少し見たいところです。そしてやっぱり1トップスタメンはアマラオ・・・。阿部ってスペースがあってこそ活きてくるタイプ。追いかける展開で相手が引いてしまうような展開で途中交代で使ってもいまいち効果的でないような気もします。最近結果的にサイドでプレーすることも少なくないですしね。どうせ起用するなら持ち味を発揮できるような状況で起用して欲しいものです。


さて、今日は恒例の(?)週末の鹿島戦のポイントです。どうやら東京戦では負傷で相馬、中田、エウレルは欠場の可能性が高いようですね。ナビスコ杯磐田戦のスタメンを見るとGKに曽ヶ端、DFに名良橋、秋田、大岩、内田、ボランチに青木、フェルナンド、二列目に小笠原、深井、FWで2トップに本山、平瀬という2トップだったようです。鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督はややつかめないところがある人物なのでどう出てくるか正直分らない部分があるのですが、東京戦に考えられるオプションとしては左サイドバックに石川の起用、本山を二列目に戻しての起用、FWに深井、中島あたりの起用くらいまででしょうか。ナビスコ杯の鹿島-磐田戦は前半見ていないのですが、深井のドリブル突破はなかなか面白かったみたいですね。


鹿島の攻撃を考えるに、まず小笠原の存在を抜きには語れません。最近では本山がよく決定的な仕事を演出していることから、そのセンスを高く評価する声をよく聞くのですが、その本山へのパスの大部分が小笠原から出されていることは意外に知られていません。つまり目立つ本山がゲームを作っているように見えて実は小笠原がその決定的なチャンスメイクを演出しているのが今の鹿島の中盤での組み立てなわけです。それだけ小笠原は目立たなくなってきているわけですが、その存在は今の鹿島には本山以上に欠かせないものとなっているはずです。

というのは今の鹿島の攻撃の八割以上がこの小笠原を起点にして組み立てられているからです。鹿島は二列目より前の四人が流動的にポジションチェンジ行うので、なかなかその動きが掴みづらいのですが、その攻撃パターンは大きく分けて三つあります。まずは小笠原が中央の低い位置で受けた場合の両サイドに流れたFWへの展開、あとはどちらかのサイドでボールを受けた場合は大きくサイドチェンジを行って左サイドで受けた場合には平瀬、名良橋、右サイドで受けた場合には主に中島(or深井)、内田に展開していくか、中に切れ込んでくる本山、平瀬、中島(or深井)にスルーパスを通してきます。本山が目立っているのはこのスルーパスを受けて自らゴールを狙ったりチャンスを演出しているからなんですね。

そしてポイントになるのは小笠原がどちらかのサイドでボールを受ける場合(こういうケースではフェルナンドからボールを受けることが多い)、常に横の揺さぶりを意識しているということです。3バックでも4バックでも程度の違いこそあれ、片方のサイドにボールが来るとある程度反対側のサイドはしぼってきます。そのしぼってくる裏を小笠原が意識しているということです。そうなると案外フリーでボールを受けるケースが多くクロスを上げやすくなりますし、それを意識するとしぼりきれなくて中にスルーパスを通されるという形を意図的に作り出しているわけです。その横の揺さぶりを仕掛けている間に青木、フェルナンドがセカンドボールを拾えるポジションを取ってミドルシュートを狙い波状攻撃を仕掛ける、これが今の鹿島の攻撃パターンの本質なのではないかと思います。

その攻撃の中でエウレル、相馬、中田の欠場がどれくらい響いてきているのか。正直、中田の欠場は思った以上に痛いのではないかと思いますね。というのは彼のロングフィードがなくなったことで鹿島は明らかに攻撃のオプションの一つを失ってしまいましたし、セットプレーにおいても彼の高さは武器の一つだったことを思えば、左サイドに流れてのチャンスメーカー的な役割の多かったエウレルや、左サイドに流れることの多いエウレルや小笠原との関係からか以前ほどオーバーラップを仕掛けてこない相馬の欠場に比べれば損失は大きかったのではないかと思います。その中田が欠場してから時間も経っていますし、エウレルの穴は深井や中島で、相馬の穴は内田、石川である程度埋まってしまうのではないでしょうか。名良橋がこの前のC大阪戦で負傷したことである程度攻撃参加を控えてくるかもしれませんが、欠場による戦力ダウンに関しては過剰な期待をすべきではないと思います。

鹿島がよく決定力不足といわれる原因は、エウレルがチャンスメーカーに徹していたこともあってか、特に平瀬にあると言われることが多いようです(1stステージからずっと出場していたエウレルの得点数を思えばそれはそれで違うような気もするのですが)。彼はクロスに反応してニアでピンポイントにヘッドを合わせるなどポジショニングは悪くありませんし、スルーパスに反応するスピードも、ヘッドに競り勝てるだけの高さもあります。しかしたまに素晴らしい動き出しから難しいゴールを決める一方で、イージーなミスも多く、C大阪戦でも5本のシュート(ほとんどが決定的なチャンス)にも関わらず得点は1点のみでした。ただ、それはチャンスが多い割には決められないという次元の話であって、リーグ戦では6試合で4得点とそれなりの結果を残してきていることを思えば油断は禁物でしょう。特にDFの間を狙うようなスルーパスへの反応、クロスをピンポイントに合わせるといった動き出しの早さには要注意ですね。

そして鹿島の得点源の一つともいえるセットプレーにおいてはFKにおいては小笠原、フェルナンドが直接狙ってくるか、秋田、大岩の高さを狙ってきます。小笠原やフェルナンドは壁の作りが甘いと直接狙ってくるだけのキックの精度は持っていますし、これはCKについても言えることなのですが、特に秋田のヘッドに関しては厳重なマークが必要と言えるでしょう。

守備に関して言えば中盤において小笠原、青木、フェルナンドの三人でよく守備をしてくること、両サイドの裏を突かれることも少なくありませんが、中央の秋田と大岩の両CBはサイドのケアよりも中央を固めることを重視してることが特徴でしょうか。秋田と大岩の両CBはスピードこそ特筆すべきものはありませんが、逆にその分高さには自信を持っています。彼らにGKの曽ヶ端を加えた中央の高さはなかなかのものがあるといっていいでしょう。


東京が対戦するにあたってポイントとなるのはいかに小笠原と周囲を分断できるかだと思います。特に小笠原にボールを入れてくることの多いフェルナンド、小笠原がボールを出すことの多い本山、平瀬。このラインを断ち切ることができれば、鹿島の攻撃力は半減します。もちろん個々の技量も侮れませんが、それが最大限に活かされているのは小笠原が横の揺さぶりを仕掛け、守備にいい形で守らせていないからこそ。彼に主導権を握られるとボランチを含めた波状攻撃を食らうので、そうさせないための工夫があってもいいと思います。例えば浅利あたりを小笠原のマンマークにつけて攻撃の組み立てに参加させなければ効果的な攻撃は減ってきますし、単発的な突破、組み立てであれば今の東京の守備陣で十分に対応できると思います。自陣のゴール付近で不用意なファウルを犯したり、簡単にCKを与えることでセットプレーのチャンスを作らせないことも重要でしょう。

攻撃においてはサイドの突破においてCBがさほどカバーリングをしてこないことは一つのポイントと言えます。ボランチとサイドバックのカバーリングの関係も決して密ではないので、石川、あるいは戸田に対して後列ないしケリーあたりのフォローがあれば突破するのはそんなに難しくないと思うわけです。右サイドの石川、そして左サイドなら金沢あたりがどれだけいい形でボールを持てるかがポイントなのではないでしょうか。別にこの試合に限った話ではないのですが、右サイドにおける攻撃をより形にさせるための重要なポイントは石川に「勝負させる」のではなく、石川に「いかにいい形でボールを持たせるか」ということだと思います。石川が相手に対して常に優勢を保った状態でボールを預けることができるようになれば東京の右サイドの攻撃ももっと活性化してくるはず。もっともそのためにはチームとしてのベースが上がらないとなかなかそうはならないとは思うんですけどね。

ただ、問題なのはその後。はっきり言って高さに自信のある相手に高さで勝負を挑むのは愚の骨頂だと思うわけです。むしろ特筆すべきスピードのない秋田、大岩の両CBに戻りながらの守備をさせつつ、GKとCBの間に低いボールを入れていく形の方が理想。これであれば中を抜けてもファーで戸田、石川が狙えるので十分に得点の可能性が出てくると思うわけです。そういう意味ではCFは縦に抜けるスピードのある阿部だと思うわけなんですが・・・たぶんアマラオなんですよね、スタメンは。せめて中央を固めてくる相手に対して中央に放り込んでは跳ね返されるとか、強引に中央突破を図っては止められてカウンターを食らうとか、見ていて悲しくなってくるような典型的な悪循環パターンには陥って欲しくないものですが・・・。




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2003年10月01日(水) 東京V4-4名古屋(第8節)

今日は週末の鹿島戦に向けて最後の偵察としてナビスコ杯の鹿島-磐田戦を観戦しようと思ったのですが、ものの見事に録画に失敗しました・・・。いちおう60分過ぎくらいからは観てたんですが・・・前半の鹿島の布陣がどれくらい機能していたのか、ちょっと気になるところです。ただ、名良橋も復帰してたようですし、キーマンの何人かの選手もそのままだったと思うのでそう変わらないと思うんですが。仕方ないので今日はたまたまやってた東京V-名古屋戦を代わりに観戦することにしました。実はこの試合、火曜だかの早朝(深夜?)にたまたま日テレでやってたのを観てました。ただ、その時は半分寝ぼけてたせいかやたら点が入った試合だなというくらいの印象しかなかったのですが、もう一度観たら随分印象が変わりました。結論・・・あんまり夜更かしはするなということですね(苦笑)


さて今日は東京V-名古屋の録画放送を観戦。

ホームの東京VはGKに高木、DFに柳沢、ロペス、米山、三浦、MFはボランチに林、小林慶行、二列目に山田、平野、FWは平本、エムボマ。控えに柴崎、富澤、小林大悟、根占、飯尾。桜井、ラモンが負傷欠場。ラモンの欠場で林をボランチに上げてロペスを先発に起用。

対するアウェイの名古屋はGKに楢崎、DFに大森、パナディッチ、古賀、MFはボランチに酒井、山口慶、右に海本、左に滝澤、トップ下に岡山、FWはやや引き気味にマルケス、トップにウェズレイ。控えには本田、藤本、吉村、石塚、原。最近契約した元東京Vの石塚がベンチ入りしてますね。確か先日川崎との契約を解除して名古屋の練習に参加していると聞いていたのですが契約したんですね。ネルシーニョが気に入ったんでしょうか?


前半、東京Vはいきなり三浦がFKのチャンスも楢崎がキッチリとキャッチ。右サイドの酒井からのスルーパスから右サイドを抜け出した岡山がそのままシュート、高木がブロックしきれずにゴール、前半5分に名古屋が先制する。右サイドを抜け出したウェズレイがシュートもゴールの右。左サイドを破ったマルケスがグラウンダーのクロス、海本が決めて前半12分に名古屋は2点目を決める。東京Vは中盤でインターセプトからそのまま右サイドを駆け上がったロペスがクロス、左サイドからファーに切れ込んできた平野がヘッドで決めて前半20分に1点を返す。パナディッチのクリアを拾った平本が切れ込むも楢崎がキャッチ。カウンターから右サイドを海本が抜け出して飛び出した高木がクリアもウェズレイがボールを拾って浮いたシュート、ロペスがクリア。三浦のロングスローからのクリアボールを林がミドルシュートも枠の上。三浦の裏を狙ったパスをウェズレイがシュート、高木がキャッチ。カウンターから右サイドの海本がウェズレイとのワンツーで抜け出すとクロス、マルケスをオトリに後ろから飛び込んできたウェズレイが決めて前半35分に名古屋が三点目。東京Vは山田がボールを受け右サイドへのドリブルからミドルシュート、DFに当たって方向が変わり前半38分に2点目。しかし直後の前半40分に名古屋は海本の右サイドへの裏へのボールをウェズレイがクロス、飛び込んだマルケスが決めて4点目。終了間際のウェズレイのFKは枠の上、4-2と名古屋が2点リードで前半終了。

後半も序盤は名古屋が押し込むも東京Vは徐々に落ち着く。平本のドリブルからエムボマがシュートも枠の上。エムボマのポストプレーから右サイドの山田がボレーシュートも楢崎が弾く。しかし、後半10分に酒井が二枚目のイエローで退場。山田のキープから林がミドルシュートも楢崎がキャッチ。中盤でボールをキープしきれない東京Vは後半13分に柳沢に代えて飯尾を投入、3トップの布陣にして攻めに出る。ボール回しからの米山のミドルシュートは楢崎が弾く。カウンターから右サイドのウェズレイから左サイドのマルケスへ、後列から飛び込んだ岡山がシュートも高木がキャッチ。後半18分、林からのパスを受けたエムボマがリフティングしながら名古屋DFの死角からシュート、これは楢崎も取れず東京Vが3点目。名古屋は後半21分に岡山に代えて吉村を投入、ボランチに据えてスペースを埋めにかかる。しかし後半25分、三浦の正確なCKから山田がヘッドで決めてついに4-4に東京Vが同点に追いつく。その後はお互い運動量が減退、中盤のスペースが空くようになり、東京Vは中盤でのミドルシュート、名古屋はウェズレイ、マルケスでカウンターを狙う展開に。三浦が中に切れ込んでシュートも楢崎の正面。吉村の攻め上がりからウェズレイが飛び出すもオフサイド。その後も名古屋が良く守ってのカウンターからサイドを突くが東京Vがなんとかしのぐ。後半39分には平本に代えて小林大悟を投入。平野の左サイドへの突破から飯尾が飛び込むも楢崎がキャッチ。後半43分、根占に代えて平野を投入。ロスタイムウェズレイが倒されてのFKをウェズレイ自ら蹴るもシュートはバー。ウェズレイが左サイドへ抜け出すもそのシュートは高木がキャッチ。4-4のまま試合終了となった。


東京Vは序盤、エムボマ、平本にボールを集めるも周囲との連携が密でなかったために囲まれてはボールを奪われ、カウンターから両サイド、特に三浦の裏を突かれました。柳沢、三浦の両サイドバックのポジショニングはサイドバックにしては非常に高かったのですが、お互いに守備意識の高い山田、柳沢の右サイドはともかく、三浦、平野の左サイドはお互いどう守るのかが曖昧で、三浦がかなり前の位置でチェックにいってはその裏を突かれることがあまりにも多過ぎました。この試合ではあまりカバーリングが得意でなさそうなロペスがCBに入っていたのも不運だったのかもしれません。あれだけものの見事に両サイドバックの裏をうまく利用されたら4失点はもはやツイていなかったというよりはある意味必然的なものだったといえるのではないでしょうか。

とはいえ、後半に入って酒井が退場になると名古屋のボランチが一枚減ったため、東京Vが比較的中盤でボールをキープできるようになりました。しかし、ここでサイドバックの柳沢に代えてFWの飯尾を投入して右サイドに張らせ、3トップ気味にさせたことがかえって東京Vの攻撃の勢いを停滞させることになってしまったように思います。というのは相変わらず中央突破をメインに攻撃を仕掛けていたために右サイドに張った飯尾が終盤まで試合から消えてしまっていただけでなく、最終ラインを3枚にしたことでサイドに広大なスペースを作り出してしまい、ウェズレイ、マルケスの2トップにサイド突かれ、数の少ない名古屋に何度もカウンターから脅かされる結果になり、結局は山田をそのカバーに回さざるを得なくなりました。

この試合を見た限りでの印象ですが、東京Vの攻撃のポイントは2トップに突破力のある選手を起用することでそこに相手のマークを集中させ、それによってできるサイドや二列目のスペースを後列の選手が有効活用することにあるのではないでしょうか。実際に前半のDFのロペスのサイドへのオーバーラップからの二列目の平野の得点、山田のミドルシュートの得点はまさにその形から生まれたものといえます。しかし、退場になってからは追いつきはしたものの、その奪った得点はセットプレーとエムボマの高い個人技を生かしてのものだったことは注目すべき点だと思います。どうやって攻めるのかというチームのコンセプトを考えれば東京Vのこの試合の特に後半の戦い方は決してうまいものではなかったような気がしますね。


名古屋は中盤でボールを奪って両サイドの裏を突く、というコンセプトを見事に成功させて前半だけで4得点を奪いました。特に右サイドの海本のポジショニングは絶妙でうまく三浦をチェックに引き出してはその広大な裏のスペースを自らだけでなく周囲の選手もうまく使わせることに成功していました。ああいうDFが戻る形、CBがサイドに引き出される形を作り出せば中央において後列からの飛び込みは止めるのが難しくなってきます。これは東京Vの左サイドの守備においての連携不足を巧く突いた名古屋の作戦勝ちだったといえると思います。酒井が退場してからも中盤のスペースが開いていると見るやトップ下の岡山に代えて吉村を投入、そのスペースを埋めるとウェズレイ、マルケスにカウンターからサイドを突かせ、そこに吉村などの中盤の一人を絡ませることで東京Vの守備陣を何度も慌てさせました。

一人少なくなってからもチャンスの数から言えば名古屋が再び突き放していてもおかしくない試合でした。守備面では後列からの仕掛けにどう対応するのかというマーキングの問題こそありましたが、同点に追いつかれたのは酒井の退場と無関係でなかったと思います。名古屋にしてみればネルシーニョ監督が適切な対応をとったことで相手の勢いを止め、カウンターから何度も脅かした巧い戦い方をしたと言えるのではないでしょうか。欲を言えばカウンターのチャンスに決めていればというところでしょうが、あの長い時間一人少なかったことを思えば本来なら勝ち点1でも上出来としていい試合なのではないでしょうか。

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2003.10.30 00:00 | 過去アーカイブ | トラックバック(0) | コメント(0) |












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